上場直前、スラックのウォール街向けプレゼン資料

スラックCFOアレン・シム氏。

スラックの最高財務責任者(CFO)アレン・シム氏。

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  • 5月13日(現地時間)、ウォール街へのプレゼンテーションにおいて、スラックのCFOは、同社の引き続きの成長と280億ドル規模の企業コミュニケーション市場の可能性を語った。同社は6月20日の上場を予定していると伝えられた。
  • CFOのアレン・シム(Allen Shim)氏は同社の成長と新規顧客獲得に関するデータをプレゼンテーションした。
  • また同社は6月10日に発表予定の2020年度第1四半期の見通しも発表。
  • 売り上げは1億3380万ドル〜1億3480万ドル、前年同期の8090万ドルから66%増となる見通し。

5月13日(現地時間)、スラック(Slack)の投資家向け説明会に参加したウォール街のアナリストは、同社の引き続きの高い成長と280億ドル規模の企業コミュニケーション市場の可能性を期待させられることになった。

スラックはニューヨーク証券取引所への直接上場(ダイレクトリスティング)によるIPOを6月20日に予定していると伝えられた。

スラックがIPOでどのような評価を得るかは今後次第。同社の評価額は直近の資金調達で71億ドル(約7800億円)に達した。だが、同社は上場申請書に現在の評価額は137億ドルを超えると記した。

「最も重要なソフトウエアカテゴリーの1つとなる可能性がある」と同社CFOアレン・シム(Allen Shim)氏はプレゼンテーションでアナリストに語った。プレゼンテーションには同社CEOのスチュワート・バターフィールド(Stewart Butterfield)氏、新たに就任した最高製品責任者のタマル・イェホシュア(Tamar Yehoshua)氏をはじめ、同社のトップエグゼクティブが出席した。

また同社は6月10日に発表予定の2020年度第1四半期の見通しも発表した。

上場申請書によると、売り上げは1億3380万ドル〜1億3480万ドル、前年同期の8090万ドルから66%増となる見通し。

一方、営業損失は前年同期の2630万ドルから、3840万ドル〜3940万ドルに膨らむとみている。

スラックがウォール街にプレゼンテーションした資料を見てみよう。

セールス&マーケティングコストは下がったが、粗利益率は横ばい。

売り上げに対するセールス&マーケティングコストは下がったが、粗利益は横ばい。

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研究開発費の割合も低下。

研究開発費の割合も低下。

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一般管理費は毎年変動。

一般管理費は毎年変動。

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カスタマーリテンション(顧客維持)は好調。現在、同社の売り上げは主に、スラックを何年も使っている有料ユーザーから。

カスタマーリテンション(顧客維持)は好調。現在、同社の売り上げは主に、スラックを何年も使っている有料ユーザーから。

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2018年、成長は鈍化したが、2018年度から2019年度にかけて、まだ売り上げは82%伸びた。

2018年、成長は鈍化したが、2018年度から2019年度にかけて、まだ売り上げは82%伸びた。

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※同社の会計年度は1月31日まで。

年末は同社にとって重要。大企業の購入サイクルが主な要因。

年末は同社にとって重要。大企業の購入サイクルが主な要因。

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成長のポイント:新規有料顧客の急速な獲得。

成長のポイント:新規有料顧客の急速な獲得。

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2020年度第1四半期の決算報告を6月10日に行う予定。売り上げは1億3380万ドル〜1億3480万ドルとなる見通し。

2020年度第1四半期の決算報告を6月10日に行う予定。売り上げは1億3380万ドル〜1億3480万ドルとなる見通し。

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長期的には同社はフリー・キャッシュフローでの利益率30%を目指している。だが現在は赤字。

長期的には同社はフリーキャッシュフローベースでの利益率30%を目指している。現在は赤字。

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長期的な成功のポイント:チャンスの最大化。

長期的な成功のポイント:チャンスを最大化すること。

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[原文(BI Prime):These are the slides about Slack's spending, sales and customer growth that the CFO is betting its IPO on

(翻訳、編集:増田隆幸)

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