レアスニーカーの人気は、かつてないほどに。
Shoshy Ciment and Irene Jiang / Business Insider
- スニーカーが大人気となっている。
- 注目モデルの発売が多くの人を引きつけ、「ストックX」などの転売プラットフォームが次々と登場している。コーエン・アンド・カンパニーのレポートでは、スニーカー転売市場は、2025年までに全世界で60億ドル規模に成長すると見込まれている。
- スニーカー市場の今後の見通しを専門家に聞いた。
特にファッションに関心のない人でも、最近、至るところでスニーカーが目につくことに気づいているだろう。
増え続けるカジュアルオフィスから全米の主要都市の街路まで、あらゆるところでレアスニーカーや高級スニーカーがこれまでにない大人気となっている。
2019年7月にはカナダの投資家マイルズ・ナダル(Miles Nadal)氏が、オークションでレアスニーカー100足を120万ドルを超える金額で競り落とした。オークションは、サザビーズとストリートウェアを扱う「スタジアム・グッズ」が共同で行った。
「スニーカーは、20年前の自動車のようなポジションにあると思う」とナダル氏はBusiness Insiderに語った。
「私はいつも、自分の車を『動く』芸術と呼んでいる。そしてスニーカーのことは『履ける』もしくは『歩ける』芸術と呼んでいる」
7月18日(現地時間)には、アディダスとアリゾナアイスティー(AriZona Iced Tea)が共同で開催した期間限定イベントがニューヨーク市警察の指示で中止となった。1足わずか0.99ドルの限定スニーカーを販売するイベントには大勢が殺到して2人の10代が負傷、全員が手ぶらで帰ることになった。
イベントに詰めかけた人の多くはおそらく、スニーカーを手に入れ、あとで高額で転売しようと考えていたのだろう。
そう考えているのは彼らだけではない。コーエン・アンド・カンパニー(Cowen & Co.)のレポートでは、スニーカー転売市場は、2025年までに全世界で60億ドル規模に成長すると見込まれている。
レブロン・ジェームズ、カイリー・アービングなどのアスリートやカニエ・ウェストといった芸能人とコラボしたスニーカーが登場したことも、スニーカー人気と高値の要因になっている。
多くの人がますます多くのスニーカーを購入し、それによって多くの廃棄物が出ることに伴い、大手メーカーの間では、持続可能性を意識した製品開発が大きな課題になりつつある。アディダスの幹部はマスマーケット向けとしては初めての、リサイクル可能なスニーカーの開発計画をBusiness Insiderに語った。
「(持続可能性にフォーカスすることは)ビジネスにとってメリットがある。今後ますます、ビジネスにとって必須なものになっていく」とアディダスのグローバル・クリエイティブ・ディレクター、ポール・ガウディオ(Paul Gaudio)氏は語った。
(翻訳:梅田智世/ガリレオ、編集:増田隆幸)