【米大統領選】結果は散々…… グラフィック・デザインの専門家が候補者のロゴを採点

各候補のロゴ

Skye Gould/Business Insider

2020年の大統領選に向けて、早くも盛り上がりつつあるアメリカ。候補者たちはキャンペーンで使用するロゴを準備している。

ブランディングは常に、政治で大きな役割を果たしてきた。デジタルの時代に入って有権者がウェブサイトやSNSで候補者を知ることが増え、ブランディングはますます重要になっている。20人以上が民主党候補の指名争いに名乗りを上げる中、候補者のロゴ、スローガン、色、メッセージが際立たなければ、知名度を上げ、支持を拡大することも難しいだろう。

2008年には、当時上院議員だったバラク・オバマ氏の象徴的な「O」のロゴが、キャンペーンのシンボルとなり、これが候補者たちのブランディングのあり方を変えた。

また、ユニークな色の組み合わせは、2018年の中間選挙で効果を見せた。自身のバックグラウンドと若さを明るい黄色と紫色で表し、ロゴやポスターに使用したアレクサンドリア・オカシオコルテス氏は、最年少女性下院議員として歴史に名を刻んだ。

2020年の大統領選を目指す候補者たちも、オカシオコルテス氏の成功を再現しようとしている。上院議員のカマラ・ハリス氏、作家のマリアン・ウィリアムソン氏、上院議員のエリザベス・ウォーレン氏は、いずれも"色"を試している。だが、ブランディングといった場合、色はその一部に過ぎない。書体、レイアウト、スローガンといったさまざまな要素が関係してくる。

Business Insiderでは、4人のグラフィック・デザインやブランディングの専門家に、10点満点でそれぞれの候補のキャンペーン・ロゴを評価してもらった。1点が「最低」、5.5点が「まあまあ」、10点が「素晴らしい」だ。

評価を依頼した専門家はこちら:

平均スコア順のランキングを見ていこう。


16位 ワシントン州の知事、ジェイ・インスレー氏

ジェイ・インスレー氏

Jay Inslee

平均スコア:2

ヘラー氏:2 「書体のチョイスが残念」

ラプトン氏:3 「誰のモーメント? 候補者? 民主党? 候補者はどんな人間? 民主党って?」

フォルモサ氏:3 「個人のロゴというより企業のロゴのよう。メッセージの"Our moment"からは何も伝わってこない」

ミルマン氏:0 (コメントなし)

15位 起業家、アンドリュー・ヤン氏

アンドリュー・ヤン氏

Andrew Yang

平均スコア:2.4

ヘラー氏:4.5 「平凡だが旗の使い方はクレバー」

ラプトン氏:3 「旗の使い方が苦しい」

フォルモサ氏:2 「どこかの小さな町の町長選に立候補した誰かのロゴみたいだという以外、あまり言うことはない」

ミルマン氏:0 「ひどい」

14位 メリーランド州選出の元下院議員、ジョン・ディレイニー氏

ジョン・ディレイニー氏

John Delaney Campaign

平均スコア:2.7

ヘラー氏:4 「どうしてオバマのように赤、白、青でDだけを使わなかったのか? 」

ラプトン氏:4 「未来に向かう州間幹線道路? わたしは歩くから結構」

フォルモサ氏:2 「大統領候補に求められるポジティブな資質がここでは全く伝わってこない」

ミルマン氏:1 (コメントなし)

ミネソタ州選出の上院議員、エイミー・クロブチャー氏

エイミー・クロブチャー氏

Amy Klobuchar

平均スコア:3.7

ヘラー氏:6 「シンプルでガッツがある。だが、大統領選というよりは連邦議員選挙みたい」

ラプトン氏:5 「高校の生徒会長に立候補したみたい」

フォルモサ氏:3 「緑色の"Amy"とロゴの書体はフレンドリーさを表している —— だが、大統領に選ばれる自信はない。フレンドリーでとっつきやすいのはいいことだが、それが全てではない。そして"for America"がスローガン? あまりキャッチーとは言えない —— 候補者全員がそうであってほしい 」

