コリ・ガウフ(右)の勝利を祝う元世界1位のビーナス・ウィリアムズ(右)。ウィンブルドン。
Clive Brunskill/Getty Images
- 15歳のコリ「ココ」ガウフは自身のアイドルの1人、ビーナス・ウィリアムズをウィンブルドンの1回戦で破った。
- 試合中、どのようにして冷静を保ったのかと聞かれたガウフは、実話をもとにした映画『勝利への旅立ち』でコーチが行い、有名になったメンタル・トリックに触れた。
- ガウフは、これまでにこんなに大きなコートでプレーしたことはない。だが、これまでプレーしてきたコートと大きさは変わらないことを思い返し続けたと語った。
ビーナス・ウィリアムズとセリーナ・ウィリアムズは依然としてアメリカ・テニス界の象徴的存在。だが、その未来は15歳のコリ「ココ」ガウフのものかもしれない。ガウフはウィリアムズ姉妹に憧れてきた。
現地時間7月1日、テニスのウィンブルドン選手権女子シングルス1回戦でガウフは、彼女が生まれたときには24歳で、すでにウィンブルドンで2度優勝していたビーナス・ウィリアムズを破った(ビーナスのウィンブルドン優勝回数は5回)。
勝利の後、ガウフはこれまでのキャリアで最も大きな試合中に、どのようにして冷静を保ったのかと質問された。ガウフは、小さな町の高校のバスケットボールチームの実話を描いた映画『勝利への旅立ち(原題:Hoosiers)』の中でコーチのノーマン・デール(映画ではジーン・ハックマンが演じた)が行い、有名になったメンタル・トリックに触れた。
「私はこんな大きなコートでプレーしたことはない」とガウフは語った。
「コートの大きさは同じと自分に言い聞かせた。コートの周りは何もかもが大きいかもしれない。だがコートの大きさは同じ。ポイントごとに、冷静を保つよう、ただ自分に言い聞かせた」
『勝利への旅立ち』では、インディアナ州の小さな町ヒッコリーからやってきたデールのチームは、決勝戦に進出し、これまでにプレーしたこともないようなインディアナポリスの大きな体育館で、大きな高校のチームと対戦することになった。
チームが初めてインディアナポリスに着いたとき、コーチのデールはメンバーを体育館に連れていき、メジャーを使って、メンバーたちにバスケットは同じ高さで、ラインは同じ距離で引いてあることを示した。そうヒッコリーの小さな体育館にあるコートと同じ大きさ。
チームは決勝戦に勝利した。
ガウフはまだウィンブルドンで優勝できないかもしれないが、彼女は正しい姿勢で望んでいる。そして、それは最高のテニスプレーヤーに勝利することにつながった。
(翻訳、編集:増田隆幸)