グノシーのブロックチェーン関連企業LayerXをMBOした、グノシー創業者の福島良典氏。
撮影:小林優多郎
ニュースキュレーションアプリなどを手がけるグノシーは7月12日、ブロックチェーン子会社のLayerXを、グノシー創業者の福島良典氏にマネジメント・バイアウト(経営陣による買収、MBO)で事業譲渡すると発表した。福島氏はグノシーの取締役から退任し、特別技術顧問に改めて就任するという。
LayerXは2018年8月、ブロックチェーン関連事業の研究・開発を目的に子会社として設立。金融系ベンチャーのAnyPay社と双方50%ずつ出資したジョイントベンチャーだ。
なお、AnyPayによると本日時点の出資比率については「回答を差し控える」(担当者)とコメントしている。
AnyPayは記事公開後の7月12日夜に「株式会社LayerXの株式譲渡に関する基本合意書締結のお知らせ」を配信。保有する全株式を福島氏にMBOの手法で譲渡する方針を明らかにした。
今回のMBOは、LayerXの代表取締役社長である福島氏からの申し出を受けたもの。「ブロックチェーン領域の市場環境は(中略)厳しさと不透明さが増し」たことによる変化に対応するため、MBOを受け入れたという。
同日に発表された、2019年5月期のグノシーの通期決算資料によると、売上高は前年度比134%の約150億円、営業利益は約23億円(同118%)だった。広告事業「Gunosy Ads」が過去最高の売り上げとなったことが影響した。
(文・西山里緒)