KDDIの「iPhone 11戦略」料金プランは「ソフトバンク追従ではない」 ── 髙橋社長インタビュー

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KDDIの髙橋誠社長。アップルの新製品発表のあった現地で撮影。

撮影:石川温

ソフトバンクに続き、KDDIも“スマホの機種代が最大半額”になるプログラムを10月以降も継続する。

KDDIは9月12日、10月より施行される改正電気通信事業法に合わせたスマホの販売プログラム「アップグレードプログラムDX」を発表した。

10月以降、スマホと通信契約を結びつけた場合、端末割引は上限2万円という制限ができる。KDDIの「アップグレードプログラムDX」は、通信契約と端末代金が完全に分離したプログラムで、48回払いを設定し、24回払えば、残債の負担なしに新しい機種に交換できるというものだ。

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14時現在、都内で新料金プラン発表会見を開催中。登壇しているのはコンシューマ事業本部長の東海林崇氏。

撮影:伊藤有

同様のプログラムはすでにソフトバンクが9月9日に「半額サポート+」として発表済み。

9月10日に開催されたアップルのスペシャルイベントに参加していたKDDIの髙橋誠社長は、

「先日、ソフトバンクが発表したが、当然、KDDIもかなり前から検討していた。これまで48カ月の割賦で売っていたので、その延長線上でやっていこうと。ただ、端末代金と通信契約を分離し、24カ月過ぎて、端末をお戻しいただく。

ソフトバンクへの追随ではなく、法改正をクリアした上で、いままでやってきたことを続けるだけに過ぎない」(髙橋社長)

と語る。

9月9日のソフトバンクの発表に対して、噛み付いたのが総務省の有識者会議だ。「改正電気通信事業法の趣旨に反するのではないか」という指摘が相次いだのだ。

有識者会議について髙橋社長は、

「今回、有識者会議では法的には問題ないという話になったと聞いている。(ソフトバンクやKDDIが導入した買い方は)政府が考えていたことなのではないか。割引をなくすと端末が高くなるので48回払いにせざるをえない。紐付けてはダメなので分離した。民間の知恵を絞って、いかに端末を安くユーザーに届けるかが我々の使命。これは社会的に方向性にあっているのではないか」(髙橋社長)

という。

そもそも通信契約と端末販売が結びついていた時は、総務省の管轄だったかもしれない。しかし、髙橋社長は「分離モデルを徹底したことで、もはや総務省の規制範囲ではなくなるのではないか」とも指摘する。

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記者発表中の新料金プランの資料。

撮影:伊藤有

法改正への「対応プラン」。過度な締め付けは5G普及の妨げに?

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適法範囲での端末の割引施策までも問題視するようなことになれば、政府の5G推進に対しても良い影響は与えないだろう(写真はイメージです)。

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KDDIでは、改正電気通信事業法に盛り込まれている「解除料1000円」「2年拘束と2年拘束なしのプランの値段差は170円」というルールに適合したプランも9月12日に発表している。解除料が9500円だったプランをそのまま解除料1000円にし、プラス170円で2年拘束なしになる。

髙橋社長は、

「すべて総務省が言った通りやっている。解除料はすべて1000円。お客さんには解除料なしのプランも用意している。なんて、僕たちは真面目な会社ではないか」(髙橋社長)

と胸を張る。

一連の端末割引規制に対して、業界全体で危惧されているのが、来年春から商用化が始まる5Gへの影響だ。

5Gスマホが売れなければ、5Gの普及はさらに遅れることになる。韓国では、5Gスマホに対して大幅な割引を設定することでユーザーを拡大。いまでは300万を超える5Gスマホユーザーがいるという。

「いま、世界的に見て、日本が5Gで一周遅れになってしまっている。過度な規制がかかるよりは、端末と通信料金を分離して、そこに対して企業が自助努力したほうが5Gは普及するのではないか」と髙橋社長。

一連の総務省による規制は、5G開始を控えたモバイル業界にとっては、逆風でしかないが、髙橋社長としてはピンチをチャンスに変えようと「自助努力」に励む。

(文・石川温)

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