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- スウェーデン、ノルウェー、アイルランドなどの7カ国では、無料で教育が受けられる。
- スウェーデンでは、公立大学も私立大学も学費がかからない。
- 大学への補助金が最も多いのはノルウェーで、1年間のGDPの1.3%を費やしている。
アメリカでは多くの人が、大学教育を受けたくても費用が捻出できないという危機的状況に直面している。一方、他の先進国では無料で大学に行ける国もある。
現在、経済協力開発機構(OECD)に加盟している36カ国のうち7カ国は、国が公立大学への学費補助を行っている。
一方、アメリカでは公立大学の学費のほとんどを、学生自身が負担している。OECDが発表した2011年のレポートによると、アメリカの公立大学の平均的な学費は、年間で6000ドル(約65万円)以上。さらに住居費、書籍、その他の支出を加えると、年間で平均2万5290ドル(約272万円)が必要になると、Value Penguinが試算した。
OECDの2011年のレポートをもとに、Business Insiderは学費が無料の国について分析した(2011年のデータと2019年に入手可能な直近のデータに矛盾があった。Business InsiderはOECDに対してさらなる情報の提供を求めている)。
以下で、無料で大学教育が受けられる7つの国を見てみよう。
デンマークでは、学生への補助金にGDPの0.6%を費やしている。
南デンマーク大学。
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大学進学率:55%
高等教育における学生1人当たり公的支出額:1万7634ドル(約190万円)
出典:OECD
フィンランドも、学生が学費や生活費を確保できるよう奨学金や助成金を惜しみなく提供している。
ヘルシンキ大学
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大学進学率:69%
高等教育における学生1人当たり公的支出額:1万5402ドル(約166万円)
出典:OECD
アイルランドでは1995年から、大学院に通うほとんどの学生に対し、学費を免除している。
成績表をチェックする学生。
Niall Carson/PA Images via Getty Images
大学進学率:51%
高等教育における学生1人当たり公的支出額:1万6284ドル(約176万円)
出典:OECD
アイスランドの大学は、専攻によって学費が異なる。研究に要するコストや労働市場からの需要に違いがあるからだ。
レイキャヴィク大学
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大学進学率:77%
高等教育における学生1人当たり公的支出額:1万429ドル(約113万円)
出典:OECD
大学への補助金が最も多いのはノルウェーで、GDPの1.3%を費やしている。
ノルウェーの首都、オスロ。
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大学進学率:77%
高等教育における学生1人当たり公的支出額:1万8942ドル(約204万円)
出典:OECD
チェコでは、大学生活にかかる費用への補助金はわずかだが、学費は免除されている。
チェコ大学の学生。
Sean Gallup/Newsmakers
大学進学率:59%
高等教育における学生1人当たり公的支出額:8738ドル(約94万円)
出典:OECD
[原文:7 countries where higher education is free]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)