閃光、衝撃波、人は砂ぼこりのように…赤十字が作成した動画が描く核爆発

都市で核爆弾が爆発したら

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  • 赤十字国際委員会(ICRC)が作成した動画は、もし核爆弾が大都市に落ちたらどうなるかを示している。
  • このビデオによると、木は「爪楊枝のように折れ」、人は「砂ぼこりのように舞い上がり」、家は「トランプで作ったかのように崩壊」するという。
  • ICRCは、電気が遮断され、医療従事者も負傷したり死亡したりする可能性があるため、爆発後数時間(おそらく数日)は支援が得られないと予想している。

「ちょっと仕事に行こうとした次の瞬間、あなたは燃えている」

それは、赤十字国際委員会(ICRC)が作成した動画の恐ろしいセリフです。同委員会はドイツ・ミュンヘンのアニメーションスタジオ「Kurzgesagt」と協力して、都市中心部が核攻撃の標的になった場合に何が起こるかを描いた。

この動画では「破壊的な火の玉と閃光」「強力な衝撃波」「その結果生じる損傷と放射線被曝」という3つの段階に分けられた、被害の陰惨な姿が描かれている。

この動画は我々の興味を核兵器に引きつけることを期待している。ICRCによると、現実の核爆発は「想像できない規模の大災害」だという。

火の玉と閃光、その後の衝撃波

第1段階は、爆発の約1ミリ秒後に起こる。太陽よりも熱い巨大な火の玉が空に広がり、その方向を見ている人が一時的に目が見えなくなるほど明るい光が放たれる。ビデオによると、火の玉の中にいれば誰でも「蒸発する」という。

閃光は、すべてを燃やすエネルギーを放出する。ICRCは、爆発から500平方キロメートル以内にあるものはすべて発火する可能性があると推定している。

第2段階は数秒後にやってくる。それは、爆弾が落ちた場所から円を描いて広がる衝撃波だ。

この衝撃波は、ICRCが「ハリケーンや竜巻より激しい」という風を発生させ、樹木を「爪楊枝のように」折り、人間を「砂ぼこりのように舞い上がらせる」可能性があると、ビデオは伝えている。

ICRCは、175平方キロメートル以内の家屋は「粉砕される」と推定し、「トランプで作ったかのように崩壊する」としている。

数分のうちに、放射性の塵と灰でできたキノコ雲が空を暗くする。それは周囲の空気を吸い込み、より多くの風を発生させるので、インフラを破壊し、火災を広げる可能性がある。

そして第3段階―その影響

ICRCは爆発の後、数時間、おそらく数日の間は、ほとんど支援がないだろうと予想している。電力が失われ、コミュニケーションがほとんど不可能になるからだ。

さらに、この動画では放射線による「音のない恐怖」と呼ばれるものも描いている。放射性物質の塵が降ってくると、人々を放射線中毒にして、体の細胞に損傷を与え、死に至らしめる可能性がある。長期的には、粉塵を吸い込んだ人ががんを発症する可能性がある。

きのこ雲

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爆風で死ななかった人でも、耳や目に傷を負ったり、重度のやけどやけがをする可能性がある。大きなけがをしていない人でも、建物の中に閉じ込められたり、瓦礫の中を歩くことができなかったりする。それは医療従事者も同じだ。

「核攻撃を受けた後は、自力でなんとかしなければいけない。人道的対応は不可能だ」と動画では、説明している。

「すべての災害が一度に来たような」

ICRCは自らを「中立的で独立した組織」と称していますが、核兵器を禁止し、究極的には廃絶するという2017年の核兵器禁止条約を支持しています。

ビデオでは、核兵器を「我々全員にとって、人道に反した、存続に関わる脅威」と表現している。


爆風に備えたドアがある地下壕。

爆風に備えたドアがある地下壕。

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動画を見てシェルターの建設を始める前に、核爆発の際にはレンガやコンクリートの建物の中で窓から離れて身を隠すなど、身を守る方法があるのを知っておくことが重要だ。さらに、動画では爆心近くの限られた地域に焦点を当てている。21平方キロメートル以上離れた地域は、被害を受けないかもしれない。

ローレンス・リバモア国立研究所の放射線と防災の専門家、ブルック・ブッデマイヤー(Brooke Buddemeier)氏は昨年、Business Insiderに次のように語っている。「まず最初の影響からどう身を守ろうか、特に爆風からどうやって身を守ろうかと思うと竜巻の時と同じようなことを考える。もしあなたが竜巻やハリケーンに襲われるなら、頑丈な構造の場所にいたいと思うだろう」

しかし、動画で指摘されているように、核爆発は単独の自然災害よりも深刻だ。

「核爆発はあらゆる自然災害が一度に襲うのと同じようなこと。地球上のどの国もそれに対処する準備はできていない」と動画では述べられている。


[原文:An animated video from the Red Cross shows a city getting nuked, and it's a terrifying look at what happens when the government can't save you

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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