ミルクシェイクをかけられたブレグジット党のナイジェル・ファラージ党首。
Reuters
- イギリスでは、バーガーキングのツイートが政治家にミルクシェイクを投げつけることを助長、「無責任」だとして禁止された。
- バーガーキングは5月18日、「親愛なるスコットランドの皆さんへ。わたしたちは週末もずっとミルクシェイクを販売しています。楽しんで。バーガーキングより愛をこめて」と、ハッシュタグ「言ってみただけ(justsaying)」を付けてツイートした。
- このツイートは、店の近くでブレグジット党のナイジェル・ファラージ党首が演説するため、エディンバラのマクドナルドがミルクシェイクの販売を休止したとの報道を受けたものと見られている。
- イギリスではこの頃、どういうわけか政治家に抗議の意を込めてミルクシェイクを投げつけるのが流行っていて、多くの政治家がその犠牲となった。
- 広告基準局(The Advertising Standards Authority:ASA)は10月2日(現地時間)、すでに削除されているこのツイートを「反社会的行動を許し、さらなる事件の発生を助長した」として禁止した。
イギリスでは、バーガーキングの2019年5月のツイートが政治家にミルクシェイクを投げつけることを助長、「無責任」だとして禁止された。
この頃、イギリスではどういうわけか政治家に抗議の意を込めてミルクシェイクを投げつけるのが流行っていて、ブレグジット党のナイジェル・ファラージ党首や極右の活動家トミー・ロビンソン氏、イギリス独立党のカール・ベンジャミン候補がその犠牲となった。
イギリスの広告基準局(ASA)は10月2日、バーガーキングUKのアカウントから5月18日に投稿されたツイートが反社会的行動を煽ったとして、再発行されるべきでないと裁定した。
裁定が下る前にすでに削除されているこのツイートには、「親愛なるスコットランドの皆さんへ。わたしたちは週末もずっとミルクシェイクを販売しています。楽しんで。バーガーキングより愛をこめて」とあり、ハッシュタグ「言ってみただけ(justsaying)」が付けられていた。
バーガーキングのツイート。
Twitter/BurgerKingUK
バーガーキングのツイートは、店の近くでブレグジット党のナイジェル・ファラージ党首が演説するため、エディンバラのマクドナルドがミルクシェイクの販売を休止したとの報道を受けたものと見られている。
ASAは、ジョークのような言い回しではあるものの、このツイートが政治家に公の場でミルクシェイクを投げつけることを助長したと指摘している。
トミー・ロビンソン氏(中央)は、2019年5月初めに2度ミルクシェイクを投げつけられる被害にあった。
Getty
ASAは24時間意見を受け付けているツイッターで、バーガーキングのツイートは「反社会的行動を許し、さらなる事件の発生を助長した」と述べた。
「そのため、我々はこの広告が無責任だったと結論付けた」
バーガーキングのツイートから48時間後の5月20日、北東部ニューカッスルでは、1人の男性が5.25ポンド(約690円)のバナナと塩キャラメルのシェイクをファラージ党首に投げつけた。
ASAの裁定を受け、バーガーキングは「エディンバラの状況に関するわたしたちのツイートは、冗談のつもりでした」とBBCに語った。
「中にはこれを暴力への支持と誤解した人がいたようです。わたしたちは暴力を絶対に認めません」
「バーガーキングでは表現の自由という個人の権利を信じており、これと対立することは一切しません。わたしたちは暴力を支持することも、美味しいミルクシェイクを無駄にすることも一切致しません」
(翻訳、編集:山口佳美)