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フラッシュメモリ世界2位、キオクシアは未来をどう変えるのか#世界新記憶キャンペーン

キオクシア早坂副社長とBusiness Insider Japan浜田統括編集長。

キオクシア早坂副社長とBusiness Insider Japan浜田統括編集長。

フラッシュメモリで世界2位のシェアを誇る東芝メモリが2019年10月1日、「キオクシア」に社名変更する。この先はグローバルカンパニーとして強いブランド力のある「東芝」の看板を下ろし、名実ともに独立した企業として新たなスタートを切ることになる。 新生「キオクシア」は、現在の立ち位置をどう捉え、半導体の未来をどう描くのか。再出発を前に、代表取締役副社長執行役員技術統括責任者の早坂伸夫氏に聞いた(聞き手/Business Insider Japan統括編集長・浜田敬子) 。

若手の技術者が考えた新社名「キオクシア」に込めた思い

早坂さん

早坂伸夫氏。キオクシア株式会社(旧・東芝メモリ株式会社)副社長執行役員技術統括責任者。1984年東北大学大学院工学研究科博士課程修了後、東芝入社。2014年執行役常務に就任。17年4月に東芝メモリ取締役副社長技術本部長、同年6月に技術統括、18年8月から現職。

浜田敬子(以下、浜田):2019年10月1日に、「東芝メモリ」から「キオクシア」に社名を変更します。まずは「キオクシア」という社名に込めた思いをお聞かせください。

早坂伸夫副社長(以下、早坂):「キオク」は日本語の「記憶」、「クシア」はギリシャ語で「価値」を意味する「axia(アクシア)」に由来しています。東芝から独立した会社として心機一転、「記憶」で世界を面白くするというミッションを掲げ、従業員も気持ちを新たに将来に向けて世の中に我々のプレゼンスをアピールできるよう、自信を持って前進していけるように頑張っていこうと思っています。

浜田:「東芝」は世界で通用するブランドですし、「東芝メモリ」は社名から事業内容がわかりやすい。グローバルカンパニーとしては、日本語の「キオク」が含まれる社名に決定するまでにさまざまな議論があったと思います。

早坂:そうですね。おっしゃるようにキオクシアという社名について「グローバルカンパニーとしては、馴染みにくいのではないか」という意見もありました。しかし、膨大なデータを活用して価値を提供するこれからの社会において、当社のコアビジネスであるフラッシュメモリは、非常に重要な役割を担っています。フラッシュメモリをコアに、人々や社会が生み出す「記憶」の価値を追求する会社であるとアピールするときに「キオクシア」はいい名前だと、役員含めて意見が一致しました。もともとは社員から社名を募集して、1200の応募があった中から議論を重ねて選ばれた社名なんです。若手技術職の男性社員が考案しました。

浜田:若い社員が、新時代を作る社名を考えたという点は象徴的ですね。一般的に半導体は無機質なイメージがありますが、「キオク」というと人々の思い出がよみがえるような、温かい印象を受けました。

従業員たちには「下を向くな」と呼びかけた

Business Insider Japan統括編集長の浜田敬子

聞き手を務めるのはBusiness Insider Japan統括編集長の浜田敬子。

浜田:社名も新たに「心機一転」ということですが、東芝時代、東芝メモリ時代に培った技術力は引き続きアピールしていきたいということですね。特に、高品質、大容量のNAND型フラッシュメモリは世界的に評価されています。

早坂:それは今までのビジネスの基盤ですから、きっちりと受け継ぎ、さらに進化させていかなければなりません。NAND型フラッシュメモリは、我々の大先輩が発明したもの、三次元のフラッシュメモリも世界に先駆けて発明したもの。その誇りは従業員全員が持っているところです。

浜田:2015年に東芝の不正会計が発覚した当時は、非常に厳しい視線が集まりました。そんな時期でも半導体事業の技術力に対する誇りや自信は揺らぐことはなかったのですか。技術部門出身の早坂さんとしてどのように感じられたのでしょうか。

早坂:そうですね。技術力に対する自信が揺らぐことはありませんでしたし、従業員たちにも「下を向くな」と話しました。苦しい状況ではありましたが、われわれは今まで素晴らしい発明をしてきたし、ビジネスとしても悪いわけではない。従業員に下を向かれることがいちばんつらい。そこは自信を持っていこうと呼びかけました。

浜田:提携先の米ウエスタンデジタルとは、東芝からの売却時に対立が生じた経緯がありますが、現在はそれを乗り越えて協業しています。どういう部分にシナジーがありますか。

早坂:半導体の開発・製造には非常に大きな投資と技術リソースが必要になります。その投資を両社で負担し合うスケールメリットは大きいと思います。また、われわれにはフラッシュメモリをつくる技術をはじめ、さまざまな強みがある。ウエスタンデジタルは設計技術に強みを持っている。そこでのシナジー効果があります。

「真面目すぎるくらい真面目」で勝ち取った世界からの信頼

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Cristian Forchione / EyeEm via Getty Images

浜田:世界には韓国のサムスンなど競合企業があります。その中で、選ばれる企業になるためには何が必要なのでしょうか。

早坂:キオクシアがフラッシュメモリメーカーとして世界トップクラスであることは間違いありませんが、そのなかでも一番になりたいと頑張っています。

取引先に当社の製品を選んでいただくためには、高い技術力は当然として、コスト競争力やサービスも必要です。さらには真摯に取引先企業と向き合っているという誠実さもなくてはならない。弊社はとても真面目な会社で、万が一のときは誠実に対応します。そういった総合的な評価が信用につながっています。

