上司が有能かどうか分かる、5つのチェック・ポイント

トマス・チャモロ-プリミュージク氏は心理分析の世界的な権威。

トマス・チャモロ-プリミュージク氏は心理分析の世界的な権威。

Courtesy of Tomas Chamorro-Premuzic

  • トマス・チャモロ-プリミュージク(Tomas Chamorro-Premuzic)氏は、科学とテクノロジーを使い、さまざまな組織の人間行動予測を支援する心理学者。
  • 同氏は、最近、よくない上司でも従わなければならないという従来的な雇用慣習に幻滅している人が多いという。
  • あなたの上司がよい上司かどうか、5つのシンプルな質問で分かる。例えば、あなたの能力や長所と短所を把握できているかどうか。

我々は、リーダーシップを華やかで価値あるキャリアの目的地と見なしがちだ。だが、ほとんどのリーダーがチームや組織に散々たる結果をもたらしているというのが現実だ。従業員の70%が仕事を楽しいと思っていないということを考えると、彼らを引き込み、鼓舞することこそ、上司の主な任務だ。そして、私欲を捨てて同僚と共同して働くサポートをする。しかし、現実にはマネージャーは退職する最大の原因だ。昔から言われているように、人は会社に入るが上司によって辞めていく

筆者が新刊でも述べているように、マクロ経済状況が強く、就職の機会が不足していない地域でも、受動的な求職者や自営業者、起業する人の割合は増加傾向にある。例えば、アメリカでは現在、600万の求職者に対し700万の求人がある。だが人々は、従来のような雇用に幻滅しているようだ。それは主に、悪い上司に耐えることを強いられるためだろう。もちろん、有能なリーダーも大勢いる。だが、学術的な推定では、少なくとも65%が有能ではない上司とされている(主に上場企業や大企業での分析に基づいている)。さらに衝撃的なことに、リーダーを育成するために費やした金額とリーダーに対する信頼の間には、強い負の相関関係があるようだ。この悲しい状況が引き起こすのはは、上司が無能だったらどうすればいいのかと疑問だ。確かに、仕事の嫌な経験はつい上司のせいにしたくなってしまうが、問題はむしろ自分にあるかもしれない。最近の研究では、仕事の満足度は、職場の環境と同じくらい、従業員自身の個性や価値観に影響を受けているということを示している。上司にまつわる経験も例外ではない。あなたのマネージャーの能力レベルを推定する、簡単な5つのチェック・ポイントを紹介しよう。

1. 直属の部下から好かれているか、少なくとも尊敬されている

1. 直属の部下から好かれているか、少なくとも尊敬されている

Sebastiaan ter Burg/Flickr

これは、主流となっている科学的観点と一致している。「アップワード・フィードバック(部下から上司への評価や意見)」こそ、唯一にして最良のマネジメント能力の尺度であるというものだ。逆に、マネージャーがそのマネージャーからどのように見られているかは、主に政治力や好感度、上司「ウケ」が尺度になる。この答えがノーの場合、あなたの上司が無能である確率は劇的に高まる。

2. 同レベルあるいは競合するチームに比べ、チームが優れた成果を挙げる傾向にある(社内外ともに)

ボートを漕ぐ少年たち

kool skatkat via Flickr

質問1の答えがノーだとしても、起こり得ることに注意してほしい。だが一般的に、上司と成果はよい意味で関連している。つまり、上司を好きだと仕事はうまくいき、仕事がうまくいくと上司をより好きになる。したがって答えがノーの場合、あなたの上司はおそらくそれほど有能ではない。

3. あなたのパフォーマンスを改善する、建設的で重要なフィードバックを頻繁にくれる

3. あなたのパフォーマンスを改善する、建設的で重要なフィードバックを頻繁にくれる

vancouverfilmschool/Flickr

また、チーム内の他のメンバーにも同じことをしているか? 答えがノーの場合、あなたの上司は有能とは言えない可能性が高い。マネージャーの基本的な任務の1つは、チームメンバーの能力とパフォーマンスについての正確で役立つフィードバックを提供して、メンバーの能力を向上させることだからだ。

4. あなたのよき理解者であり、長所と短所、潜在能力を正確に把握できている

仕事中の男女

Mangostar/Shutterstock

チームメンバーができることとできないこと知らなければ、上司はよい仕事ができない。これは、メンバーのスキルや個性が最大限に生かされる仕事を割り振るための前提条件だ。結局、重要なのは適材適所。もしあなたが、上司はあなたのことを理解していないと思うなら、その上司が有能である可能性は低い。

5. 指導者として適任で、いつも進歩させてくれる

オバマ元大統領(左)とクリントン元大統領(右)

Alex Wong/Getty Images

雇用の適性とは、職能を開発して可能性を広げることを学び続ける能力(そして意欲)によるものだが、上司もうまくいく方法を探すべきだ。これは、従業員や顧客からも学ぶ謙虚さと好奇心を示すだけでなく、負の側面や望ましくない傾向を抑える方法を探すことも意味する。つまり、実際にキャリアアップできるかどうかに関わらず、自己評価と改善をしているか? 答えがノーの場合、あなたの上司のポテンシャルは限られている。

トマス・チャモロ-プリミュージク氏はロンドン大学、コロンビア大学のビジネス心理学の教授。著書9冊、科学論文は130以上。同世代で最も多作な社会科学者の1人。



[原文:5 ways to check if your boss is incompetent, according to an expert in psychological profiling

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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