ミルマン氏:1 「この色の組み合わせは、色覚異常の人にとって最悪」

自己啓発に関する演説家で作家、マリアン・ウィリアムソン氏

マリアン・ウィリアムソン氏

Marianne Williamson

平均スコア:4.1

ヘラー氏:6.5 「彼女がどんな人間だか全く分からない。かわいいけど、力強さが感じられない。印象が薄すぎる。目にはやさしいけど」

ラプトン氏:6 「女子っぽ過ぎる」

フォルモサ氏:1 「自信があまり感じられない。ピンクは力強い色になり得るけれど、ここではそうでない」

ミルマン氏:3 「大統領選のロゴじゃない。ポイントはピンクに」

ハワイ州選出の下院議員、トゥルシー・ギャバード氏

トゥルシー・ギャバード氏

Tulsi Gabbard

平均スコア:4.5

ヘラー氏:3 「硬直的。赤は強い。だが、何も伝わってこない。職人が作ったビール? 」

ラプトン氏:9 「書体が素晴らしい —— 力強くて温かみがある。名前が記憶に残る」

フォルモサ氏:3 「選挙のこの段階では特に…… 民主党候補の指名争いが激しい中、このロゴでは有権者をひきつけたり、自身のものの見方、パーソナリティーを十分に表現していない。電動工具の会社のロゴみたいにも見える」

ミルマン氏:3 (コメントなし)

元住宅都市開発長官、フリアン・カストロ氏

フリアン・カストロ氏

Julian Castro

平均スコア:4.5

ヘラー氏:6 「アクセントマークはいい感じ。民族性を示している。だが、カストロの部分が小さすぎるのがいまいち」

ラプトン氏:7 「Aのアクセントと2020を青で合わせるのはフレッシュ」

フォルモサ氏:4 「差別化、インパクト、信頼があまり感じられない。ファーストネームが大きくて、ラストネームがものすごく小さいのがよく分からない」

ミルマン氏:1 (コメントなし)

コロラド州の元知事、ジョン・ヒッケンルーパー氏

ジョン・ヒッケンルーパー氏

John Hickenlooper

平均スコア:4.6

ヘラー氏:7.5 「悪くない。でも、山は彼の出身を表してはいるが、国全体を表してはいない。知事候補のロゴの方がしっくりくる」

ラプトン氏:6 「山のイメージが候補者の名前よりも強い」

フォルモサ氏:4 「彼がコロラドの大統領になりたいなら、薄いブルーに山のシンボルは悪くない。だが、必要とされる普遍的なインパクトがない」

ミルマン氏:1 (コメントなし)

インディアナ州サウスベンドの市長、ピート・ブティジェッジ氏

ピート・ブティジェッジ氏

Pete Buttigieg Campaign

平均スコア:5.5

ヘラー氏:6 「この新しいロゴの方がパーソナリティーを表している。"Pete"の書体はカスタマイズされているように見える。だが、"ラベル"っぽい感じがラングラーのジーンズを思い起こさせる」

ラプトン氏:9 「ピートの複雑なラストネームを削ったのは賢い選択。丸みをおびたフレームはスポーティーでとっつきやすい。2020を両サイドに分けたのもクレバー」

フォルモサ氏:6 「ピートの新しいロゴは、フットボールチームのスウェットにぴったりな感じ。純白でないちょっとくすんだ白い文字が運動選手っぽくて、彼の年齢や性的指向から注意をそらせようとしているようだ —— どちらもそうすべきものではない。だが、わたしが理想主義的すぎるのかもしれない」

ミルマン氏:1 「前のロゴの方が良かった」

バーモント州選出の上院議員、バーニー・サンダース氏

バーニー・サンダース氏

Bernie Sanders

平均スコア:5.5

ヘラー氏:4.5 「保守的。前回の選挙を思い出させるし、彼自身のキャンペーンである必要がない」

ラプトン氏:8 「バーニーはブランド。ファーストネームだけでいい。波のようなストライプと星は余計」

フォルモサ氏:7 「1970年代っぽい伝統的な赤、白、青はバーニーにぴったり。ぴったり過ぎて、点数をつけるのが難しい」

ミルマン氏:2.5 「オバマのロゴから派生した最悪かつ怠惰なもの」

マサチューセッツ州選出の上院議員、エリザベス・ウォーレン氏

エリザベス・ウォーレン氏

Elizabeth Warren

平均スコア:5.7

ヘラー氏:3 「どっちつかず過ぎる。変化なのか現状維持なのか、何も伝わってこない。退屈」

ラプトン氏:8 「力強い書体」

フォルモサ氏:8 「シンプルに"WARREN"と、ミントグリーンの地に全て大文字で下線を引いたことで、典型的な赤、白、青よりもすぐに目に留まりやすい。伝統主義的な人にはリスキーだろうが、それがまさに意図したポイントなのではないか。彼女のブランドに忠実で、独立性を表している」

