アムトラック、1971年から損失を出し続ける歴史

アムトラック、1971年から損失を出し続ける歴史

Wolfgang Kaehler/LightRocket via Getty Images

  • 鉄道ではアメリカは長い間、他国に遅れを取っている。
  • 1971年、アムトラックは経営難の鉄道会社20社を統合して生まれた。
  • 鉄道網は33路線2万1000マイルにまで広がった。だが、財務面での問題を免れたことは一度もない。

150年前の5月、アメリカは当時の(そして現在においても)エンジニアリングにおける最も印象的な偉業を成し遂げた。アメリカ大陸横断鉄道の完成だ。

その後の数十年間、アメリカの鉄道は繁栄した。鉄道は乗客を乗せて町と町を結び、路面電車は国中の町で縦横に走り回った。アメリカ国勢調査局の統計によると、1916年までに都市を結ぶ旅行の98%が鉄道を利用していた。

しかし1940年代までに、自動車に対するアメリカ人の飽くなき欲求が姿を見せ始めた。

政府が道路や空港への投資に注力し始めるにつれて、鉄道の旅行市場におけるシェアは急激に縮小し始めた。そして1970年 ── アメリカの鉄道が民間企業によって運営されていた最後の年 ── までに、人々の鉄道での移動距離は10万マイルを切った。

そして、政府はアムトラック(Amtrak:全米鉄道公社)を作るために介入した。

設立以来48年間、毎年、損失を出し続けているその歴史を見てみよう。

1970年の鉄道旅客輸送法によって、経営難に陥っていた鉄道会社20社は民営だが政府が所有する会社に統合された。

1970年の鉄道旅客輸送法によって、経営難に陥っていた鉄道会社20社が、民営だが政府が所有する会社に統合された。

Government Publishing OFfice


現在、その会社はアムトラック(“アメリカ”と“トラック”からの造語)として知られている。

現在、その会社はアムトラック(“アメリカ”と“トラック”からの造語)として知られている。

Amtrak Archives


アムトラックは1971年5月1日に運行を開始。1番列車「Clocker」はフィラデルフィアとニューヨークを結んだ。

アムトラックは1971年5月1日に運行を開始。1番列車「Clocker」はフィラデルフィアとニューヨークを結んだ。

Amtrak Archives


当初は43州を21路線で結んだ。

アムトラックの路線図:43州を21路線で結んだ。

Amtrak News Archives


1972年、初の国際サービスが加わった。

1972年、初の国際サービスが加わった。

Reg Innell / Toronto Star via Getty


1975年、アムフリート(Amfleet)が登場。

1975年、アムフリート(Amfleet)が登場。

Amtrak Archives

多くの車両が現在も使われている。象徴的な丸い車両は多くの路線でアムトラックを象徴するものになった。

1978年、初の寝台車を導入。

1978年、初の寝台車を導入。

Amtrak Archives


しかし、長距離路線はアムトラックが何十年も赤字を出し続ける理由にもなった。

しかし、長距離路線はアムトラックが何十年も赤字を出し続ける理由にもなった。

エンパイアビルダーラインはシカゴと西海岸を結ぶ。

Wikipedia


ほとんどの路線で、アムトラックの列車はBNSFやCSXといった民間企業が所有するレールの上の走っている。

ほとんどの路線で、アムトラックの列車はBNSFやCSXといった民間企業が所有するレールの上の走っている。

このような事故は踏切を無くすことで防げただろう。

Don Kelsen/Los Angeles Times via Getty Images)


アムトラックが高速鉄道のように走行できる唯一の場所は、ワシントンD.C.、ニューヨーク、ボストンを結ぶノースイースト・コリドー。アセラ・エクスプレス(Acela Express)が時速100マイル(約160キロメートル)を超える速度で走行する。

コロラドでテスト中のアムトラック初のアクセラ・エクスプレス。

コロラドでテスト中のアムトラック初のアクセラ・エクスプレス。

Library of Congress

アクセラ・エクスプレスはアムトラックの総収入の約4分の1を占める。デビューは2000年、2021年にはさらに高速な列車が運行を開始する予定。

2002年までにアムトラックは倒産の危機にあった。

2002年までにアムトラックは倒産の危機にあった。

Getty Images


状況は徐々に改善している ── だがアムトラックはまだ損失を出し続けている。

状況は徐々に改善している ── だがアムトラックはまだ損失を出し続けている。

AP

2010年以降、アムトラックの売り上げは増加を続けており、営業損失が8億5200万ドル(約940億円)に減少した。だが、アムトラックが世界中の近代的な列車システムに追いつくには多大な取り組みが必要。

ニューヨークとニュージャージーを結ぶハドソン川のトンネルは、建設から1世紀あまりが経過し、早急な修復が求められている。地方当局は政府に援助を求めるいるが、まだ実現していない。


[原文:The rise and fall of Amtrak, which has been losing money since 1971

(翻訳:一柳優心、編集:増田隆幸)

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