「大きな家を買うのはお金の無駄遣い」ノーベル賞を受賞した経済学者がアドバイス

豪邸

Martin Barraud/Getty

  • "豪邸"は大いなる無駄遣いだと、ノーベル経済学賞を受賞したイエール大学のロバート・シラー教授はウォール・ストリート・ジャーナルに語った
  • テクノロジーの普遍性がわたしたちの"豪邸"に対するニーズに取って代わったとシラー教授は指摘し、一般的に家を買うことは素晴らしい投資ではないという。
  • それでも多くの人が、大きな家は成功の証と見ている。
  • どれだけ稼いでいるかにかかわらず、収入を超えない生活を送ることが、長期的な財産を築く可能性を上げる最良の方法の1つだ。

寝室がいくつもあるような豪邸は、まさに"成功"のイメージかもしれない。だが、ノーベル経済学賞を受賞したイエール大学のロバート・シラー教授によると、豪邸を買うことはお金の無駄遣いだ。

ウォール・ストリート・ジャーナルが複数のお金の専門家に、アメリカ人がやりがちなお金の無駄遣いについて尋ねたところ、シラー教授は大きすぎる不動産を挙げた。

「豪邸は無駄だ。人々は家に対して、いまだに19世紀と同じような考え方をしている。近代化するにつれ、わたしたちはそれほど広いスペースを必要としていない」と、シラー教授は同紙に語った。

アメリカの住宅価格動向を示す「S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数」を作るのに協力した経済学者のシラー教授は、テクノロジーがわたしたちの生活にあらゆる面でしみ込み、広々とした家に対するニーズに取って代わったと指摘する。

「例えば、わたしたちに仰々しいキッチンは必要ない。あらゆる種類の料理を注文できるデリバリー・サービスがあるからだ。地下に作業場も必要ないだろう。以前は税金に関する情報を保管しておくための整理棚を持っていたかもしれないが、今では全て電子化されているため、それも必要ない。大量の本を読む人のための本棚も、今では電子書籍があるため、必要なくなった」

そして、ウォール・ストリート・ジャーナルが以前報じたように、多くのミレニアル世代もシラー教授と同じような考えを持っているようだ。アメリカで今、最大の住宅購入層であるこの世代は、ベビーブーマー世代の華美で仰々しい家を避け、ミニマリスト志向かつ、より手頃な物件を求めているという。

加えて、シラー教授や他の専門家たちは、家を買うことは素晴らしい投資ではないという —— 特に豪邸がそうだ。一般的に、住宅市場の成長が長年の減価償却や維持費を補うことはない。大きなリターンは生まないと理解して家を買う方がいいと、専門家たちはアドバイスする。

シアトル在住のファイナンシャル・プランナー、エレン・ウェバー(Ellen Weber)氏もシラー教授と同意見だ。

「家の中の1人1人にそれぞれのバスルームが必要だという考え方自体がややばかげている。そして大半の家が今も、家族が縮小しているのに、そうした考えで作られている」と、ウェバー氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。同氏は「わたしたちのモノはますます電子化されている。つまりそれをしまう場所も減るはずだ。また、広い庭付きの家を買う傾向もあるが、大半の人が使わず、他の誰かにその芝刈りや維持をしてもらうために大金を払っている」と指摘する。

ただ、2000年代初めに所狭しと建てられる豪邸が大ブームになった理由は明らかだ。シラー教授は、「豪邸を持つことは成功のシンボルで、人は成功者に見られたい」という。だが、住宅費をコントロールすることは、収入に関係なく、未来の自身の財産に大きな影響を与える。

Affluent Market Instituteのダイレクター・オブ・リサーチのサラ・スタンレー・ファロー(Sarah Stanley Fallaw)氏は、自身の著書『The Next Millionaire Next Door: Enduring Strategies for Building Wealth(隣にいる次のミリオネア:財産を築くための不朽の戦略)』の中で「財産を築くためのカギは、余裕をもってまかなえる家に住むことだ」と述べている。Business Insiderが以前報じたように、ファロー氏は600人のミリオネアたちを研究し、その大半が年収の3倍以上の家を購入していないことを発見した。

[原文:A Nobel Prize-winning economist and Yale professor explains why buying a big house is a waste of money]

(翻訳、編集:山口佳美)

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