ミルマン氏:4 「"barren(不毛)"っぽい」

ニュージャージー州選出の上院議員、コリー・ブッカー氏

コリー・ブッカー氏

Cory Booker

平均スコア:6.3

ヘラー氏:9.5 「的を得ていて、鮮やかで、力強い。ただ、ファーストネームではなく、"BOOKER 2020"で良かったのではないか。キャンペーンでは両方使うべきかも」

ラプトン氏:7 「2020を強調し過ぎ。ファーストネームだけのロゴはひとりよがりに感じる」

フォルモサ氏:5 「このロゴはグラフィックとして強いけれど、新鮮味に欠ける」

ミルマン氏:4 「想像の範囲を超えない」

テキサス州選出の元下院議員、ベト・オルーク氏

ベト・オルーク氏

Beto O'Rourke

平均スコア:6.3

ヘラー氏:8.5 「硬直的。ナンセンスではないが、魅力に欠ける」

ラプトン氏:9 「大文字の角ばった書体は縦に長くてかっこいい」

フォルモサ氏:5 「ファーストネームだけというのが、グラフィック的に強い。だが、背景が黒いのは不吉。"For America"は何か意味のあることを伝えるチャンスを失っている」

ミルマン氏:3 「もっと進歩的に見せるチャンスを失っている」

前副大統領、ジョー・バイデン氏

ジョー・バイデン氏

Joe Biden Campaign

平均スコア:6.7

ヘラー氏:9 「バイデンを支持したいかどうかは分からないが、彼のロゴはいい。"Biden"と"Joe"のEの使い方がいい」

ラプトン氏:8 「Eをストライプの旗に変えているのがいい。記憶に残る! でも2020は弱い。フォントをヘルベティカに変えるといい」

フォルモサ氏:5 「想像の範囲を全く超えない。ここ10年、20年同様、政治に変化が起こりそうな感じがしない(現政権は除く)。現状を考えれば、有権者はこの選挙が政治を考え直すチャンスになってほしいと望むだろう。それが実現するかもしれないという興奮が感じられない」

ミルマン氏:5 「デザインが力強く、円がいい効果を生んでいる(特に2020の2が好き)。ただ、旗のようなデザインはひどい」

カリフォルニア州選出の上院議員、カマラ・ハリス氏

カマラ・ハリス氏

Kamala Harris

平均スコア:7.1

ヘラー氏:8.5 「書体と色づかいがすごくいい。一連のロゴの中で一番、新鮮。でも、これはロゴではない。見出し。彼女にはきちんとしたロゴが必要」

ラプトン氏:8 「素晴らしいスローガン。候補者の名前とスローガンを同等に扱うとは、勇気がある。色使いはディズニーっぽい」

フォルモサ氏:5 「スタンダードの赤、白、青を使わなかったのは良かったが、紫、赤、黄色の組み合わせはリスキー」

ミルマン氏:7 「この中で唯一のまともなロゴ」

ニューヨーク州選出の上院議員、カーステン・ギリブランド氏

カーステン・ギリブランド氏

Kristin Gillibrand Campaign

平均スコア:7.5

ヘラー氏:7 「"Gilli-BRAND"がわたしたちに迫ってくる。彼女はすでにブランドだ。だが、彼女の新しいロゴはやや改善された。ただ、もっと闘争心を見せてほしい。穏やかで、攻撃性が感じられない。今、それが求められている」

ラプトン氏:7 「テキストが重なっているのがいまいち。フォントは好きだけど」

フォルモサ氏:7 「太字の"2020"は、ピンクの使い方が前のロゴよりもいい。色使いも効果的。全て大文字にすることで力強さは感じるが、新鮮味がない。ピンクの太字を使ったことで、今のワシントンに欠けている強さと思いやりが感じられる」

ミルマン氏:9 「これがロゴ! ブラボー! わたしからの唯一の提案は、"Gillibrand"を"2020"の上に置くこと。名前の方が重要な情報なので」

[原文:We asked a group of graphic-design experts to rate the 2020 presidential candidates' logos, and they were not impressed]

(翻訳、編集:山口佳美)

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