第3ステージの最後の数キロで「スーパータック」を使ったジュリアン・アラフィリップ。
NBCSN
- ジュリアン・アラフィリップは、ツール・ド・フランスの第3ステージで優勝し、2014年以来のマイヨジョーヌをフランスにもたらした。
- ステージの最後の数マイルで、アラフィリップは空気抵抗を減らしてスピードを上げるために自転車のフレームに体を近づける「スーパータック」という姿勢を取った。
- ランス・アームストロングは「スーパータック」に批判的。アラフィリップによってスーパータックに注目が集まってしまったので、アマチュアが真似をするとリスクがあると語った。
ランス・アームストロングは、ジュリアン・アラフィリップがツール・ド・フランスの第3ステージのラストに「スーパータック(supertuck)」と呼ばれる危険な動きをしたことを批判した。
アラフィリップは第3ステージの後半、後続に大きな差をつけると、残り約3.5キロで、ペダリングと自転車のフレームに体を近づける「スーパータック」を交互に行った。スピードは時速47kmに達した。
NBCSNのアナウンサーは、この動きを「安全ではない」と呼び、視聴者に「プロの自転車選手でなければ、使わないこと」と勧めた。
現地時間7月9日、NBCSNでアームストロングはこの動きについて尋ねられた。
「私はスーパータックには極めて批判的」とアームストロングは語った。
アームストロングは、アラフィリップがツール・ド・フランスのような大舞台でスーパータックを使い、注目を集めたことで、アマチュア選手が真似することを心配していると続けた。
「私が今回のスーパータックで恐れていることは、アラフィリップがスーパータックを新たなレベルにしたこと」とアームストロングはNBCSNに語った。
「彼はスーパータックをしたのみならず、スーパータックの姿勢のまま後続を振り返った。これは次のレベルの話だ。そして私が恐れていることは、世界中で集団で走る誰も彼もがスーパータックをやろうとすること。私は目を閉じるしかない」
スーパータックはプロの自転車競技で使われてはいたが、2016年、3度目の総合優勝を飾ったクリス・フルームが第8ステージで使ったことで少し注目されるようになっていた。
(翻訳:Toshihiko Inoue、編集:増田隆幸)