これはニューヨークのアッパー・ウエスト・サイドに住む母親の1日。
Courtesy of Emily Prawda-Weiss
- ニューヨークのアッパー・ウエスト・サイドでの子育ては楽ではない。エミリー・プラウダ=ウェイスは自身の経験をBusiness Insiderに語った。
- 彼女は夫がウォール街の銀行で仕事をしている間、家事と子育てをしている。
- 騒がしい街だが、ニューヨークには得難い魅力がある。プラウダ=ウェイスは子どもたちを劇場へ連れて行き、多様なカルチャーに触れさせている。また、彼女は交流会や地域の討論会に参加している。
- アッパー・ウエスト・サイドの母親の1日を見てみよう。
母親は大変だ。
仕事というと、1日中デスクに座っているイメージがあるが、母親たちは家庭を切り盛りし、子どもたちの面倒を見て、掃除もしなければならない —— そして多くは仕事も持っている。
エミリー・プラウダ=ウェイス(Emily Prawda-Weiss)は、働く母親として子育てをする大変さを実感している。彼女はニューヨークのアッパー・ウエスト・サイドに住んでいる。アメリカで最も活気のある(そして最もお金のかかる)地域の1つだ。
夫が日中、銀行で働いている間、彼女は娘たちを学校に送り出す準備をし、妊娠中の母親のためのウェブサイト「ビッグ・シティー・マムズ(Big City Moms)」の仕事を自宅でしている。
ブルックリンで育ったため、ニューヨークの喧噪には慣れている。国内最大の都市にある自宅でフルタイムで働きながら、炊事、家事、育児をこなす。
「何があろうと、母親は毎日の感情労働(emotional labor)を忙しくこなしている。家族を守り、家庭を守らなければならないから」と彼女はBusiness Insiderに語った。
※感情労働:感情を抑えて、あるいは感情を使って、人と接することが不可欠な労働。
ニューヨーク、アッパー・ウエスト・サイドの母親のリアルな生活を見てみよう。
エミリー・プラウダ=ウェイスは、夫のアンドリュー、娘のデリラ、シルビーとアッパー・ウエスト・サイドで暮らしている。彼女は「ビッグ・シティー・マムズ」の戦略的パートナーシップのシニアディレクターとして、自宅で仕事をしている。
Courtesy of Emily Prawda-Weiss
シルビーは8歳、デリラは10歳。2人はアッパー・ウエスト・サイドとアッパー・イースト・サイドにある別々の学校に通っている。夫のアンドリューは午前9時から午後6時までウォール街の銀行で働いている。
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毎朝6時半に起き、2人の娘の朝食を作る。
Allana Akhtar/Business Insider
時々、午前中にフィットネス定額サービス「クラスパス(ClassPass)」を使って、ジムの「バリーズ・ブートキャンプ」に行く。ワークアウトがその日のエネルギーになると彼女は語った。週3回通うのが目標。
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夕食の魚の解凍も忘れない。料理はすべて自分で作る。子どもの世話をするシッターはいないが、平日は両親や義母の手を借りている。
Allana Akhtar/Business Insider
朝食を食べ終わると娘たちは支度をし、歯を磨き、顔を洗って、7時20分に家を出る。学校へ送っていく途中に宿題のチェックをすることもある。
Allana Akhtar/Business Insider
毎朝、バス停まで2人を送っていく。車を持っていないので、市外へ出かけるときは公共交通機関、カーシェア、レンタカーなどを利用する。
Allana Akhtar/Business Insider
それぞれのバスを待つ。バスはセントラル・パークの脇まで来る。バスが来る直前まで宿題をチェックしていることも。他の母親たちと話をすることもある。
Allana Akhtar/Business Insider
娘たちを見送ると、コーヒーと新聞を手に仕事を始める。仕事場はスターバックスか、自宅のキッチン。
Allana Akhtar/Business Insider
昼食には大体、野菜と豆のサラダを作る。エネルギーを補給し、子どもたちの迎えの前に仕事を片付ける。時々は、会議のためにオフィスに行く。
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リラックスタイムにはネイルケアに行くことも。他には、ネットフリックスなどを見たりする。
Courtesy of Emily Prawda-Weiss
娘たちは、バスケットボールやプログラミング教室などの課外活動に参加している。毎週金曜日にはピアノも習っている。
Courtesy of Emily Prawda-Weiss
娘たちは平日、夕食の後に宿題を済ませてからテレビを見る。
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夫が帰宅する1時間ほど前、6時頃から夕食の支度。家族揃って夕食を食べ、その日あったことを話す。
Courtesy of Emily Prawda-Weiss
週1回、仕事のイベントや地域の母親たちとの交流会に参加する。ニューヨークでは多くのパネルディスカッションが行われており、選択肢は豊富。
Allana Akhtar/Business Insider
ママ友たちと飲みに行くこともある。仕事をしている、していないに関わらず、母親同士、ニューヨークのような慌ただしい街で子どもを育て、家の切り盛りするという大変な仕事について話し合うこともある。
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「主婦の価値は本当に計り知れない」とプラウダ=ウェイスは我々に語った。
「家のことをすべてしなければならない。それに値段をつけられる?」
アメリカでは、母親たちが仕事で働く時間は過去最長になっている。だが、育児時間も過去最高に。50年前に比べて、仕事で働く時間は週に16時間増えた。また育児の時間も4時間増えている。
Courtesy of Emily Prawda-Weiss
「やりたくてやっている仕事もある。それは情け深く、愛情豊かなもの」とメリンダ・ゲイツは家事の大変さについてBusiness Insiderに語った。「だが、洗濯や皿洗いなど、単調な仕事もある」。
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夜は大体、家族揃って映画を見たり、リビングで一緒に過ごす。娘たちが寝ている時は、夫と一緒にテレビを見て絆を深めると彼女は語った。
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ニューヨークで子育てをする1番のメリットは、多様性とカルチャーに尽きると彼女は語った。娘たちは劇場や美術館を楽しみ、彼女は娘たちをニューヨークならではの場所へ連れて行くようにしている。
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「大事なこと。世界は広くて、いろいろな人が暮らしている」 と彼女は語った。
「それに触れさせなければ」
働く母親であることは苦労が多いと分かっている ── だが変えるつもりはない。
Courtesy of Emily Prawda-Weiss
「何も変えない。とても感謝しているし、とても恵まれている」
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue、増田隆幸)