発売開始になる午前8時直前のアップル丸の内の様子。場所柄、周辺のオフィスビルに通勤する会社員の姿も目立つ。
撮影:伊藤有
アップルは9月20日午前8時、最新の「iPhone 11」シリーズとApple Watch Series 5を全国のアップルストアで一斉に発売した。
9月7日にオープンしたばかりの最新の直営店アップル丸の内には、開店直前で130名ほどの行列ができた。
アップル丸の内の午前8時直前の行列の様子。
撮影:伊藤有
「5、4、3、2、1」
午前8時。恒例となったカウントダウンとともに、アップル丸の内に最初の購入客が入店していった。
手前からiPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max。iPhone 11は国内では7万4800円〜という、かなり手頃感のある価格に設定された。
撮影:伊藤有
数年前の騒然とした発売当日早朝の雰囲気を思うと、ずいぶんと落ち着いたムードで発売日に朝がはじまった。予約販売が中心となりつつあるなかで、行列のほとんどは「当日販売分」狙いの人たちだから、ある意味では当然の光景ともいえる。
アップル丸の内店内はiPhone11発売にあわせてディスプレイが一斉に変更されている。
展示方法で目をひくのは、iPhone11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxを横並びでスタンドに立てた展示方法。たしかこれまでは「比較」に見えるような展示スタイルはあまりとっていなかった気がする。
こういう形で、違いがわかるように横並びで展示されている。
撮影:伊藤有
アップル丸の内の店内の様子。窓の外には、当日販売を待つ人たちの行列がみえる。
撮影:伊藤有
2018年、鳴り物入りで登場したiPhone XRはその後、販売が思わしくなかったことは業界でよく知られている。その後継機種であるiPhone 11の人気がどうなのかは、当日朝の雰囲気からは、まだよくわからない。
購入客はそれぞれの機種を触って試している様子で、どれか1つのシリーズに人気が集中している、という風には見えない。
報道陣の取材に応じた購入客の男性。iPhone 11 Pro Maxの新色「ミッドナイトグリーン」を購入。いつも最新iPhoneの新色を発売日に買っているとのこと。
撮影:伊藤有
報道陣の取材に応じた購入客の会社員の男性は、iPhone 11 Pro Maxの新色「ミッドナイトグリーン」を購入。毎年新色のiPhoneを購入していて、いちはやく触りたかったから、と答えた。
「10月1日の消費増税前だから、というのはありますか」ある報道関係者が質問したが、男性は「特にそういうことはありません」と答えた。アップルファンの人たちは、とにかく早く欲しいのだ。
このあと、アップル丸の内の2階に行き、その場で環境移行をするそうだ。
Apple Watchは「チタン」「セラミック」のほか未発売品も展示あり
左からスペースブラックチタニウム(いわゆるチタンのブラックモデル)、チタニウム、セラミック。いずれもサイズは40mmモデル。背後に見えるのは44mmモデル。
撮影:伊藤有
今回は、初めて常時画面表示になった「Apple Watch Series 5」(価格4万2800円〜)に注目している人もいるはず。
アップル丸の内には、最上位モデルの「Edition」も素材違い、サイズ違いの全機種が展示してあった。
注目の「チタン」(価格8万2800円〜)の質感は美しく、ステンレスとも少し違う硬質感がある。
斜めから見ると、チタニウムの質感がよくわかる。重量はステンレスモデルより軽く、アルミニウムモデルよりは少し重い。
撮影:伊藤有
Apple Watch目当てで早朝から購入に訪れる人も。このあと、実機を購入していた。
珍しいところでは、本体サイズの「大きい方」(44mm)以外にも「小さい方」(40mm)まですべて展示していた。
チタンは当然気になるが、復活したセラミックモデルも、実物を見られるのはかなり珍しい。なかでも40mmのセラミックモデルの実物となると、13万3800円という価格の高さもあり、アップルストア以外ではほとんどお目にかからないかもしれない。
新型Apple Watchの中で、唯一発売日が2週間遅いApple Watch NIKEの実物展示もあった。
撮影:伊藤有
またApple Watchの中で唯一、発売が2週間先の「Appple Watch NIKE」(価格4万2800円〜)も、発売前にもかかわらず実機展示があった。独自のウォッチフェイス(文字盤)のデザインを確認しつつ、今すぐノーマルモデルを買うのか、NIKEを待つのか決められる。
アップルはこの日、リニューアルを行っていたアップル表参道も改装オープン。都内では渋谷、新宿、銀座、表参道、丸の内の5店舗で販売開始した形だ。
新型の売れ行きがどの程度好調なのかは、今後プレスリリースや、決算発表の場で明らかになっていくだろう。
(文、写真・伊藤有)