1万人調査で見えた、人気クレジットカ ード 2019年版……「特典が高コスパ」「年会費無料」

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顧客満足度調査をしているJ.D. パワーは、「2019年クレジットカード顧客満足度調査」を6月末に発表した。回答者数が総勢1万1156人という、比較的規模の大きい調査だ。

2018年まではクレジットカードの年会費を基準に、「年会費無料」「年会費1万円未満」「年会費1万円以上」の3部門で調査を行っていたが、2019年からは新たに「年会費2万円以上」を追加した4部門で調査している。

新たに2万円以上の部門を設定した理由として、同社のレポートでは「近年、クレジットカード各社での高付加価値プレミアムカードの発行が進んでいる」ためとしている。

出典:「2019年クレジットカード顧客満足度調査」

「年会費無料」TOP3 〜若者向けの新しいクレカが1位に

1位:JCBカード/687ポイント

対象カード:JCB CARD W、JCB EXTAGE、JCB CARD W plus L(年会費無料)

2位:楽天カード/683ポイント

対象カード:楽天カード、楽天銀行カード、楽天PINKカード

3位:オリコカード/659ポイント

対象カード:Orico Card THE POINT、Orico Card iD×QUICPay、Orico Virtual Card、オリコカード JEWEL G iD/JEWEL-G QUIC Pay

JCBカードが1位に登場し、2018年1位だった楽天カードと2位だったオリコカードがひとつずつ順位を下げている。この部門でのJCBカードの対象は2017年10月からスタートしたJCB CARD W。そのため2018年は調査対象外だったわけだが、「クレジット機能」でトップ評価を得ている。

1位:JCBカード

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対象カードはJCB CARD WとJCB CARD W plus L、JCB EXTAGE。このうち前者2つはどちらもサービス内容はほぼ同じで、JCB CARD W plus LのほうはJCBの女性向けサービス「JCB LINDA」が利用できる。発行対象年齢が18歳から39歳以下と限定されているのも特徴。

本人だけでなく配偶者に安定継続収入のある人でも申し込みできるため、大学生や新社会人が最初に作るクレジットカードとして人気となっているようだ。

2位:楽天カード

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テレビCMなどで露出も多く、クレジットカードとして知名度の高い楽天カード。

対象は楽天カード、楽天銀行カード、楽天PINKカードの3つ。

楽天カードは年会費無料ながら、楽天市場での利用時に通常は1%のポイント還元が3%にアップ。スマートフォンアプリを経由するとさらに1%プラスになるなど、効率良くポイントを獲得できる。

通常会員の特典ポイント獲得は月5000ポイントまでの上限あり)。

3位:オリコカード

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対象カードはOrico Card THE POINT、Orico Card iD×QUICPayなど 5種類。

このうちOrico Card THE POINTは、入会後6カ月間はポイント還元率が1%から2%へとアップ。

500店舗以上のオンラインショップが参加する「オリコモール」を経由して購入すれば、さらに還元率が向上する。

たまったポイントもAmazonギフト券や楽天ポイントなどに交換できるが、ポイントの有効期限は1年なので、こまめなポイント管理が必要だ。

「年会費1万円未満」TOP3 〜利用条件によって年会費無料が高評価

1位:エポスカード/702ポイント

対象カード:エポスゴールドカード(年会費/5000円もしくは条件により無料)

2位:楽天カード/689ポイント

対象カード:楽天ゴールドカード(年会費/2000円)

3位:au WALLET/658ポイント

対象カード:au WALLET クレジットカード(年会費/1250円もしくは条件により無料)

「年会費1万円未満」の上位3つは2018年同じランキング。なかでもエポスカードは「年会費」の要素でトップ評価となっている。1位のエポスカードと3位のau WALLET クレジットカードは、条件によって年会費が無料となるため、カード特典はほしいが年会費は抑えたいというユーザーに評価されているようだ。

1位:エポスカード

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「年会費2万円以上」のプレミアムカード部門でも書いたとおり、専用モールでのオンラインショッピングとマルイなどの実店舗などポイントサービスが充実。さらにエポスゴールドカードは年間50万円以上使うと年会費が無料になる。

エポスカードには、年会費が元々無料のカードもある。ゴールドカードのメリットは、ポイント有効期限が無期限になり、年間のボーナスポイントも最大1万ポイントまで付与。つまり、クレジット機能に対してのポイントサービスに大きな差がある。そのため、クレジット決済額が多い人は、50万円以上使えば年会費が(翌年)無料になってポイントの点で有利なるエポスゴールドカードを選ぶ、という構造がありそうだ。

