Sansan創業者の寺田親弘社長。現在42歳。
撮影・岡田清孝
企業評価額が1000億円をこえる、いわゆる「ユニコーン企業」として注目を集めている名刺アプリのSansanが、ついに上場する。
5月16日、プレスリリースのなかで、東京証券取引所マザーズへの新規上場が承認されたことを明らかにした。
日本取引所グループの新規上場会社情報の一覧。
Sansanの創業者である寺田親弘社長は約2カ月前の3月13日掲載のBusiness Insider Japanの取材に対し、上場への道筋について、次のように語っている。
「必要条件としては、会社として自然な投資ができる状態。やるべき投資がやれないということがない状態でしょうね。
収益基盤が積み上がって、投資に回せるだけの十分な利益があって……という準備が整ったときが、そのときです」(寺田氏)
SansanのIPOの噂はこれまでもあったが、寺田社長は「もしIPOだけを目標にしていたら、もうとっくに上場していた」(寺田氏)とも話していた。
創業から12年、過去6年間でも100億円を超える資金調達をしてきたSansan。2019年の年頭所感で寺田氏は、2019年を「革新期」ととらえているとするメッセージを発している。
いずれにしても、寺田氏の言葉を借りるなら、足元のビジネスの収益基盤、そこからあがる十分な利益があり、準備ができたのが「いま」だということなのだろう。
東証マザーズへの上場日は、約1カ月後の6月19日を予定している。
(文・伊藤有)