地図で見る、アメリカのホームレスの現状

地図

住民1万人あたりのホームレスの数(2018年1月)。

Business Insider/Andy Kiersz, data from HUD

  • アメリカでは毎年数千人が"住む家を失う"という悲劇に直面している。
  • 住宅都市開発省(HUD) では毎年、それぞれの州のホームレスの数(推計)を公表している。
  • 上の地図が示すとおり、住民1万人あたりのホームレスの数は西海岸や北東部、ハワイ、アラスカで特に多くなっている。

アメリカでは毎年数千人が"住む家を失う"という悲劇に直面している。冬が近付くにつれ、夜間の気温は低下し、シェルターへのアクセスがない人たちにとって、ますます危険な状況になっている。

住宅都市開発省(HUD)では毎年、連邦議会に対し、アメリカのホームレスの現状に関するレポートを出している。その重要な要素の1つが、アメリカ各地で1月下旬に調査するホームレスの数(推計)だ。

上の地図は、直近の住民1万人あたりのホームレスの数を地図に落とし込んだものだ。

レポートによると、2018年1月現在、アメリカには約55万3000人のホームレスの人々がいるという。2017年よりはやや増えているものの、10年前(2008年)の約64万人からは大きく減った。

また、ホームレスの人々の約3分の2がシェルターを利用している一方、約3分の1はシェルターではなく、通りまたは「人が生活するのに適当でない」どこか別の場所にとどまっていると、HUDは報告している。

上の地図のとおり、住民1万人あたりのホームレスの数は州によって大きく異なる。レポートは、カリフォルニア州とニューヨーク州ではホームレスの数 —— 12万9972人、9万1897人 —— も多く、住民に占めるホームレスの割合も高いと指摘している。一方、人口の多いテキサス州やフロリダ州では、ホームレスの数は多いものの、住民に占める割合は平均以下だ。

ホームレスの問題をめぐっては、各地でさまざまな取り組みがされている。テキサス州オースティンでは、非営利組織がホームレスの住民に住む場所を提供するため、小さな家の村を作った

だが、ホームレスの人々に対し、敵対的なアプローチを取る地域もある。フロリダ州ウェストパームビーチでは、夜になると、公立の公園で寝ようとするホームレスの人々を追い払うために、『サメのかぞく(Baby Shark)』といった童謡を大音量で流している

[原文:This map shows how many homeless Americans there are in every state

(翻訳、編集:山口佳美)

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