アップルはiPhone 11およびiPhone 11 Pro/11 Pro Maxを発表した。
出典:アップル
アップルが9月11日に発表した新型スマートフォン「iPhone 11」と「iPhone 11 Pro/11 Pro Max」。日本でも9月13日21時からの予約開始、9月20日の発売が予定されている。
それぞれの機種の特徴は既報のとおりだが、細かいスペックの違いはどうなっているのか。また、ハイエンド端末と普及価格帯の端末はどのぐらい進化しているのか。スペックの比較から検証してみよう。
11と11 Proの違い:カメラとストレージが最大の差
最大の違いは背面カメラだ。11 Proシリーズは望遠・広角・超広角の3眼構成なのに対し、11は広角・超広角の2眼構成となっている。そのため、最大10倍のデジタルズーム(ムービー撮影時は最大6倍)は最新機種では11 Proシリーズだけ可能だ。
ただし、背面カメラ以外の部分では正直大きな差はない。ストレージは11 Proシリーズの方がより大容量のものが選べるが、その分高い価格設定になっている。
選び方としてはまずは予算。そして、望遠機能の有無や大きさ、重量、カラーバリエーションなどにどう魅力を感じるかといった具合だろう。
旧XSと新11 Proの違い:連続駆動時間は微増。価格は実質値下げ
2018年の最上位シリーズ「iPhone XS/XS Max」から、今回のiPhone 11 Pro/11 Pro Maxへの最大の進化ポイントは、カメラとCPU性能だろう。
また、ディスプレイは解像度やサイズは同じだが、11 Proシリーズの方が明るく、コントラスト(明暗)比が高い「Super Retina XDRディスプレイ」を採用している。
これが、どのぐらい日常の体験につながるのかは実機を比べてみるまでわからないが、輝度で言えば最大625ニトから最大800ニトと28%向上している。
さらに、価格に関してそれぞれ発表当時のもので比べると、11 Proシリーズの方が最大で1万4000円ほど安くなっている。
XRと11の違い:長く使うのであれば11の一択
最後に普及価格帯のシリーズであるiPhone XRとiPhone 11を比較。ちなみに、XSシリーズと違い、XRはアップル直販サイトでもまだ購入できる“現行機種”となっている。
価格はXRが妙に割安に見えるが、9月11日時点で価格改定が入ったためだ(2018年の発売直後は、64GBモデルで8万4800円だった)。
主な進化ポイントは、おもにCPUそしてカメラ、防水性能といったところ。XSシリーズと11 Proシリーズでもそうだったが、iPhone 11も正面の「TrueDepthカメラ」の画素数が上がっているのがわかる。
選び方としては、やはり予算とカメラ性能のバランスはあるだろうが、XRとの比較なら、iPhone 11一択に思える。XRに約1万円上乗せするだけで11の超広角レンズが手に入り、性能も高い(=長く使える)。
また、注意点としてXRと11はサイズ重量ともに全く同じだが、背面のカメラの数が異なるため、ケースなどの使い回しはできない可能性が高い。
(文・小林優多郎)