ペットボトル入り飲料水の販売禁止 ── サンフランシスコ国際空港で

サンフランシスコ国際空港(SFO)

Marcio Jose Sanchez/AP

  • サンフランシスコ国際空港では、8月20からペットボトル入りの飲料水が販売禁止となった。
  • 搭乗者は、再利用可能な水筒を自分で持ち込むか、空港で購入することができる。保安検査場を通過した後のエリアに設置された「給水ステーション」での補給も可能。
  • フレーバーウォーター、ジュース、炭酸飲料などは、まだペットボトル容器のものも販売できる。水であってもガラスやアルミ缶などの容器であれば販売できる。

8月20日から、サンフランシスコ国際空港(SFO)の利用者は、搭乗前のルーティンに、フライト中の水分補給のために大きな水筒を購入することを加えなくてはならない。

というのも、この空港で使い捨てプラスチック容器入りの飲料水の販売が禁止されたからだ。アメリカの主要な空港において、このような規制が行われるのは初めてのことだ。

この規制は、空港構内の全エリア、すべての店舗に適用され、使い捨てペットボトル入り飲料水はサイズに関わらず販売できない。ただし、ジュースや炭酸飲料、フレーバーウォーター、炭酸水は販売が許されている。

その代わり、空港内には100カ所以上の「給水ステーション」が用意され、搭乗者はフライト前にそこで飲料水を再利用可能な水筒に補充できる。なお、給水ステーションがあるのは保安検査場を通過したエリア。水筒を持っていない人のために、空港内の売店でも水筒が販売される。

売店では、ペットボトル以外の容器に入った水であれば、引き続き販売することができる。サンフランシスコ・クロニクルによると、小売店チェーンのハドソン・ニュース(Hudson News)は「ガラスびんやアルミ缶に入った飲料水の販売を計画している」と述べた。

「このような改革を実行するのは、我々が初めてだ」と、SFOの広報担当、ダグ・エイケル(Doug Yakel)氏はサンフランシスコ・クロニクルに語った。「我々は業界の最先端を走っている。持続可能性への取り組みをさらに推し進めていきたい」。

今回の販売禁止は、サンフランシスコ市が2014年に定めた、市所有施設でのペットボトル入り飲料水の販売を禁止する条例に基づいている。この条例は、これまで空港には適用されていなかった。今回の適用は、2021年までに空港における二酸化炭素排出量とエネルギー使用量をゼロにするという総括的な計画の最終段階にあたる。なお、飛行機関連の二酸化炭素排出やエネルギー使用は除外されている。

エイケル氏によると、これまでは空港内の売店で毎日1万本の飲料水のボトルが販売され、毎年2800万ポンド(約1万2700トン)の廃棄物が発生していた。

[原文:Plastic water bottles are banned at San Francisco Airport starting this week — here's what you need to know

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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