スマートホーム端末がハッキングされたという。
Fox 6 News
- アメリカのウィスコンシン州に住むあるカップルは、自宅のスマートホーム端末がハッキングされたと話している。ハッカーは部屋の設定温度を上げ、カメラを通じて話しかけ、下手な演奏を聞かせてきたと、Fox 6 Newsが報じた。
- この件についてグーグルは、Nestへの不正アクセスはなかったとし、ユーザーにはハッキングからアカウントを守るため、2要素認証を使うよう勧めている。
- スマートホーム端末がハッカーの標的になったのは、これが初めてではない。カリフォルニア州北部に住むある一家は1月、自宅のNestカメラがハッキングされ、北朝鮮によるミサイル攻撃の警告を受けて、「恐怖の5分間」を味わったと話している。
アメリカのウィスコンシン州に住むあるカップルは、ハッカーが自宅のスマートホーム端末にアクセスし、24時間にわたって部屋の設定温度を上げ、カメラを通じて話しかけるなどして、2人を怖がらせたという。
被害にあったサマンサ・ウェストモーランド(Samantha Westmoreland)さんが最初に異変に気付いたのは先週、彼女が仕事を終えて帰宅したとき、自宅に置いているグーグルNestの部屋の設定温度が約32度になっていたのを目にしたときだと、Fox 6 Newsに語った。
「話しているだけでも、背筋が寒くなるわ」
サマンサさんは、キッチンに置かれたNestカメラから夫妻に話しかけてくる声を聞くまで、ハッカーが関与しているとは思わなかったという。Fox 6 Newsによると、ハッカーはカメラを通じて、夫妻に下手な演奏まで聞かせたようだ。
「心臓がドキドキして…… すごく怖かった」と、サマンサさんは話している。
夫妻は、自宅のワイアレス・インターネット・システムが不正アクセスされたことで、ハッカーがスマートホーム端末にアクセスできたのではないかと考えているという。
グーグルは、Nestへの不正アクセスを否定
この件についてグーグルは、Nestへの不正アクセスはなかったと、その声明文の中で述べている。
「こうした報告は(他のウェブサイトで)情報漏れしたパスワードを使った顧客から上がってきている。ほぼ全てのケースで、2要素認証がこのタイプのセキュリティーリスクを取り除いてくれる」と同社はしている。
「Nestのユーザーには、グーグルアカウントへ移るオプションがあり、不審な行動の探知や2段階認証、セキュリティー診断といった、追加のツールや自動セキュリティー保護にアクセスできる。数百万のユーザーが2要素認証に申し込んでいる」
ハッカーは以前からスマートホーム端末を標的にしてきた
スマートホーム端末のユーザーがハッキング被害を報告するのは、これが初めてではない。
カリフォルニア州北部に住むある一家は1月、自宅のNestカメラがハッキングされ、北朝鮮によるミサイル攻撃の警告を受け、「恐怖の5分間」を味わったと話している。イリノイ州に住むあるカップルも、ハッカーがNestカメラを通じて2人の赤ちゃんに話しかけたり、彼らを愚弄したと話している。
テキサス州ヒューストンに住むカップルは2018年、同じような経験をしたと話している。ハッカーはNestカメラを通じて、「お前たちの生まれたばかりの子どもを誘拐する。わたしは今、子ども部屋にいる」などと話しかけてきたという。
(翻訳、編集:山口佳美)