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10歳のスカイ・ブラウン(Sky Brown)は、世界最年少のプロ・スケートボーダー。2020年の東京オリンピックに、イギリス史上最年少の夏季五輪代表として出場することが期待されている。
スケートボードとサーフィンの天才は、YouTubeでその動画が500万回以上再生され、インスタグラムでは37万5000人のフォロワーを獲得している。
ブラウンの半生とこれまでの実績を紹介しよう。
(敬称略)
10歳のスケートボーダー、スカイ・ブラウンは宮崎県出身。多くのスケートボーダーや、世界中の若い女の子たちにインスピレーションを与えている。
スカイ・ブラウン。
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スケートボードは男性優位のスポーツだが、ここ数年で女性も注目されるようになった。
若い女の子として、ブラウンはその情熱と人気で多くの人にインスピレーションを与えている。
Almost Skateboardと、スケートボードと教育を通じて若者を支援する非営利団体Skateistanと提携し、団体の資金集めのため、ブラウンは自身のボードをデザインした。
ブラウンは「全ての女の子たちに、あなたならできる、やってみようということを見せたかった —— たとえまだ小さくても」とデイリー・メールに語った。
ブラウンは、日本人の母ミエコとイギリス人の父スチュアートの間に生まれた。
母親と一緒に昼食を準備するスカイ。
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イギリスと日本の二重国籍で、ブラウンはオリンピックにどちらの国の代表として出たいか、選ぶことができた。
彼女はよりリラックスしたアプローチをとるイギリスを選んだ。
3月のこの決断のあと、ブラウンは「イギリスのスケートボード協会は、わたしに『プレッシャーを感じる必要はない。ただ楽しんで、行ってみよう』と言ってくれた」「だから、わたしはイギリスを選んだ」とBBCスポーツのインタビューで語った。
スケートボードを始めたのは3歳の頃。
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スケートボード一家に生まれたブラウンだが、彼女が興味を示したとき、父親は心配だったという。
「スケートボードに乗ってほしくなかった」と、スチュアート・ブラウンはWomen in the Worldに語った。「幼い娘がいれば、過保護にもなる。でも、彼女が何度もほしがったおもちゃがこれだった」
毎朝5時に起きて、学校へ行く前にサーフィンをするのが日課。
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ブラウンの才能はスケートボードにとどまらない。彼女は才能豊かなサーファーでもあり、7歳のときには大手スポンサーがついた。
2020年の東京オリンピックでは、サーフィンも競技種目になっているため、ブラウンはスケートボードとサーフィンの両方で代表入りを狙っている。
スケートボードとサーフィンに加え、2018年12月には、子どもたちがダンスで競い合うABCの番組『Dancing With the Stars: Juniors』で優勝している。
ブラウンはプロのJ.T. Churchと組み、アラン・バーステン(Alan Bersten)に教わった。決勝では、2人が満点をつけた。
2月、スカイ・ブラウンはナイキの「Dream Crazier」のキャンペーンに最年少アスリートとして参加。
スケートボードとサーフィンをするときは、7歳の弟オーシャンも一緒。オーシャンも注目アスリートだ。
スカイ・ブラウンと弟のオーシャン。
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オーシャン・ブラウンもスポーツの天才と言われている。2人のインスタグラムのアカウントは母親が管理している。
2016年には、史上最年少女性として「Vans US Open Pro Series」に出場した。
大会に出場したとき、ブラウンは8歳だった。
途中、ボードから落下する場面もあったが、コメンテーターらは彼女の年上のライバルたちを上回るトリックや能力に驚いた。
2020年の東京オリンピック出場が決まれば、ブラウンはイギリスの史上最年少の夏季五輪代表になる。
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2020年7月のオリンピックが始まる時点でブラウンは12歳12日になり、1928年にアムステルダムで開催された夏季大会に13歳43日で出場したマージェリー・ヒントン(Margery Hinton)を上回る。
だが、イギリスの史上最年少オリンピアンとはならない。1932年、フィギュアスケートで冬季五輪に出場したセシリア・カレッジ(Cecilia Colledge)は、当時11歳4カ月だった。
ブラウンが出場資格を得るには、トーナメントで獲得したポイントに基づく世界ランキングで20位以内に入らなければならない。