経営陣に女性が少ない原因は「ガラスの天井」ではなく「壊れたはしご」 —— マッキンゼーの最新レポート

シェリル・サンドバーグ氏

フェイスブックのCOOで「LeanIn.Org」の共同創設者のシェリル・サンドバーグ氏。

Kimberly White/Getty

  • 企業の経営陣における男女格差の是正にとって、最大のハードルは「ガラスの天井」ではなく「壊れたはしご」だと、最新調査は示している。
  • マッキンゼー・アンド・カンパニーと女性の社会進出を支援する「LeanIn.Org」による、職場における女性に関する最新レポートによると、男性100人に対し、ファーストレベルの管理職に就く女性は72人で、結果、管理職レベルの役職に占める女性の割合はわずか38%だという。
  • 「"壊れたはしご"を生み出している採用および昇進における格差を縮めなければ、男女同等には程遠い」とレポートは指摘している。

企業の経営陣における男女格差の是正にとって、最大のハードルは「ガラスの天井」ではなく「壊れたはしご」だ。

男性100人に対し、ファーストレベルの管理職に採用されるまたは昇進する女性はわずか72人で、これがより多くの女性がエントリーレベルの役割から抜け出せず、男性に比べて、上級職を争う女性が大幅に少ないことにつながっている。マッキンゼー・アンド・カンパニーと女性の社会進出を支援する「LeanIn.Org」のレポート『Women in the Workplace 2019』によると、この"初めの一歩"での格差が、結果として管理職レベルの役職に占める女性の割合がわずか38%という状況を生んでいるという。レポートは、人事マネジャーへの調査と、1300万人以上を雇用している329の企業データの分析をもとにしている。

「女性の数はレベルが上がる毎に減っていく。そのため、上級職レベルで女性の採用や昇進の割合が改善しても、全体として女性が追い付くことはない。シンプルに、次へと昇進する女性が少なすぎるのだ」と、LeanIn.Orgの共同創設者でCEOのレイチェル・トーマス(Rachel Thomas)氏と共著者たちは書いている。

ファーストレベルの管理職における採用または昇進の男女格差は、白人でない女性に特に大きな影響を及ぼしている。レポートによると、男性100人に対し、昇進した黒人女性は58人、ラテン系女性は68人で、採用された黒人女性は64人、ラテン系女性は57人だった。

人事の責任者や担当者も、こうした問題に対する意識が欠けている。その半数以上は、自身が働いている企業のリーダー層における男女格差は、今後10年で是正できるだろうと考えている。ファーストレベルの管理職への昇進が最大のハードルだと答えた人事責任者は19%で、47%が女性への支援が足りないことを、45%が資質のある女性が不足していることを最大の課題として挙げた。最初のステップアップを最大のハードルとして挙げたのは、わずか7%だった。

レポートは「"壊れたはしご"を生み出している採用および昇進における格差を縮めなければ、男女同等には程遠い」と指摘し、「これを是正することが、組織全体にとってプラスの連鎖反応をもたらすだろう。エントリーレベルの女性がもっと管理職に昇進するようになれば、管理職レベルの女性がもっと上級職に昇進するようになるだろう」と書いている。

レポートは"壊れたはしご"に取り組むことで、今後5年で女性管理職はさらに100万人増えるだろうと見ていて、企業に対して、ファーストレベルの管理職に女性を増やすための目標を設定することや、昇進ラインにより多くの女性を置くこと、明確な評価基準を作ることなど、取るべきいくつかのステップを示している。

[原文:Women are locked out of senior roles due to a 'broken rung' on their career ladders, McKinsey says

(翻訳、編集:山口佳美)

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