ダイソン「V8 Slim」は本当に“日本のためにつくった”、コードレス掃除機発表イベントレポ

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本社でV8 Slimのインテグレーションリードを担当したアンヘル・イシドロ・ニエト氏。吸引性能に特化したエンジニア。

撮影:伊藤有

ダイソンは8月27日、都内で最新のハンディー掃除機「Dyson V8 Slimコードレスクリーナー」の発表会を開催。本社のエンジニアを呼び、「日本でしか販売しないモデル」であるV8 Slimの特別なこだわりを解説した。

海外製品の日本版発表については、「日本のために」という言葉はよく使われるマジックワードだ。しかし、よくよく聞けば「日本向けにオプションが豊富でおトクなだけ」といったこともしばしばある。

V8 Slimが「本気」なところは、日本の利用環境にあわせて小型ヘッドを完全新設計し、現状、日本でしか販売予定がない、という点だ(つまり、先行発売ですらない)。

公式直販サイトでの価格は5万2920円(税込)から。すでに発売を開始している。

40%小さく、40%軽量になった「日本仕様」ヘッド

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左が従来のV8 Fluffyのヘッドブラシ。右が新設計のV8 Slimのヘッドブラシ。小型化され、全高もぐっと低くなっていることがわかる。

撮影:伊藤有

ダイソンによると、日本の住環境の特徴は、掃除の頻度が(室内が土足前提の)欧米に比べて高めなこと。また、壁際など部屋の隅々まで「吸える」性能が求められることだ。吸い込み口であるブラシヘッドの両サイドぎりぎりまでブラシを伸ばすと、ブラシを回転させるためのモーターが入らなくなる。

これを、V8 Slimでは「ブラシの中心部分にモーターを内蔵する」という設計でクリアしている。

写真を見ると、その設計が実にユニークであることがわかる。

V8 Slimのヘッドブラシのカット展示。ブラシの内側にモーター(銀色の部分)が丸ごと収まっている

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新旧のヘッドのサイズ比較を正面から

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試作の模型。手前から2番目は市販のモーターを工夫して組み込んで、機能として有効かをテストしたプロトタイプ。この時点では、ブラシの内側に入るサイズで求めるパワーのあるモーターは存在しなかったという

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撮影:伊藤有


本体を分解したところ。このように、フィルターや集塵(しゅうじん)びん部分など、汚れそうな部分はバラバラに分解できる

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組み上げればこの通り

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撮影:伊藤有


発表会が開かれたイベントスペース。JR原宿駅前で、なかなか目立つ存在

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撮影:伊藤有


ブラシヘッドにモーターを内蔵した以外にも、ブラシヘッドの全高を従来から1.5cm低くしたほかヘッド部の全長も短くしているという。こういった工夫は、低めのソファーや棚などの下に入るかどうか、といった点の重視した改善、ということなのだろう。

そのほか、本体はほぼ完全にバラバラに分解することもできる。掃除機といえども綺麗に使いたがる日本のユーザー向けの「どこまでも綺麗にできる」仕様というのも面白いところだ。

(文・伊藤有)

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