川崎重工業の哨戒機P-1。
Tim Felce/Wikimedia Commons
- ストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute:SIPRI)によると、軍事企業トップ100社のうち、42社がアメリカ企業。
- 2017年、軍事企業トップ100社の売上高は、前年比2.5%増の4000億ドル(約44兆円)となった。
- トップ100社の多くは、エアコンやオートバイなどの製造でよく知られているが、実は兵器も製造している。
三菱やロールス・ロイスといった企業は、エアコンから発電機まで、さまざまなものを製造していることでよく知られている。だが、それだけではない。
ストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute:SIPRI)による最新の軍事企業データベース(Arms Industry Database)には、兵器を製造する軍事企業トップ100社のランキングがまとめられている。
軍事企業トップ100社のうち、42社がアメリカ企業 ── これはそれほど驚くには値しない。驚くべきことは、100社の多くが家電などの製造でより知られていること。
兵器製造も手がけている意外なテック系大手企業を見てみよう。
富士通
富士通は単に静かなエアコンを製造しているだけではない。
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厳密に言うと、富士通の全売上高に占める兵器製造の比率はごくわずか、約3%に過ぎないが、2017年の売り上げは約11億1000万ドル(約1220億円)。
川崎重工業
オートバイで有名だが、船舶や軍用機も製造している。
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2017年、川崎重工業の兵器製造の売上高は21億4000万ドル(約2350億円)、同社の売上高の約15%を占めた。
サーブ(Saab)
かつては自動車を製造していたが、現在は兵器製造がメイン。
Thomson Reuters
2017年、サーブの兵器製造の売上高は26億7000万ドル(約2940億円)、同社の売上高の約84%を占めた。
三菱重工業
ロケット、発電所、エアコンなどの家電製品も製造している。三菱自動車は同社から独立した。
Mitsubishi
同社は三菱グループの中核企業。2017年、三菱重工業の兵器製造の売上高は35億7000万ドル(約3930億円)、同社の売上高の約10%を占めた。
ロールス・ロイス
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軍事企業トップ100社ランキングで、ロールス・ロイス(エンジニアリング企業、自動車メーカーのロールス・ロイスは別会社)は17位。2017年、兵器製造の売上高は44億2000万ドル(約4860億円)、同社の売上高の約23%を占めた。
[原文:The five biggest tech companies you probably did not know are in the arms industry]
(翻訳:仲田文子、編集:増田隆幸)