スポニチは吉本興業の闇営業に関する記事をいったん掲載したが、なぜかすぐに削除。Twitter上での投稿が残っていたため、多くの人が異変に気が付いた。6月24日14:08時点では見れなくなっていた。
スポニチアネックスよりキャプチャー。
吉本興業の所属芸人をめぐる“闇営業”問題が混乱の様相を呈している。
そもそもの起点は、スポーツ新聞「スポーツニッポン」が運営するニュースサイト「スポニチアネックス」の記事だ。6月24日午後2時頃に「吉本興業 宮迫博之、田村亮ら芸人11人を謹慎処分 金銭の授受が発覚 詐欺グループとの“闇営業”問題」という記事が掲載された。
しかし、程なくして「指定したURLは存在しません」と記事が表示されなくなり、続いて「誤報」との報道も出たが、その後、吉本興業が事実関係を認めるリリースを出るに至った。
一体何が起こっているのか? 事態の経緯をまとめた。
午後2時前後:スポニチが「謹慎処分」記事を公開→公開停止に
スポニチは吉本興業の闇営業に関する記事をいったん掲載したが、なぜかすぐに削除。画像は、スポニチ文化社会部がTwitter上では削除後もしばらくツイートが残っていた。
Twitterの投稿をキャプター。
スポニチアネックスが記事を公開停止したと思われる14時以降も、Twitterのスポニチ文化社会部のアカウント上では、記事を紹介したツイートが残ったまま。また、ライブドアニュースは見出しが残っているのに「本文のみ削除」された状態でしばらく続いた。
これに気がついた人たちが、画像をキャプチャーしてツイートし始めると、すぐさま「圧力!?」「怖い」「忖度?」などとネット上で大騒ぎとなり始めた。
ライブドアニュースでも掲載されたが、なぜかすぐに削除た模様。Twitter上での投稿が残っていたため、多くの人が異変に気が付いた。
Twitter上で拡散されていた画像。
午後2時47分:ハフポスト記事掲載 問い合わせに対し「誤報」と否定
一方、Webメディア「ハフポスト日本版」が午後2時47分に公開した記事では、吉本興業ホールディングスがスポニチの報道を「誤報」と否定。
ハフポスト日本版の報道では、吉本興業は「誤報」と答えていた。
ハフポスト日本版の記事をキャプチャー。
午後3時前後:吉本興業が謹慎処分を発表
これでこの件が終わらず、自体はさらに動く。
吉本興業が同社ホームページ上で“闇営業”に関する報告とお詫びを掲載し、宮迫博之、田村亮、レイザーラモンHGらなど同社所属のタレント11人を、当面の間、活動停止させることと謹慎処分することを発表した。
一連の記事削除騒動の直後、吉本興業は“闇営業”にかかわった所属タレントの処分を発表。
吉本興業のホームページよりキャプチャー。
午後3時15分:スポニチの「消えた記事」が復活
すると、いったん削除されていたはずのスポニチの記事が午後3時15分付けで“復活”。すでにネットで炎上していたところに、火に油を注ぐ形となった。
スポーツニッポンは記事について、問い合わせたところ、東京本社経営企画室の担当者は、
「誤報ではありません」
と答えたが、一方で当該記事の“一時削除”については、
「取材編集に関わることはお答えできません」
と煮え切らない回答。この不可解な事態について、ある芸能記者はこういぶかしむ。
「スポニチが吉本興業の不祥事をインターネットとはいえ、大きく取り上げるとは少し意外です。以前は、スポニチは吉本興業の創業100周年に合わせたコラムを日々連載するなど、“ベッタリ”な関係だったはずですが……」(芸能記者)
このタイミングでの処分発表は、宮迫や田村などレギュラー番組を持つ各放送局などに大きな影響が出そうだ。また、宮迫は映画の吹き替えといった番組出演以外の露出もある。どの様な対処をするのか注目される。
※謹慎処分を受けた吉本興業所属のタレントが出演する主なテレビのレギュラー番組
宮迫博之
- 行列のできる法律相談所(日本テレビ)
- 炎の体育会TV(TBS)
- アメトーーク! (テレビ朝日)
- 世界の何だコレ!?ミステリー(フジテレビ)
田村亮
- ロンドンハーツ(テレビ朝日)
- おかべろ(関西テレビ)
- ラン×スマ(NHK BS1)→再放送取りやめ
福島善成(ガリットチュウ)
- 雑学王(テレビ朝日)
(文・大塚淳史、編集協力・露原直人、臼井拓水)