2位:楽天カード

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対象の楽天ゴールドカードは年会費2000円。条件によって年会費無料となるようなサービスはない。それでも2位と高評価なのは、やはり楽天ポイントの優遇サービスに秘密がありそうだ。

無料の楽天カードと比較すると、楽天市場での利用時でポイント還元率が最大5%と高い(楽天ゴールドカード会員の特典ポイント獲得は月5000ポイントまでの上限あり)。楽天ポイントもコンビニエンスストアやファストフードなど実店舗で利用できるケースも増えてきており、あえて年会費を払っても効率良く楽天ポイントを貯められるわけだ。

3位:au WALLET

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通信キャリアのau(KDDI)が運営しているクレジットカード。対象カードのau WALLET クレジットカードは年会費が1250円となっているが、au携帯電話やauひかりなどのサービス契約者は年会費が無料になる。

auもドコモと同じく携帯電話などの利用料で1000円ごとに10ポイント以上を付与。年会費が無料になりさらにポイントがつくため、au携帯電話などのユーザーなら契約するメリットが大きい。

「年会費1万円以上2万円未満」TOP3 〜ポイントプログラムが満足度に影響

1位:楽天カード/680ポイント

対象カード:楽天プレミアムカード(年会費/1万円)

2位:セゾンカード/634ポイント

対象カード:ゴールドカードセゾン(年会費/1万円)、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカード(年会費/1万円、初年度無料)、

3位(同率):dカード/614ポイント

対象カード:dカード GOLD(年会費/1万円)

3位(同率):JCBカード/614ポイント

対象カード:JCBゴールド(年会費/1万円)、JCBカード ETC/JCB ゴールドカード、JCBゴールド ザ・プレミア、JBCドライバーズプラスカード ゴールドカード

この部門では「クレジット機能」、「ポイントプログラム」、「会員向けサービス/特典」の3要素でトップ評価となった楽天カードが1位を受賞。昨年度の調査でも楽天カードは「年会費1万円以上」の部門で1位となっており、年会費1万円台のカードとしては安定した人気だ。

3位は通信キャリアのドコモが運営するdカードとJBCカードの2ブランドが同率。この部門の業界平均が614ポイントのため、業界平均水準の満足度といえる。

1位:楽天カード

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海外旅行が好きな人に人気の高い、楽天プレミアムカード。年会費1万円ながら、付属サービスとして「トラベルコース」を選ぶと空港でのラウンジが無料で利用可能な「プライオリティ・パス」が付属する。そのため、年会費2万円以上のプレミアムカードと比べ、コストパフォーマンスの高さが光る。そのほか空港への手荷物無料宅配サービスなども利用可能だ。

また旅行者向けの「トラベルコース」ではなく、「楽天市場コース」を選ぶと、通常のポイントと合わせて最大5倍、さらに毎週火曜日と木曜日のプレミアムカードデーは特典として

最大6倍のポイントを入手可能。楽天市場をヘビーに活用しているユーザー向けの施策も注目度は高い。

2位:セゾンカード

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対象となるカードはゴールドカードセゾンとセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカード。セゾンカードといえば、有効期限のない「永久不滅ポイント」。さらにセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカードの場合、生活費など国内での使用は1.5倍、海外旅行での利用は2倍と効率良く貯められる。

そのほかAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、国内大手のオンラインショッピングモールなどを網羅したセゾンポイントモールを経由して購入すれば追加でポイントが付与されるため、効率良くポイントをためたい人に人気だ。

3位(同率):dカード

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2018年度の調査では「年会費1万円以上」の部門で7位だったdカードが、3位へと大幅にランクアップ。対象カードはdカード GOLDで、年会費は1万円だが、毎月のドコモのケータイやドコモ光の利用料金から10%のポイント還元が受けられる。家族の通信料をまとめて年間10万円以上払うような場合は、年会費分以上のポイントが入手できる計算だ。

また「dカードケータイ補償」も注目。事故による紛失や盗難、修理不能になった場合、同一機種・同一カラーの端末を購入すると、最大10万円までの補償が購入後3年間受けられる。

dポイントのサービスは、ドコモだけでなく、ファストフードやガソリンスタンドなど実店舗にも広がっており、生活の中でポイントが貯めやすくなっているのも満足度アップの要因と思われる。

3位(同率):JCBカード

JCB GOLD

対象のカードは4種類。一般的なクレジットカードとしてはJCBゴールドと、JCBゴールド ザ・プレミアのふたつ。ただし、ザ・プレミアは、JCBゴールドで2年連続でショッピング利用合計が年間100万円を超えたユーザーが「招待」されるカードだ。