ただ、真面目すぎるくらい真面目なので、逆に慎重すぎるところはあるかもしれないとは思いますが。

浜田:半導体市場は開発スピードも、市場の変化も速い。でも、これまでは堅実すぎたということでしょうか。今後、変えていきたいカルチャーはありますか。

早坂:そうですね。これまでは東芝の中にある研究開発センターが新しい技術を開発し、商品化できそうだとなればわれわれが製品化していました。今後は、自分たちの中に研究部門を持たないといけません。そこでメモリ技術研究所(Institute of Memory Technology Research & Development)を設立し、20年後、50年後を見据えた全く新しいメモリ、システムの基礎研究の体制を構築しています。

浜田:東芝に限らず日本のメーカーは技術が開発されてから製品化を考えます。海外のメーカーは発想が逆。今、望まれるものは何か、将来どんな世界になるのか、という発想で開発し、どんどん世に製品を出していく。そこが日本と海外の企業カルチャーの違いであり、日本のメーカーが苦戦している点だと感じています。「こういうものが欲しい」「こういう世の中にしたい」という発想から開発をする視点も大切ではないでしょうか。

早坂:おっしゃるとおりです。ただ、いままでもマーケットの声を聞いて開発してきましたが、十分でない部分もあったので、やり方を変えていく必要があると思っています。時間はかかるかもしれませんが、「記憶」で世界を面白くするという想いから、自由な発想で新しい研究開発ができる環境を整えるように取り組んでいきます。

逆境で社員を支えた「社会に不可欠な製品・技術」への自信

早坂氏の写真

「よりよい社会を築くために必要な製品・技術を担っている」キオクシアの社員には、確かな技術力に支えられた強い自信がある。

浜田:今回の「#世界新記憶」というキャンペーンは面白いですね。半導体は一般消費者から見ると黒子のような存在ですが、こうしたキャンペーンがあると生活の中に半導体メモリは欠かせない存在であると気付かせてくれます。

早坂:新しい価値を提供していくためにも、消費者の方に注目していただくには良いキャンペーンだと思っています。

半導体市場全体で約50兆円ありますが、そのうち約3分の1はメモリが占めている。普段あまり意識していなくても、メモリはあらゆるところで使われています。当社の社員たちは「我々の技術はこんなに人々の役に立っている」ということに、誇りを持っています。

インターネット業界などが注目される中で、新卒採用の学生さんがソフトウェア業界に流れ、当社のようなハードウェア業界の入社希望者が減少した時期もありました。そうした状況を打開するため、スマートフォンをはじめ半導体が入っていない機器はない、半導体が非常に重要である、ということを、経営陣も含め丁寧に大学を回って説明して、今はたくさんの学生さんに来ていただいています。

私たちの製品・技術がより良い社会を築くために不可欠であるということ。それが私たちの自信につながっています。

浜田:日本企業、特に技術系の企業は良いものを作れば売れるという信念があるため、アピール下手なところがありますね。

早坂:以前は我々もそうでした。しかし、その点は徐々に変わってきました。 現在はフラッシュメモリをつくるだけでなく、用途を広げることも取引先企業に提案し、参画していく試みにも取り組んでいます。世の中がどう変化しているのか、そのときどのような特性を持つメモリが求められているのか、大学や取引先企業と会話し理解しながら、研究開発を行っています。

浜田:大学などと連携し、オープンイノベーションに取り組む動きもありますね。

早坂:大学との連携は、これまでも行っていました。しかし、東芝から独立してから、よりいっそう大学やコンソーシアムなど国内外でつながりを強めていこうと思っています。そうすることで新しいカルチャーを取り入れることができますし、世の中の動きや弊社になかった新しい技術を取り入れることができます。 また、技術者はもっと外に出ていくことを推奨しています。ますます外部の取引先や他の技術者たちとの対話を活性化していきたいですね。

技術がニーズを生み、ニーズが技術を生む

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浜田:キオクシアの技術力によって、少し先の未来はどのようなことが可能になるのでしょうか。

早坂:記憶するデータ量は年々膨らみ続けていて、膨大な量になっています。今までは貯めているだけで捨てていたところもありますが、それをいろいろな方向で活用しよう、そのデータから新たな価値を生み出していこうという流れが起きています。

例えば大きいところでは医療関係、自動車関係、あるいはさまざまなデータセンターにあるデータ、それらをAIで分析することで新しい価値が生まれる。そのとき、メモリはあらゆるところで必要になるキーデバイスです。

医療分野で言えば、一つの例としては臓器の画像を蓄積する研究を行っています。画像といっても、例えばCTなどの画像は1枚のレントゲン写真ではなく、数十枚の高精細な画像を蓄積する必要があります。そうなるとデータ量は膨大になります。

それをコンピュータ上で動かしてさまざまな角度から見ようとすると、さらに大容量のメモリも必要です。そうした研究のための取り組みも、海外の研究機関と協同で行っています。 未来像はわれわれにも全貌が見えているわけではありません。お客さまや取引先を含め社外の方々と会話をしながら、新しい価値なり、ソリューションなりをつくっていきたい。そういう意味では社外とのつながりが大切になります。

今までも国内に限らずグローバルでたくさんの企業や研究機関とのつながりがあり、それが弊社の強みの一つでしたが、今後はさらにそれを強化していきたいですね。

浜田:これからの時代、例えば遠隔医療においても単に画像診断だけなく、離れたところから手術の指示を出す遠隔手術も実用化されるかも知れない。次々に新しい技術が生まれるからニーズも生まれ、ニーズが生まれるから新しい技術が生まれます。 今後も技術革新が続き、ますます需要が高まるフラッシュメモリ。新記憶キャンペーンの展開を楽しみにしています。


■キオクシア公式サイトはこちら

■「生み出せ!#世界新記憶」キャンペーンについて、詳しくはこちら

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