フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグは、2019年10月19日に開催されたアメリカ下院の金融サービス委員会で証言した。
Susan Walsh/AP Images
- フェイスブックは、独自の暗号通貨リブラ(Libra)を立ち上げようとしている。
- リブラは独立した非営利団体リブラ協会によって管理され、専用の電子ウォレットのカリブラ(Calibra)に保管される。カリブラは、フェイスブックの同名の子会社カリブラから提供される。
- 議員たちは、一企業が独自の通貨を作成しようとすることを警戒しており、フェイスブックは政府に対し、適切なすべての規制機関からの承認なしにこの通貨を立ち上げないことを保証している。
リブラ(Libra)って何?
それは別名「暗号通貨」とも言われるデジタル通貨を作ろうとするフェイスブックの試みであり、6月に発表されて以来、すでに同社の二人の幹部がアメリカ下院の公聴会でその管理体制などについて証言している。
30秒でわかるリブラ:
リブラは、暗号通貨、デジタルマネーを作ろうとするフェイスブックのプロジェクト、または通貨の名称。
リブラ協会は暗号通貨リブラを管理する団体。この独立した非営利団体はスイスを拠点とし、企業、学術機関、その他の団体で構成される予定。現在、同協会にはUber、Lyft、Spotifyを含む21のメンバーがいる。6月以降、PayPal、マスターカード、Visaなどが離脱した。
カリブラはフェイスブック傘下の企業で、ユーザーがリブラやその他の暗号通貨を送受信するための同名のデジタルウォレットを提供する。
何が問題なのか?:
フェイスブックによると、マーク・ザッカーバーグ氏は10月に議員らに対し、「リブラの背景にある考え方は、お金を送ることはメッセージを送ることと同じくらい簡単で安全であるべきだということだ」と述べたという。
議員たちは、一企業が通貨を作りたがっていることを警戒している。カリブラCEOのデービッド・マーカス氏とフェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、それぞれ7月と10月にアメリカ下院の金融サービス委員会で議員の疑問に答えるために証言した。
「同委員会はザッカーバーグ氏に対し、フェイスブックが個人や法人の財務を処理することを信頼できるのか、なぜドルではなく新しいデジタル通貨を開発したいのか、フェイスブックが規制当局や議員とどのように協力していくのか、必要ならプロジェクトを棚上げするつもりがあるかどうか、などについて質問した」とBusiness Insiderでは10月の公聴会について報じている。
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(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)