Reuters
香港が揺れている。6月9日以降、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模デモが連日のように行われている。香港の日常を垣間見ることができる5本をピックアップした。
節約のため、わずか1畳の「棺おけ住宅」に引っ越す香港の人々
Bobby Yip/Reuters
Feb. 11, 2017
61歳のウォンは、香港で増えている「棺おけ住宅」と呼ばれる部屋に住むことを余儀なくされた1人だ。
たった20平方フィート(約1畳)のスペースしかないその部屋は、シャツとズボンを数着かけて横になるのがせいぜいの広さ。家賃は月226ドル(約2万5700円)。
家は水道管。「チューブホーム」が香港の住宅問題を解決する?
James Law Cybertecture
Jan. 23, 2018
2018年のデモグラフィア・インターナショナル・ハウジング・アフォーダビリティー・サーベイ(Demographia International Housing Affordability Survey)によると、香港は依然として、世界で最も住宅が高い都市となっている。
香港を拠点に活動する建築家ジェームス・ロー(James Law)氏は、自身が考案した小さな住宅なら香港の住宅危機を緩和できると考えている。
世界最長の中国高速鉄道網がさらに拡大 —— だが香港の自治を脅かすのか
MTR Corporation
Apr. 18, 2018
全長1万5500マイル(約2万5000キロメートル)、中国の高速鉄道網は世界最長。
世界2位のスペインの高速鉄道網が全長1926マイルということを考えると、その飛び抜けた規模がよく分かる。
7年の歳月と107億ドル(約1兆1500億円)を費やした壮大なプロジェクトだが、運賃の問題や工事の遅れ、そして香港の自治への影響など、様々な問題に直面してきた。
コンピューターが人間に勝つ時代の教育とは? 答えは超受験戦争地・香港にある
写真提供:Baptist Rainbow Primary School
Jan. 16, 2018
日本では、STEM教育というと文字通りScience(科学)・Technology(技術)・Engineering(工学)・Math(数学)の強化と紹介され、理数系科目の強化にばかり注目が集まる。
香港で行われている教育はそれとは一線を画し、理数系の知識をベースに「これまでになかったモノを計画し、作る」一連の流れがSTEM教育とされている。
今はなき香港のスラム街「九龍城砦」に魅入られた写真家が切り取った世界
Greg Girard
May. 02, 2017
1950年代から1990年代半ばにかけて、香港に流入した大量の移民は、0.03平方キロメートルの土地に12階建てビルを造り上げ、スラム街を形成した。それが、九龍城砦(きゅうりゅうじょうさい)だ。
小さな区画に3万3000人の人々がひしめき合って暮らし、最も人口が多かった時期は、現在のニューヨークの119倍もの人口密度だったという。