「食べられる虫」は2030年までに約8600億円規模のビジネスに —— バークレイズが指摘

虫

植物ベースの"肉"の次は"虫"?

Reuters/Charles Platiau

  • バークレイズ(Barclays)の最新レポートによると、食べられる虫は2030年までに80億ドル(約8600億円)規模のビジネスになりそうだ。
  • 世界の人口が増え、ジェネレーションZは家畜の肉に代わる、より持続可能な食料を追求する中、虫を食べることは一般的になりつつある。
  • 世界各地のレストランやスーパーマーケットがすでに食べられる虫を提供していて、ネスレ(Nestle)やペプシコ(PepsiCo)、タイソン(Tyson)といった業界大手も関心を示し始めている。

植物ベースの"肉"が成功する中、バークレイズは"虫"が未来の代替タンパク質の一翼を担うと見ている。

バークレイズが6月24日に公表したレポートが引用したMeticulous Researchのデータによると、"食べられる虫"の市場は2019年の10億ドル弱から、2030年までに80億ドル規模まで成長する可能性がある。

バークレイズのアナリストによると、世界の人口が増える中、虫を食べることは一般的になりつつあり、ネスレやペプシコといった食品製造大手や食料品チェーン —— そして、いつかはマクドナルドといった巨大チェーン —— にとって、魅力的な投資先となっている。

虫を食べる人

虫を食べることは、一般的になりつつある。

Reuters/Charles Platiau

世界では130カ国、約20億人がすでに定期的に虫を食べている。国連食糧農業機関(FAO)が2003年以降、推奨しているように、虫を食べることは従来の肉製品よりも大幅に持続可能性が高い。そして、バークレイズは、「最も健康や環境に対する意識の高い」世代であるジェネレーションZは、「気持ち悪い」からといって虫を食べるというアイデアをはねつける可能性は低いと指摘している。

植物ベースの"肉"の爆発的な人気は、従来の肉製品の代替に対する需要の高まりを示している。

バークレイズのレポートには、「植物ベースの肉という代替品は、タンパク質をめぐる破壊的創造の源だと我々は見ている。長期的には、養殖肉も1つの選択肢になるだろう」とし、「ただ、虫のタンパク質にも可能性があると我々は考えている —— これまでのところ、比較的注目度の低いもう1つの代替品だ」と書かれている。

実際、コオロギの菓子を売る「Six Foods」やコオロギのタンパク質を使った商品を展開する「Chapul」、虫の菓子や肉の代替品を売るフィンランドの「Entis」など、食べられる虫を扱っている企業はすでに市場に存在する。

虫を使った料理

世界では130カ国、約20億人がすでに定期的に虫を食べている。

Charlie Floyd

イギリスのセインズベリー(Sainsbury)やカナダのロブロウ(Loblaw)、アマゾン傘下のホールフーズといった食料品チェーンも、虫をベースとした商品を販売している。虫を使った料理を提供しているレストランも、寿司レストランが欧米人に生魚を食べることを広めたように、虫を食べることをメインストリームに押し上げることに貢献している。

バークレイズのレポートは、「かつて風変りだ、奇抜だと考えられていた食べ物も、最高級レストランを通じて、スーパーマーケットの陳列棚に並ぶようになった」とし、「虫についても、イギリスのGrub KitchenやニューヨークのThe Black Antといった虫を使ったレストランが現れ、これと同じことが起こり始めている」と指摘した。

レストランやスーパーマーケットで食べられる虫が当たり前になるにつれ、食品メーカーは比較的小さなブランドを買収し、独自の虫をベースとした商品を開発していて、これは"食べられる虫ブーム"への一歩と言えそうだ。

タイソンは植物ベースの肉や養殖肉に投資していて、2019年の食品トレンド・リストにコオロギのタンパク質を挙げていた。ネスレは様々な種類の虫について研究・開発を進めていて、コオロギを使ったペットフード商品を2019年に入ってすでに販売し始めていると、バークレイズに語った。ペプシコは虫に関する長期的な計画を立てるにはまだ早いとしながらも、同社の新興ブランド向けのアクセラレータープログラムに参加する、虫をつかった菓子ブランドを選んでいる。

[原文:Eating insects will soon go mainstream as bug protein is set to explode into an $8 billion business]

(翻訳、編集:山口佳美)

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