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SNSからリアルへ。若者の「オールドな価値観」支持するチェキプリンターが新登場

富士フイルムは10月2日、既存のインスタントカメラ「instax」シリーズの新製品として、スマートフォン用プリンター“チェキ”「instax mini Link」を発表した。

カラーはダスキーピンク、アッシュホワイト、ダークデニムの3色を用意。発売は10月11日、オープン価格で1万3500円前後を想定している。

アジアから世界へ広がったチェキブーム

instax mini Link DARK DENIM

手にすっぽりとおさまるinstax mini Link。

撮影:三ツ村崇志

1998年に発売された富士フイルムのinstax シリーズは、“チェキ”という愛称で、今や日本をはじめアメリカ、中国、ヨーロッパなど、世界で100カ国以上に展開し、累計販売台数は約4500万台にものぼる。2018年度の年間販売台数は1002万台。そのうち、日本での売上は約1割だという。

2002年に販売台数が100万台を超えた後、コンパクトデジカメの台頭によって、販売台数が伸び悩む時期が続いた。しかし、2007年に韓国ドラマで注目されたのを機に、アジアを中心に売り上げが回復。その後、欧米へと流行が拡大していった。

2014年には、スマートフォンと連動した初のインスタントプリンター「“スマホ de チェキ” instax SHARE SP-1」が発売。2019年6月には、スマホと連動した初のインスタントカメラ「“チェキ”instax mini LiPlay」が発売されるなど、近年はスマホ時代への適応を進めてきた。

富士フイルムの助野健児社長は「スマホに眠る写真データのプリント需要を獲得するために、スマホ時代ならではの写真の楽しみ方を提案してきた。instaxのさらなる発展のために、今回の新製品を提案する」と語った。

あらゆる操作が直感的に

instax mini Linkの使い方はいたって簡単だ。専用のアプリをスマートフォンにインストールし、Bluetoothを通して接続すれば準備は完了。スマートフォンに保存されている写真を読み込み、画像の拡大や縮小、回転、そして、フィルターの選択や明るさの変更など、直感的な操作で画像を加工することができる。

画像の加工画面

画像の拡大縮小、フィルター、明るさの設定など、直感的に変更することができる。

画像の加工時に選択できるデザインは27種。さらに、複数枚の画像を組み合わせるコラージュや、画像を分割して印刷する「Split Print」機能も搭載されており、デザイン性に富んだチェキプリントも自由自在に作成可能だ。

加工が終われば、画面を上にスワイプするだけで印刷を始めることができる。

チェキプリントを印刷するinstax mini Link

画面をスワイプさせると、instax mini Linkの上部からチェキプリントが印刷される。指の動きと、チェキプリントの動きが連動している。

撮影:三ツ村崇志

instax mini シリーズで初めて、動画からチェキプリントを作成できる「Video Print」機能が搭載された点も、instax mini Linkの特徴の一つだ。画像の編集と同じように、簡単な操作だけで動画中に眠る「奇跡の一枚」を切り取ることができる。

リアルのコミュニケーションを生み出す、新感覚のプリンター

スマートフォンに保存された写真や動画をプリントする需要の開拓は、富士フイルムが力を入れてきた取り組みだ。ただし、イメージング事業部次長の的場隆一氏は「instax mini Linkは、“印刷”できるただのスマホプリンターではありません」と話す。

チェキの再流行は、InstagramをはじめとしたSNS上での写真のやりとりに対して、手渡しというアナログで手間のかかるオールドな価値観が若者にヒットした結果だ。実際、日本では10代後半〜20代の若者世代の購入が目立つ。

富士フイルムが掲げるこのコンセプトを体現するために、instax mini Linkには、リアルな場でのコミュニケーションをさらに促す仕掛けがある。それが、相性診断「Match Test」機能と「Party Print」機能だ。

相性診断「Match Test」機能は、その名の通りチェキプリントに写る二人の相性を診断できる機能だ。チェキプリントに画像が浮かび上がる際に、写真に写っている二人の相性が、パーセンテージで表記される。

Party Printは、複数人(最大5人まで)でアプリに接続し、それぞれが持つ写真を組み合わせて1枚のチェキプリントを作成する機能だ。自分以外の人がどんな画像を選択しているかわからない「Surprise Mode」では、チェキプリントが浮かび上がるまでにどのような画像があらわれるかわからない。

相性診断とParty Print

製品発表会のゲスト、俳優の磯村勇斗とモデル/女優の横田真悠の相性診断の結果(左)と、Party Printを使った二人の顔の合成写真。

提供:富士フイルム「instax“チェキ”新製品発表会」

「撮影した画像を手渡す」というチェキのアナログな良さを残しつつ、デジタルの良さを活かしたコミュニケーションの形を、新しいチェキ世代の価値観として広げていこうとしている。

10月2日の製品発表会では、instax miniシリーズで使用可能な新フィルム「MERMAID TAIL」(10月18日発売予定)も発表された。

(文・写真、三ツ村 崇志)

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