Business Insider Japanが4月18日から開始したキャリア支援サービス「BIキャリア」。BIキャリアでは、自分を知るためのキャリア選びのツールとして、FFS(Five Factors & Stress)理論に基づく、科学的な個性診断を中心に据えて展開しています。
FFS診断を取り入れたのは、この手法と診断結果が非常に興味深かったからです。
FFSとはどんな考え方のものに作られた理論なのか、紹介します。
FFSは5つの因子とストレスの状態で個性を診断します
FFSで分類する5つの因子。
FFSは、組織の生産性を上げるために研究された「人の思考行動の特性を客観的に分析する理論」です。Five Factors & Stressの名の通り、5つの因子とストレス(何に対してストレスを感じるのか)の状態によって、あなたの個別的特性(個性)を表します。
因子にはそれぞれ、ストレス状態の「ポジティブ」と「ネガティブ」があり、言ってみれば表と裏の関係があります。
このFFS理論は、国際基督教大学、ウィーン大学を経て、モントリオール大学国際ストレス研究所で専門研究員などをつとめた小林惠智博士(経済学博士、教育学博士、組織心理学者)が提唱したものです。
FFS理論は、企業の組織生産性を高めるために人材の特性や組織の分析に使われています。株式会社ヒューマンロジック研究所が推進しており、これまで国内外約800社で導入されています。
<導入企業例>
出典:ヒューマンロジック研究所
FFS理論が「適性検査」ではない理由
katleho Seisa/Getty
世の中には、人の性格や個性が自社に向いているかをチェックする「適性検査」のような診断手法も多数あります。
FFSは「その人がいかにして強みを発揮できるのか」、つまり「適材適所の発見・実現」のために使うツールとして設計されています。
個人の「性格」は大きく2つに分けて考えられます。
- 生得的なもの(不変)
- 環境や努力で変わるもの(可変)
FFS理論で扱うのは、前者の生まれ持って備わっている潜在的、顕在的な特性です。
どうやって、わずか7~8分程度で「診断」するのか
ヒューマンロジック研究所「5因子とストレスの説明」動画より。
FFSの診断では、質問文に対して直感的に回答してもらいます(回答時間は9秒以内)。素早く反応することで、「素の自分」で回答してもらいます。診断を終えると「凝縮性」「受容性」「弁別性」「拡散性」「保全性」の各因子の数値が出て、どの因子が一番影響しているかがわかり、あなたの特性が把握できます。
5つの因子にどういう特性があるのかは、FFS理論の著作権管理をしているヒューマンロジック研究所が公開している動画でわかりやすく解説されています。
BIキャリアでは、実際に転職を検討している人向けに、FFSの診断を使い、面談による転職支援をサポートしています。
転職支援希望者向けには、より細かなFFS診断レポートを見ながら、専門知識を持つエージェントとともにキャリア構築を支援します。
エージェントとのキャリア支援面談で使用するFFS診断レポートの詳細版(内容はサンプルです)。
FFS診断がユニークなのは、自分がなんとなく理解していた「自身の特性」が客観的に言語化されることです。「業務において陥りやすい状態」のコメントなどをみると、多くの人が「なるほど」と思い当たることが多々あるはずです。
今のキャリアをもっと伸ばしたい人、今は少し強みが発揮されていないなと感じている人。まずはBIキャリアのFFS診断を受けてみてください。
自分の特性を客観視することで、次のキャリアを考える大きな手助けになるはずです。