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- GfK Consumer Lifeの最新調査は、25カ国31市場の3万7000人以上にテクノロジーに対する考えを尋ねた。
- ジェネレーションZの女性の60%以上が、短時間でもテクノロジーと距離を置くことに苦労していると答えた。
- だが、ジェネレーションZの女性はミレニアル世代の女性に比べて、「常につながっていたい」とは考えていない。
GfK Consumer Lifeの最新調査によると、ジェネレーションZの女性はテクノロジーとの結びつきが強いと同時に、ミレニアル世代の女性に比べてその利点に懐疑的だ。
この調査では、ジェネレーションZを1998年以降に生まれた世代と定義し、テクノロジーをどう使っているか、それをどう感じているか尋ねた。
21歳が最年長のこの世代はまだ非常に若く、その多くは自分たちがいつテクノロジーと初めてつながったかを覚えていない。そして、この世代の女性はミレニアル世代の女性に比べて、「常につながっていたい」とは考えていない。「常につながっていたい」と答えたジェネレーションZの女性は66%で、ミレニアル世代の女性では71%だった。GfKは、これは「テクノロジー疲れ」のせいかもしれないと指摘する。常に"つながった"状態で育ったこの世代は、テクノロジーとの結びつきを緩めたいと考えているようだ。
だが、その一方で、ジェネレーションZの女性の61%は、テクノロジーと距離を置くことに苦労していると回答している。つまりこれは、彼女のたちの多くは(必ずしもそうありたいと思っていなくても)常にインターネットにつながっていて、つながらずにいることが難しいということを示している。なお、テクノロジーと距離を置くことが難しいと答えたのは、女性全体で41%、ミレニアル世代の女性で49%だった。
オフラインになることが難しくても、ジェネレーションZの女性はテクノロジーが社会に与えるインパクトについて、圧倒的に悲観的だ。楽観的な見方を示したのはわずか34%で、これは女性全体の数字より15ポイント低い。
「女性やジェネレーションZの母親たちは、生活上の数多くの役割をどうにか調整するためにアプリを頼りにしている —— だが、彼女たちはテクノロジーのマイナス面も十分に分かっている」と、Consumer Lifeのバイスプレジデント、ヨラ・バーネット(Jola Burnett)氏はプレスリリースで述べている。
ジェネレーションZの女性が抱く悲観的な見方の背景には、テクノロジーとの接触の増加とそのマイナス面に対する認識の高まりがありそうだ。この世代の女性の39%は「常に自身の安全安心を心配している」と言い、19%は自身の個人情報が悪意のある人間の手に渡るのではないかと心配している。これらの数字は女性全体の数字よりも高い。これは、多くの女性がオンラインで直面するジェンダーに基づくハラスメントの結果かもしれない。そして、ディープフェイクを使って、相手の意に反してポルノ画像を作るなど、新しいテクノロジーはこうしたハラスメントを悪化させる可能性もある。
こうした結果を考えると、ジェネレーションZの女性は自分たちの生活におけるテクノロジーの役割に困惑しているように見える。この世代は他の世代以上にテクノロジーが生活に深く根付いている世代だが、彼女たちはそのマイナス面を警戒すべきだと十分に分かっているのだ。
(翻訳、編集:山口佳美)