ミニリタイアからうまく復帰するためにはどうしたらいい?
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- ミニリタイアした後の競争社会への復帰は怖いものだ。
- ミニリタイアする前に、仕事をうまくやれていることを確認し、上司に復帰する機会について相談しよう。
- また、ミニリタイアを終えた後は知り合いを活用することが重要。自営業になることも検討する必要がある。
毎日働くことは大変だ。
一部の人にとっては、自分のキャリアを中断する一時的なリタイアメントは、燃え尽き症候群を防ぎ、再び仕事に集中するための適切な手段になるだろう。
お金を十分に貯めておけば、一時的に仕事を辞めるのは簡単な決断だと感じられそうだ。しかし、再び競争に参加することは、困難な戦いに直面することになるかもしれない。
しかし、うまくやれば、仕事に戻るのは思っているよりも簡単だ。このプロセスを実際に経験してきた4人に話を聞いた。
その前に雇用主と相談しよう
ミニリタイアする前に、まず雇用主と相談しよう。
「もしミニリタイア後に今の職場に戻りたいと思うなら、雇用主に無給の休暇を取ることについて交渉しよう」と、5回のミニリタイアを経験したジュリアン・ジョンスラッド(Jillian Johnsrud)氏はBusiness Insiderに語った。
「仕事に戻れるのがわかっていれば、給料や医療保険がなくても安心だ。1カ月から1年の休暇が与えられ、その後、仕事に復帰した人を見たことがある」
仕事を完全に止める代わりに、一時的に勤務時間を減らしたり、リモートで仕事をすることもできる。1年間、妻と4人の子どもを連れてニカラグアに移り住んだマーク・テュー(Mark Tew)氏はBusiness Insiderに対し、これまで以上に柔軟な勤務形態を採用すれば、雇用主が従業員をパートタイムで在宅勤務させることは難しくないと語った。
テュー氏は、「私が知っている何人かの人たちは、雇用主とうまく取り決めを結んで、ミニ退職後はリモートワークをしています」と述べ、そのようなシナリオは、ミニ・セミ・リタイアと言えるだろうと付け加えた。
仕事をうまくやって、自分の価値を高めよう
「退職する前に、仕事をうまくこなすことが大切」と、27歳で半年間の短期退職をしたカイル・スティンプソン(Kyle Stimpson)氏はBusiness Insiderに語った。
「才能があって一生懸命働く人なら、企業は常に優秀な人材を求めるから、復帰する時も有利になる。仕事で何の努力もせずにいると、そのことがあなたを苦しめるだろう」
1年間の短期退職を経験したクリス・デュルハイム(Chris Durheim)氏も同様の考えを持っている。
「経済的にも、少しの間でも引退できるようになるには、その前のキャリアで成功していなければならない」と同氏はBusiness Insiderに語った。就職活動中は不安になったというが、彼は最終的に、医療機器開発からウェブ開発へと、新しい分野への転職に成功した。
「自信を持っているかどうかにかかわらず、自分には能力があり、スキルに価値があることを信じるべきだ」とデュルハイム氏は述べた。
「新しいキャリアで本当に大事なことを恐れずにやろう。ミニリタイアは、以前とは違う価値観を発見する絶好の機会だ」
5回のミニリタイアを経験したジュリアン・ジョンスラッド氏(右)とその家族。
Courtesy of Jillian Johnsrud
ミニリタイア中も、前後も、ネットワークは維持し続ける
ジョンスラッド氏は、親しい人にメールを送って、あなたがミニリタイアするのを知らせるように勧めている。今の仕事をどれだけ愛していたか、そして、少し休んだらまたこの仕事に戻るのを楽しみにしていることを伝える。「これからの半年間旅行するのはとても楽しみですが、またこの分野で面白い機会があったら、ぜひ連絡してください」というように、できるだけ簡潔に。
「旅に出ている間に、すばらしい仕事のオファーがもらえるかもしれない」と彼女は言った。
「自分のミニリタイアを、もっと面白くて、より適していて、より給料のいい仕事を獲得するのに利用している人を知っている」
ジョンスラッド氏によると、外出中にネットワークに接続していることも重要であり、知人のレーダーに捕捉されるようにするには少なくとも数カ月ごとに接触する必要があるという。
スティンプソン氏は、連絡先のリストやリクルーターを活用して人脈を作ることもできるという。彼はセールスエンジニアとしての仕事に復帰したが、それはリクルーターや業界の関係者と接触することで可能になった。しかし、彼はニッチな市場で働いていた経験が一番役立ったと述べた。「ただ一貫して辛抱強くあること」と彼は言った。
「新しい仕事を始めるには、少なくとも2、3カ月はかかると考えておこう。だから、仕事に復帰する準備ができても、貯蓄は十分残しておくことが重要だ」
自営業になることも検討しよう
ミニリタイアは自営業への移行するよい機会になるテュー氏は言う。彼はリタイアしている間、税務や会計の仕事を時々請け負っていた。リタイアの後、彼はCFP(認定ファイナンシャルプランナー)になるという夢を追い求め、独立して自営業になった。
「『The Power of Time Off』というTEDトークを見たことがある。その講演者が話していたことのいくつかを体験した」と彼は言った。
「人の創造力は、すべてのことから離れると、とても自由になる。半年か、一年か、その期間を使って、新しい人生の基礎を築くことができる」
さらに彼は「多くのアメリカ人労働者がすでにギグ・エコノミー に参加しており、フリーランスの副業を持っているので、副業を本格的なビジネスにスケールアップするだけでいい」と付け加えた。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)