スターバックスがシアトル本社に密かにオープンしていた、イノベーション・ラボをのぞいてみた

イノベーション・ラボ

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スターバックスのイノベーション・ラボ「トライアー・センター(Tryer Center)」は、同社を根幹から変えるための新たなアプローチだ。

スターバックスは6月中旬、2018年11月にシアトル本社の1階に密かにオープンしたこのトライアー・センターをCEOのケビン・ジョンソン(Kevin Johnson)氏が案内する動画を公表した。オープン以降、ラボでは130以上のプロジェクトが進められ、いくつものアイテムが実際に店頭に並んだ。

同社公式サイトのトライアー・センターについての投稿の中で、ジョンソン氏は「規模と複雑さは、スピードの敵になりかねない」とし、「より迅速であるためには、わたしたちの取り組み方を変えなければならないと、2年前に気付いた」と述べている。

スターバックスの新たなイノベーション・ラボをのぞいてみよう。


ラボは、スターバックスのイノベーションを加速させることを目的としている。ジョンソンCEOは、ラボはわずか100日でアイデアを実現することを目指していると、動画の中で述べた。

ラボの入り口

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マイクロソフトを含め、テック企業で働いてきたジョンソン氏は、「周りからは『どうしてテック業界の出身者がコーヒー会社を経営することになるんだ? 』と言われてきた」という。「だが、テック業界では革新もしくは改革に失敗すれば、脱落する」と語った。

ラボのさまざまな設備

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顧客はすでに、ラボでの取り組みの結果を一部、すでに目にしている。

ドリンクを作るラボのスタッフ

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3月にアメリカで発売され、大きな話題となった「クラウド・マキアート」は、スターバックスが2018年にラボでテストしたものだ。

クラウド・マキアート

Associated Press

スターバックスは、トライアー・センターの中にあるミニストア「コールド・ポップ(Cold Pop)」で、複数のドリンクの新商品を試していて、1日あたり約200杯のドリンクを従業員に1杯5ドル(約540円)で販売している。

ミニストア「コールド・ポップ」

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他にも、モバイル注文を顧客が受け取る際の新たなシステムの開発など、顧客体験を向上させるためのイノベーションもここで生まれている。

紙で作ったモデル

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現在、テストが進行しているものの1つが「プレシジョン・ミルク・ディスペンサー(Precision Milk Dispenser)」の開発だ。ドリンクごとに、より簡単に、より早く、適正な牛乳の量をはかるためのものだ。

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全てのアイデアがうまくいくわけではない。スターバックスは、メニューにスープを加える100日プロジェクトを実施、スープを温めるための設備の開発などを行った。だが、スープは売れず、プロジェクトは終了した。

ラボ内に並べられたさまざまな商品

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シアトル以外で働くスターバックスの従業員は、社内の専用サイト「スプリングボード(Springboard)」を通じて、好きなプロジェクトに投票したり、自身のアイデアを共有することができる。

並べられたドリンク

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トライアー・センターはスターバックスにとって、これまでになくスピーディーに、新しいタイプのイノベーションを推し進める1つの手段に過ぎない。同社は2019年に入って、食品・小売関連のスタートアップに投資する新設ファンド「バロー・サイレン・ベンチャーズ(Valor Siren Ventures)」に1億ドルを出資すると発表した。

ラボで働く人

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[原文:Starbucks has a new innovation lab that developed more than 130 projects in under a year, including tech updates, Instagram-worthy drinks, and soup-making equipment (SBUX)]

(翻訳、編集:山口佳美)

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