Z世代は最も写真を撮る世代。
Steven Ferdman/Getty Images
Samantha Lee/Business Insider
- Z世代はソーシャルメディアがなかった時代を知らずに成長してきた。そして、その多くが自分たちの毎日をフェイスブック、インスタグラム、スナップチャットに写真や動画で記録している。
- そのため、Z世代は新しい服を着たり、まわりとは違うユニークな存在となるためにプレッシャーを感じていると専門家は指摘する。
- こうした動きは、サステイナブルなファッションの台頭と合わさって、レンタルや中古など型にはまらないショッピングを盛り上げている。
Z世代はソーシャルメディアがなかった時代を知らない。そして、その多くが自分たちの毎日をオンラインに記録している。
「Z世代は歴史上、最も写真を撮っている世代」とZ世代の専門家であり、TEDトークでZ世代をテーマにした講演を行ったコンサルタント、ジェイソン・ドーシー(Jason Dorsey)氏はBusiness Insiderに語った。
だから、Z世代は常になにか新しいものを身につける必要がある。
以前は、この新しいものへの欲望は、H&Mやフォーエバー21といったファストファッションでのショッピングによって容易に解消することができた。それらの店では、日々、新しいスタイルが生み出されている。だが、この世代のもう1つの特徴が、ファストファッション離れを引き起こしている。Z世代はその前の世代より環境への意識が高いからだ。
レンタル、古着などがティーンの間でますます人気になっている。
「Z世代は前の世代よりも古着をたくさん購入している」と全米49店舗で古着の売買を行うリサイクルショップ、バッファローエクスチェンジ(Buffalo Exchange) のアソシエイト・マーケティングマネージャー、ジェシカ・プルイット(Jessica Pruitt)氏は語った。
「古着に偏見はない」
中古品販売サイト「ThredUp」は2019年、Z世代の3分の1が古着を購入すると見ている。
「新しいものを次々と掲載するようにしている」とThredUpのマーケティングコミュニケーション担当バイスプレジデント、カレン・クラーク(Karen Clark)氏は語った。そして1時間ごとに新アイテムを1000点公開していると付け加えた。
古着の購入はまた、Z世代にユニークな方法で服を着るチャンスを与えている。Z世代はリサイクルショップを使って自分たちのアイデンティティを確立し、自分たちのストーリーを作っていると、Goodwill NYNJのリテールオペレーション担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのレノックス・トーマス(Lennox Thomas)氏はBusiness Insiderに語った。
同じ理由で、洋服レンタルはファッション業界を席巻する最新トレンドとなっている。
「より多くの分野で、消費者は物を所有するよりもレンタルすることを選択している」
ファッションビジネスメディア「ビジネス・オブ・ファッション」の2019年版State of Fashionで、執筆者たちはネットフリックスやSpotify、ZipCarを例にあげ、そう記した。ミレニアル世代が家や車、最新映画を購入しないのであれば、服を買い続ける理由もない。
「これは消費者行動の根本的な進化であり、今後数年間、ファッションビジネスに影響を与えるだろう」
ミレニアル世代の女性をターゲットにした洋服レンタルサービス「Rent the Runway」がこの分野を切り開いた一方で、アメリカンイーグル、アーバンアウトフィッターズといったブランドなども参入している。
「服をリサイクルしようとするトレンドがある」とアメリカンイーグルのグローバルブランドプレジデント、チャド・ケスラー(Chad Kessler)氏は語った。さらに同氏はこう続けた。
「これは、クオリティ、価値、思慮深い購買をミレニアル世代が重視していることの現れ。レンタルサービスはそうしたことにつながる、1つの別の方法だと思う」
(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)