世界の富裕層の上位10%、中国が1億人で最多…初めてアメリカを上回る

クレディ・スイスによると、中国では富の格差が比較的小さい。

クレディ・スイスによると、中国では富の格差が比較的小さい。

d3sign/Getty Images

  • クレディ・スイスの新たな調査によると、2018年の世界の富裕層トップ10%の構成員数で、中国がアメリカを初めて上回った。
  • 世界の上位10%に入る人の純資産は10万9400ドル(約1200万円)以上で、合計で世界の富の82%を保有していることがわかった
  • クレディ・スイスによると、どの国に何人の富裕層がいるかは、その国の成人人口、平均的な富、富の格差の3つの要因に影響される。

2018年、史上初めて、中国の富裕層の人数がアメリカを上回った。

クレディ・スイスの 「グローバル資産レポート」の2019版によると、2018年に、世界の富裕層上位10%を占める人のうち、1億人が中国に、9900万人がアメリカに住んでいた。

クレディ・スイスによると、世界の上位10%に入る人は純資産10万9400ドル(約1200万円)以上で、その人々が世界の富の82%を占めている。

クレディ・スイスはリポートで、「中国の富の成長は、21世紀の初めに低い水準から始まったが、とても速いペースで成長した」と述べた。

「世界的な金融危機の影響を免れた数少ない国の1つだった中国は、欧州に代わって世界の富の成長の源となり、日本を追い抜いて億万長者の数で2位の国になった」

上位10%の人数で中国はアメリカを追い抜いたが、その成長は停滞している。クレディ・スイスのリポートによると、中国の経済成長は、関税と輸出減の影響で鈍化した。また、中国の人口が多いことも富裕層の数に影響している。2018年、中国の人口は13億8000万人だったのに対し、アメリカは約3億3000万人だった。

アメリカは依然として、どの国よりも多くの大富豪を抱えている。クレディ・スイスの調査によると、世界の大富豪(純資産100万ドル以上)の40%、約1860万人がアメリカ人で、中国は440万人だった。

アメリカで広がる富の格差

クレディ・スイスは、その国の億万長者の数に影響を与える3つの要因があると説明している。成人の人口、平均資産、富の格差だ。アメリカでは、これら3つの指標のうち、富の格差が中国と比べて特に顕著だ。

カリフォルニア大学バークレー校のガブリエル・ザックマン(Gabriel Zucman)教授は、全米経済研究所が2019年2月に発表した論文の中で、アメリカ人の上位1%がアメリカの富の40%を所有していると述べている。一方、クレディ・スイスによると、中国の格差は今のところ比較的小さいが、拡大している。

Business Insiderは以前、アメリカの富の格差拡大は富裕層の数に影響するだけではなく、アメリカ経済にも悪影響を及ぼす可能性があると報じている。コンサルティング会社のマッキンゼーが8月に発表したリポートによると、アメリカの高額所得者に富が集中することで、2019年から2028年の間に1兆ドル(約108兆円)から1兆5000億ドル(約163兆円)の経済的損失が生じる可能性がある。

富裕税は、大統領候補者や億万長者らによって、その解決策として提案されている。頻繁に引用される提案の一つであるエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員の「超富裕層税(Ultra-Millionaire Tax)」は、純資産が5000万ドル(約54億円)から10億ドル(約1080億円)の世帯には資産の2%を、10億ドル以上の世帯には3%を税金として課すとしている。

[原文:For the first time ever, there are more ultra-wealthy people in China than the US — and America's growing wealth gap may be partially to blame

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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