Reuters
- 調査会社ユニバーサムによると、LGBTの学生はそうではない学生と比べると、将来の雇用主に「ダイバーシティへのコミットメント」「ジェンダーにおける平等のサポート」をより求めている。
- ユニバーサムは、毎年数万人の大学生のトレンドについて調査し、就職を控えた学生が将来の雇用主に何を期待するのかを聞いている。
- LGBTの学生はまた、「アート、エンターテイメント、娯楽産業」「NGO、NPO」等で働きたいと考えている。
就職を控えたLGBTの学生は、ダイバーシティ(多様性)の実現にコミットし、社会的責任への鋭い感覚を持つ雇用主を求めている。
調査会社ユニバーサム(Universum)は、毎年数万人の大学生を対象に調査を行い、就職を控えた学生が将来の雇用主に何を期待しているかを聞いている。
ユニバーサムは、LGBTを自認している学生はそうではない学生と比べて、仕事でどのような点を重視するのかを分析、結果をBusiness Insiderに提供した。
調査対象者のうち、LGBTを自認する人の約5分の4はZ世代、残りの5分の1はほぼミレニアル世代。ユニバーサムはZ世代を1997年以降に生まれた人と定義している。
調査では、10社ずつ、4グループに分けられた40社の雇用主における仕事の特性 ── 雇用主の評判とイメージ、社員とカルチャー、給与と昇進の可能性、仕事の特徴 ── を聞いた。学生は各グループから将来の自分のキャリアにとって最も重要と考える仕事の特性を3つ選んだ。
LGBTの学生はそうではない学生よりも、ある特性を重要だと位置づける傾向があった。その傾向が特に強い8つのカテゴリーは以下。
■LGBTの学生が雇用主に望むこと
Business Insider, Andy Kiersz, data from Universum
LGBTの学生は、将来の雇用主に求める重要な特性として、「ジェンダーにおける平等へのサポート(support for gender equality)」と「ダイバーシティとインクルージョン(包摂)の実現へのコミットメント(commitment to diversity and inclusion)」を、そうではない学生に比べて2倍以上重要視した。
さらにLGBTの学生は、「企業の社会的責任(corporate social responsibility)」「倫理基準(ethical standards)」「海外出張や転勤の機会(opportunities for international travel or relocation)」をより重視する傾向も見られた。
調査には、働いてみたい業種を20業種の中から最大3つ選ぶという設問もあった。LGBTの学生は、「アート、エンターテイメント、娯楽産業(arts, entertainment, and recreation industry)」「教育・科学機関(educational and scientific institutions)」「NGO、NPO(NGOs and non-profits)」との回答がLGBTではない学生よりも多かった。
■LGBTの学生が仕事をしたい業種
Business Insider/Andy Kiersz, data from Universum
[原文:Here's what LGBT Gen Z students want in their future employers — and where they want to work]
(翻訳:仲田文子、編集:増田隆幸)