JCBゴールドは年会費1万円だが、オンラインで入会すれば初年度無料。ゴールドカードをおトクに契約したいユーザーは注目。

上記の2つに加えて高速道路やガソリンスタンドでの利用にキャッシュバックが受けられるJCBドライバーズプラスカード ゴールドカードと、ETC機能が一体となったJCBカード ETC/JCB ゴールドカードもある。ガソリンスタンドでのタイヤ購入や洗車といった支払いもキャッシュバックの対象となるため、クルマでの移動が多い人にオススメだ。

「年会費2万円以上」TOP3 〜プレミアムカードはコンシェルジュサービスなどがポイント

1位:JCBカード/677ポイント

対象カード:JCB ザ・クラス、JCBプラチナ(年会費/2万5000円)

2位:エポスカード/676ポイント

対象カード:エポスプラチナカード(年会費/2万円から)

3位:アメリカン・エキスプレス(645ポイント)

対象カード:アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(年会費/13万円)、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(年会費/2万9000円)、アメリカン・エキスプレス・スカイトラベラープレミアカード、アメリカン・エキスプラス・センチュリオン・カード

昨年の3部門の調査では3位にランクインしていないJCBが、新設のプレミアムカードとなる「年会費2万円以上」の部門で1位を受賞した。

1位の要因として、「クレジット機能」と「会員向けサービス/特典」の要素でトップ評価となった。アメリカン・エキスプレスは3位だが、業界平均の651ポイントを6点下回っている。

1位:JCBカード

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日本発の国際カードブランドのため、日本人向けの手厚いサービスが人気。特に対象カードとなるJCBプラチナは、「プラチナ・コンシェルジュデスク」を24時間365日利用可能。国内・海外のホテルや航空券、列車、レンタカーの手配といった旅行に関する各種サポートを電話で受け付けてくれる。

そのほか国内の指定レストランで2名以上のコース予約をすると、1名分が無料となる「グルメ・ベネフィット」や、京都駅内にある「JCB Lounge 京都」も利用可能。「JCB Lounge 京都」では休憩だけでなく、無料のドリンクや手荷物預かりのサービスも行っている。国内旅行傷害保険も最高1億円となっており、国内旅行向けのサービスとしてはトップクラスの手厚さ。

また海外旅行や出張の多い人には、世界各国の空港ラウンジを無料で利用できる「プライオリティ・パス」が付与されるのも大きい。

2位:エポスカード

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エスポカードでこの部門の対象となるカードは「エポスプラチナカード」。年会費は通常3万円だが、年間利用額が100万円以上、もしくはエポスカードからの招待があった場合は2万円に抑えられる。

エスポカードの人気は、専用モールでのオンラインの買い物やマルイ系列などの実店舗でのポイントサービスが充実していること。加えてエポスプラチナカードでは、誕生月の利用でポイントが倍になるサービスも用意されている。

また年間の利用金額に応じて貰えるボーナスポイントの上限も、エポスゴールドカードが年間最大100万円/1万ポイントなのに対し、エポスプラチナカードは100万円/2万ポイント、年間最大1500万円/10万ポイントと大幅にアップ。メインカードとして、1枚に家計の全消費を集約する人には、メリットが多い。

そのほか、「プライオリティ・パス」も利用時に別途料金がかからないタイプが付属。国内外の移動が多い人にも向いている。

3位:アメリカン・エキスプレス

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対象となるカードはプラチナ・カード(年会費/13万円)とアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(年会費/2万9000円)など。

2018年の調査では、年会費1万円以上の部門で2位だったが、後ほど説明する「年会費1万円以上2万円未」では、年会費1万2000円のアメリカン・エキスプレス・カードは8位。このことからアメリカン・エキスプレスでは「ゴールド以上のカード」で満足度が高いようだ。

アメリカン・エキスプレスはトラブル発生時の対応が手厚く、相談内容もレストランの予約から医療機関の紹介など緊急時の支援までカバーしてくれる。さらに海外旅行中に利用できる電話のサポートは24時間365日・日本語で対応。しかも通話料は無料(もしくはコレクトコール)なのもうれしいポイントだ。

プラチナカードは以前まで招待制だったが、2019年4月より申し込み制となった。さらにカードはプラスチックではなくメタル製。100円で3ポイントと通常よりも効率良くポイントが貯められるポイントアップグレードプログラムの「メンバーシップ・リワード・プラス」も無料(アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは3000円/年)で利用できる。


J.D. パワーの調査はカード会社が発行するプロパーカードのみが対象で、航空会社や量販店、ECモールなどの提携カードは対象外。そのため実際にクレジットカードを選ぶとなると、さらに多くの選択肢があることになる。

とはいえ、あるクレジットカードがどういった要素で人気となっているのかわかれば、選択のヒントとなるので参考にしたいところだ。

(文・中山智)

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