グーグル「Pixel 4」日本上陸。実機でわかった高性能カメラの魅力

Pixel 4 XLとPixel 4

グーグルは最新スマートフォン「Pixel 4」と「Pixel 4 XL」を発表。日本でも10月24日から販売する。

撮影:小林優多郎

グーグルは10月16日、アメリカで発表した新製品について、日本での展開を正式に発表した。日本で扱われる主な新製品などは以下のとおり。価格や発売時期はいずれもグーグル直販サイトの価格で、税込のもの。

Made by Google製品

発表会に登壇した(写真左から)Google Pixel製品事業統括担当の埜々内ルイ氏、Googleハードウェア事業パートナーシップビジネス統括担当の織井賢氏、Google Nest事業本部長の秋山有子氏。

  • Pixel 4 64GB……8万9980円、10月24日発売
  • Pixel 4 128GB……10万3950円、10月24日発売
  • Pixel 4 XL 64GB……11万6600円、10月24日発売
  • Pixel 4 XL 128GB……12万8700円、10月24日発売
  • Pixel Buds(ワイヤレスイヤホン)……価格未定、2020年発売予定
  • Google Nest Hub Max(スマートディスプレイ)……2万8050円、11月22日発売
  • Google Nest Mini(スマートスピーカー)……6050円、11月22日発売
  • Google Nest Wifi(無線LANルーター)……1万9800円〜、近日発売予定

Google Nest Hub Maxは既にアメリカで発売されていたデバイスだが、それ以外はほぼアメリカと同時期の発売となり。2018年頃から続くグーグルの日本市場への注目度の高さが伺える。

とくにPixel 4/4 XLに関しては、強力なカメラ機能や先進的なタッチレス操作機能を搭載。ほかのスマートフォンとは一線を画す性能をもつデバイスに仕上がっている。

発表会場で実機に触ったファースト・インプレッションをお送りしよう。

Pixel 4は5.7インチの縦に長い有機ELディスプレイを搭載。本体幅は68.8ミリと片手でも握れる程度。

Pixel 4


カラーバリエーションは、Just Black、Cleary White、Oh So Orangeの3色。

Pixel 4カラーバリエーション


Pixel 3と比べると、Pixel 4はひと回り大きくなったように見える。

Pixel 4とPixel 3比較 正面

写真左からPixel 4、Pixel 3。


Pixel 4はPixel 3とは違い、側面のカラーは全色で黒で統一されている。

Pixel 4とPixel 3比較 側面

写真上からPixel 4、Pixel 3。


背面も比較。Pixel 4はカメラレンズも増え、指紋による生体認証は廃止に。

Pixel 4とPixel 3の比較 背面

写真左からPixel 4、Pixel 3。


指紋の代わりに、正面カメラとレーダーセンサーを活用した高速な顔認証機能を搭載する。

Motion Sense


レーダーセンサーを活用したMotion Senseにより、画面に触らずとも音楽再生を操作可能。

Motion Sense

音楽アプリでの操作は現状、「1曲戻す」か「1曲進める」のみ。


また、別途アプリを入れれば、周辺の状況や手の動きに応じてポケモンが反応する壁紙を設定できる。

Motion Sense ポケモン壁紙


ただし、Motion Senseは日本の電波法の関係で2020年春まで利用できない見通し。

使えないMotion Sense


進化したGoogleアシスタントも日本語対応は2020年春まで待つ必要がある。

Googleアシスタント


日本独自機能としては、FeliCaを活用した“おサイフケータイ”を利用できる点が挙げられる。

おサイフケータイ対応


Motion Senseが使えないのは残念ではあるが、進化したカメラ機能だけでも、かなり物欲をかきたてるものがある。

ズーム機能比較

写真左からPixel 4、Pixel 3。それぞれのズーム機能を使い、遠く離れたボードの文字を撮影し、拡大したもの。


とくに前機種で好評だった夜景モードは、さらに進化。単に明るくなるだけではなく、自然な雰囲気の写真に仕上がるようになった。

夜景モード

写真左からPixel 4、iPhone 11 Pro。それぞれの夜景モードで撮影。



申し分ない性能と魅力。しかし、価格をどう見るか

カメラ

高性能なカメラ機能は、前機種から確実に進化している。

筆者はPixel 3を2018年に購入し、今日まで常用しており非常に満足しているが、Pixel 4を触った印象はとくにカメラ機能に関して「Pixel 3を超えた」という点に非常に驚きと価値を感じた。

とくに超高解像ズーム機能(最大8倍)に関しては、望遠レンズを搭載したというハードウェア的なアップデートもあり、Pixel 3で感じていた物足りなさが払拭された印象がある。

一方で最低8万9980円、最大12万8700円という価格を考えると、やや躊躇(ちゅうちょ)するという人もいるかもしれない。

ボイスレコーダーアプリ

グーグルがアメリカで発表した「ボイスレコーダーアプリ」は、現状では米国限定機能になる。

出典:グーグル

もっとも、ハイエンド端末という意味では、ライバルに対して特別に高い、というわけではない。

とくに64GB版Pixel 4は税込みで9万円未満で買えるという意味ではおトク感さえあるが、前述のとおりMotion Senseなど購入直後に使えない機能が存在するのは、法規制が理由とはいえ、やや残念だ。

ほかにも、新しいGoogleアシスタントやアメリカで発表された自動で文字起こしができるボイスレコーダーアプリも非搭載なのも気になるところだ(ボイスレコーダーアプリに関してグーグル日本広報は、「今後提供できるように取り組んでいる」という)。

Pixel 4 販路

Pixel 4/4 XLは、グーグル直販サイトおよびソフトバンクの各店舗で販売される。

また、販路もPixel 3では直販サイトおよびNTTドコモとソフトバンクの取り扱いがあったが、今回はNTTドコモの発売は現時点で予定されておらず、実質縮小となった。

例年12月頃は冬のボーナス商戦となり、すでに発売されているアップルのiPhone 11シリーズを含め、各社のスマートフォンが一堂に会する。そんな中で、発売時は“本気が出せない”と言える10万円前後の端末がいかに戦えるのか、グーグル日本法人の手腕が試されるだろう。

(文、撮影・小林優多郎)

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