「教師にも思いやりを。我々も人間だから」とオハイオ州の匿名の教師は言った。
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- 教師には保護者に言いたいけど、言えないことがある。
- 教師によると、子どもたちは宿題や授業への出席について親に嘘をつくことが多いという。 また、親が過度に関与して「ヘリコプターペアレンツ」にならないように注意してほしいともいう。
- 以下は、教師が親に伝えたいと願う7つのことだ。
教師と親は、一人の子どもの異なる面を見ることがある。
ほとんどの親は子どもの一番いいところを見ようとしている。教師も生徒に何かを成し遂げてほしいと思っているし、子どもの振る舞いを言い訳にしようとはしていない。
Business Insider は、数十人の教師にインタビューをして、親に話したいと思うことは何かを聞いた。回答は、子供が嘘をつくことが多いことを親に気づかせることから、親が過剰に関与する「ヘリコプター」にならないように注意することまで、多岐にわたった。
(Business Insiderは、回答を公開する前にすべての匿名回答者の身元を確認した。回答は、幼稚園から高校までの公立学校の教師から寄せられた)
以下は、教師が親に伝えたいと願っているが言えない7つのことだ。
ヘリコプター・ペアレンツにならないで。
Ivan Marjanovic/Shutterstock
ペンシルベニア州の中学と高校の教師、ジョン氏は、「ヘリコプター・ペアレンツになっても、子どもとっていいことはありません」と語る。
「ヘリコプター」とは、学校の授業中や自由時間にも、子どもの周りを常に「ホバリング」している親のことだ。1990年、アメリカの子育てが子供の自立を制限するものへと変化したことを受けて、二人の研究者がこの言葉を作った。
積極的な子育ては一般的に子どもにとって有益だが、いくつかの研究は、幼少期の「ホバリング」と大学生年代のメンタルヘルスを関連付けている。心理学者によると、自立心を育てる体験ができないことが原因だ。
「失敗は私たちが学ぶ方法です。成績が悪くても構いません」とジョンは付け加えました。
子どもの成績に寄り添って。
AP/Stephen J. Boitano
匿名希望のミシシッピ州の高校教師は「子どもの成績や行動の責任を共有する必要がある」と語る。
「自分は100人の生徒を管理しているが、生徒がレポートを提出できなかったり、議論になるたびに、家に電話をかける時間はない」
彼女は、低所得層の親は子どもの学業に寄り添う時間がないかもしれないし、子どもの成績が悪くても怒らないことを理解していると述べた。しかし、彼女が子どもに十分な注意を払わなかったことで親から責められることもあり、それは不公平だと言う。
「双方が生徒のために最善を望むのであれば、現状を理解し、目標に向かって協力していく上で礼儀正しくなければならない」
もしあなたの子どもが落第したり、悪い成績を取ったりしても、それは妥当なこと。
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多くの教師は、子どもが悪い成績を取っても、教師を責めてはいけないと親に言うそうだ。
「成績を気にするのはよくない」とコネチカット州の中学教師は言う。「もしあなたの子どもがCを取ったら、それはCに値するから。私はあなたの子どもを厳しい基準で評価してはいない。実際、私はかなり優しく評価している」
匿名希望のニューヨークのある教師は「あなたの子どもが授業に出てこず、課題を提出しなければ、合格点はもらえない」と語った。
匿名を希望するテキサス州の高校教師は「あなたの子どもがBを取っても大丈夫」と語る。
「自分の子どもは天才でいつもAだ、と言うのはやめて。あなたの子どもが平均的でも、それは悪いことではない」
子どもが時々あなたに嘘をつくことを理解して。それは成長の一部。
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「あなたの子どもは無実ではない」とニュージャージー州の中学教師のアンドレアは言う。
「子どもたちは成長中に間違いを犯すもので、そのとき子どもに責任を取らせないで、教師を非難すれば、彼らは学ぶことができない」
「もしあなたの子どもが、クラスでうまくいっていないことで教師を責めているなら、その子どもは嘘をついている」と匿名のバージニア州の高校教師は言った。
「おそらく、授業中にスマホを見ているか、周りの友人とおしゃべりしているか、課題を拒否しているか、勉強をしていないのだろう」
教師にも親切にして。
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「教師にも思いやりを示してほしい。 我々も人間だがら」とオハイオ州の匿名の高校教師は言う。
「教師は生徒を集めたいわけではない。我々は皆、たとえ生徒がそうだと思わなくても、子どもにとって最高のものを提供しようとしている」
あなたの子どもは完璧ではないことを理解して。
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「あなたの子供は完璧ではありません!」 匿名のバージニア州の小学校の先生は言った。
「子どもが自宅では学校と同じように振る舞わない、と私に言わないで」
子どもを守って。
U.S. Air Force/Mark Herlihy
イリノイ州の小学校の教師は、公平に扱われていないと感じたら、子どものために声を上げるように伝えたいと思っている。
「親の声と関与が子供の成功を左右する」とその教師は言う。
「教師は食物連鎖の最下層にいる。親に言うことには注意が必要だ」
匿名希望のテキサス州の小学校教師は「どうか私たちに助けを求めてほしい」と語った。
「私が忘れずにあなたに言えるとは思わないでほしい。20人の生徒しかいない理想的な世界では可能だが、私には78人の生徒がいる」
[原文:Teachers reveal the 7 things they wish they could tell parents — but can't]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)