- 郵便トラックのダッシュボードの上でステーキは2時間半でミディアムに焼けた。
- 郵便配達員がステーキを焼いたのは、郵便トラックが夏、どれほど暑いかを訴えるためとアリゾナ州議会のショーナ・ボリック議員は述べた。
- ボリック議員はアリゾナ州第20選挙区選出の共和党議員、郵便労働組合に対応を求めている。
アリゾナ州フェニックスは暑い ── 郵便トラックのダッシュボードでステーキが焼けるほどに。
これはある郵便配達員が、とても危険な状況であることを訴えるために行ったこと。アリゾナ州議会議員もこの訴えに同調した。
「ここ数週間、フェニックス地区ではかなりの数の郵便公社職員が熱射病や熱中症のために救急搬送されていることが目に止まった」とショーナ・ボリック(Shawnna Bolick)アリゾナ州議会議員(アリゾナ州第20選挙区選出の共和党議員)は、郵便労働組合のリーダーと郵便公社の幹部にあてた書簡に記した。
「いくつかケースでは職員たちは数日間入院し、少なくとも1人は郵便トラックの中で意識が朦朧としていた」
同議員は、ある郵便配達員は配達用トラックのダッシュボードでステーキを61℃のミディアムに2時間半あまりで調理したと述べた。ダッシュボードの平均温度は53℃だった(61℃はアメリカ食品医薬品局がステーキの調理に安全だとする内部温度63℃をわずかに下回る)。
焼き具合を見せるため写真を撮った後、郵便配達員がステーキを食べたかどうかは分からない。
7月、記録的な熱波がアメリカや多くの国を襲った。アメリカでは高温による熱中症などで、1年に平均130人あまりが死亡している。
「郵便公社が職員の労働環境改善のために何をしているのかを教えてほしい」とボリック議員は書簡で要求した。
「これまでに提出された安全や事故関連の報告書を精査し、職員の労働環境改善に必要なヒアリングを行って欲しい。職員たちは今、非人道的な状況にある」
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue、増田隆幸)