YouTuberのルイス・コール氏。ファンフォールイスとして知られている。
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- YouTubeは、まだ小学生ながら数千ドルを稼ぐ、新世代のスターを生み出している。
- こうしたトレンドは、子どもたちにデジタル・コンテンツの作り方やYouTuberになる方法を教えるサマー・キャンプを登場させた。
- キャンプの中には、費用が週に1000ドル(約11万円)かかるものもある。子どもたちに動画編集、パーソナルブランディング、TikTokやTwitchなどへの投稿方法を教える。
YouTubeチャンネル「ライアン・トイズレビュー(Ryan ToysReview)」のライアンくんのような子どもたちが、動画をオンラインに投稿することで年間数百万ドルを稼いでいる。そして、新世代の子どもやティーンはYouTubeスターになる方法を学ぶためにサマー・キャンプに参加している。ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。
さまざまなキャンプや教育プログラムが登場し、小・中学生の子どもたちに動画の作り方やYouTubeで話題になる方法を教えると宣伝している。キャンプでは動画の制作や編集のみならず、オンラインで話題になるコンテンツを作成するスキルの獲得を目指す。
こうしたYouTubeキャンプに親たちは、週に最高1000ドルという大金をつぎ込む。子どもたちをYouTubeのスターダムを押し上げるためだ。エドテック・カンパニーのiDテック(iD Tech)はアメリカ中の大学で1週間のキャンプを提供している。ビデオブログ、テレビゲームの攻略ガイド、「安全だが面白い」失敗動画、製品レビュー、TikTokなどで口パク動画を作りたい子どもたちが相手。
「キャンプは、伝統的なストーリーづくりから、面白くて笑える、子どもたちが大好きなコンテンツの作り方まで網羅している」と、「YouTubeスター・クリエイター・スタジオ(YouTube STAR Creator Studio)」は宣伝している。
「インターネットでセンセーションを起こそう……このキャンプなら、話題になること間違いなし」
キャンプの中にはわずか9歳で参加できるものもあるが、これはYouTubeがサインアップの最低年齢とする13歳を大きく下回っている。
13歳は、児童オンラインプライバシー保護法(Children's Online Privacy Protection Act:COPPA)に準拠したもの。
キャンプの運営者は、YouTubeのポリシーに反して年齢の満たない参加者にアカウントを作らせることはしないと主張 —— 動画の作り方を教えるだけで、投稿するかどうかは親が決めると述べたとウォール・ストリート・ジャーナルは伝えた。
同紙は、この夏、YouTubeキャンプに子どもを参加させるという親を取材した。多くの親は、子どもたちの興味を単なる趣味、そういう年頃、ちょっとやってみたいだけと片付けた。
だが、YouTubeは、インフルエンサーやオンライン・クリエイターとしてフルタイムの収入を得ることで仕事を辞めることができる、新しいオンライン上の人々をを生み出している。
[原文:Parents are paying up to $1,000 a week to send their kids to YouTube camp for the summer]
(翻訳:Ito Yasuko、編集:増田隆幸)