コストコが販売しているiPhone XSなどむけの充電器。この記事を読んで気になった人は、欠品にならないうちに手に入れよう。
撮影:伊藤有
WindowsもMacもノートPCが当たり前になって、PCを問わずiPadまで含めて、充電端子もUSB Type-Cが普及し始めている。独自規格の端子ではなくなったことで今、モバイルする人みんながことあるごとにアマゾンやヨドバシカメラで探しているのが、“安い・小さい・使いやすい”の3点セット揃った「社外充電器」だ。
コストコが販売中のUSB-C充電器がすごかった
撮影:伊藤有
大量買いの聖地・コストコ。家電好きの間では、たまに掘り出し物家電があることでも知られている(例えば、液晶テレビが異常な安値だったりする。そうでないこともありますが)。
9月のある日、TwitterだかFacebookだかで、知人が「この充電器いいのでは」とコストコで販売している充電器を紹介していた。
なんとなくピンときて、その週末にすぐに買いに走った。それがこの製品だ。
撮影:伊藤有
Gigastoneというブランドのもの。特徴は次のようなもの。
- USB PD(Type-C)で45Wまで出力可能
- USB-A(いわゆる普通のUSB)でも2.4A(最大12W)まで出せる
- 2個セット
- 価格がなんと(2つセットで)1900円前後
箇条書きの4つ目までは、この手の充電器に詳しい人なら「ふむふむなるほど」といったところだと思うが、一番最後の1行は「えっ」という人が多いんじゃないだろうか。
普通、こういった充電器は1台3000~4000円程度であることが多いからだ。
MacBook Pro、電圧が特殊なWindowsタブレットも使えた
「MacBook Pro 15インチモデル」と供給電圧がやや変わっている「HP Elite X2」。Gigastoneの充電器はどちらにも対応できた。
撮影:伊藤有
さっそく自宅のノートPC2台で試した。僕の仕事マシン環境はやや特殊で、2台で充電器を共用するのが難しい(後述)。荷物の軽量化のため、苦労してマイナーメーカーの社外充電器を探して使ってきた。
結果からいうと、Gigastoneの稼働はパーフェクトだった。
まず仕事用マシンであるMacBook Pro 15インチモデル。
この機種は、標準では87Wの純正充電器(ACアダプター)が付属しているが、経験上45Wの充電器でも、ゆっくりではあるけれど充電できる(CPUやGPUが全速稼働しているときは除く)。なので、これまでも社外品の45W充電器をモバイル用に使ってきた。
Gigastoneでも同じように、問題なく充電が可能だった。
続いては2台目。取材用のLTE内蔵Windowsタブレット「HP Elite X2 1012 G1」。2016年登場の少し古い機種だが、ある時期にLTE内蔵にもかかわらず5万円以下で買えたので、取材用に新古品を手に入れた。
CPUがCore m3という非力さだが、OneNoteでインタビュー録音しながらメモをとったりツイートするような記者スタイルの使い方ならまったく問題ない。
ただし、このタブレットが充電器的にはなかなかの曲者。純正充電器の表記は「12Vで3アンペア」または「15Vで3アンペア」。これを満たせる社外充電器は結構少ない。実際、Ankerなどの比較的一般的なUSB PD対応充電器を複数試したところでも、MacBook ProはOKでもElite X2は充電できないケースがあった。
……と、異常に長い前フリになったわけですが、Gigastoneは5V/9V/12V/15Vで3アンペア出力に対応しているため、HP Elite X2も無事、充電できた。
これで価格は1つあたり1000円を切る。これは正直、かなりのバーゲンプライスといっていいと思う。
Gigastone充電器のサイズ感
撮影:伊藤有
撮影:伊藤有
サイズは比較的小さく、6センチ四方の正方形サイズ。奥行き3センチ程度。重量は140g程度と文句なしだ。
何が素晴らしいかといえば、これくらい安いと、
「取材カバンに入れておく用」
「海外出張用スーツケースに入れておく用」
あるいは「職場に置いておく用」
と複数個使用ができること。販売はそもそも2個セットだが、副業などで拠点が複数ある人は、それぞれに置いておく、というのも良さそうだ。
カバンから充電器を出し入れする手間がなくなるし、なにより致命的な「充電器を忘れる」というトラブルが発生しづらくなる(忘れたときののつらさ、一度でも充電器を忘れたことのある人なら共感してもらえると思うのですが)。
長期的な耐久性は不明だし、そもそもMacの場合純正より少ない供給電力での動作保証などできるはずもないが、ともかく入手以来かなり快適に使っている。
この対応電圧なら、WindowsノートでもUSB-Cさえ使っていれば、対応機種は結構幅広いはず。社外充電器に悩んでいる人は、試しに近くのコストコへ行ってみると、ちょっとした幸せがあるかもしれない。
(文、写真・伊藤有)