まるで「ディストピア」? アマゾン傘下のホームセキュリティ会社、200以上の警察署と提携か

監視カメラ

「リング」は、スマート・ビデオドアベルや監視カメラを販売するホームセキュリティー会社だ。

Facebook/Ring

  • テック系メディア「マザーボード(Motherboard)」が入手したEメールによると、アメリカでは少なくとも200の警察署がアマゾン(Amazon)のホームセキュリティー会社「リング(Ring)」と提携していることが分かった。リングはこれまで、どれだけの数の警察署と提携しているか明かしていなかった。
  • マザーボードが入手したEメールに添付されたメモは、バージニア州ウェーンズボロの警察署長によって書かれたものだ。署長は、リングの「ロー・エンフォースメント・ネイバーフッド・ポータル(Law Enforcement Neighborhood Portal)」の使い方に関するセミナーに出席していた。
  • このポータルは、周辺に設置されているリングの全てのカメラのおおよその位置を示した地図だ。警察はこれを使って家の持ち主に連絡し、監視カメラ映像の提供を求めることができる。ポータルを使うことで、警察は通常必要な令状なしに監視カメラ映像を入手できるようになると、マザーボードは報じている。

マザーボードによると、アメリカでは少なくとも200の警察署が、アマゾンのホームセキュリティー会社リングと提携している。

マザーボードは、リングのトレーニング・セミナーに出席したバージニア州ウェーンズボロの警察署長のメモが添付されたEメールを入手した。署長のメモは、セミナーの中でリングが現在、アメリカ各地の200の警察署と提携していると説明したことを示している。

リングはこれまで、どれだけの数の警察署と提携しているか明かしていなかった。Business Insiderはアマゾンにコメントを求めたが、広報担当者の回答は得られなかった。

署長らが出席したセミナーは、「ロー・エンフォースメント・ネイバーフッド・ポータル」の使い方に関するものだったと、マザーボードは報じている。

このポータルは、周辺に設置されているリングの全てのカメラのおおよその位置を示した地図だ。これを使うことで、警察はリングの監視カメラを設置している家の持ち主に連絡し、監視カメラ映像の提供を求めることができる。これにより、警察は通常必要な令状なしに監視カメラ映像を入手できるようになると、マザーボードは言う。

マザーボードは7月26日(現地時間)、提携した一部の警察署が無料でカメラの提供を受ける代わりに、地元住民にリングを宣伝するよう求められたと報じていた

Business Insiderが報道したように、マザーボードは、署名入りの覚書だけでなく、こうした秘密の合意についてリングとフロリダ州レイクランドの警察署がやりとりしたEメールを入手したという。

これらのメールからは、リングがレイクランドの警察署に自社のホームセキュリティー・カメラ15台とオンライン・ポータルへのアクセスを無料で提供したことが分かる。その代わり、レイクランドの警察署には、住民にリングのアプリをダウンロードするよう「奨励する」ことが義務付けられた。ダウンロード1回ごとに警察署には10ドルが入り、このお金はリングのカメラの購入に充てることができるという。

レイクランドの警察署はBusiness Insiderに対し、リングの端末を買うよう一般市民に求めたり、奨励したことは一切ないと話している。

デジタル著作権のアドボカシー・グループ「Fight for the Future」のエバン・グリア(Evan Greer)氏は7月29日、「全く驚かない。これは企業による監視と政府による監視がいかに密接につながっているかを示す好例だ」と、マザーボードに語った。

グリア氏は「わたしたち誰もが恐れた(ジョージ・オーウェルの小説)『1984年』のディストピアは、"未来の全体主義国家が強いるかもしれない何か"ではないという事実を理解する時だ」と言い、「これは今、企業と政府機関の提携を通じて、よく見える状態で作られている何かだ」と語った。

[原文:Amazon's home security firm Ring reportedly has partnerships with 200 US police departments and critics say it's dystopian]

(翻訳、編集:山口佳美)

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