Apple Cardの男女差別にウォズニアックも苦言…アップルは責任を負うべき

スティーブ・ウォズニアック

アップルの共同設立者、スティーブ・ウォズニアック。

Apple cofounder Steve Wozniak.

  • アップルの共同設立者であるスティーブ・ウォズニアックは、夫婦がすべての資産を共有しているにも関わらず、Apple Cardの彼のクレジット限度額が妻よりも10倍高いと発言し、Apple Cardをめぐる論争は拡大している。
  • ウォズニアックのコメントは、11月7日、ツイッターでAppleのクレジットカードが女性に差別的であり、明確な理由もなく限度額を低くしていると非難されている中でなされた。
  • アップルのパートナーであるゴールドマン・サックスは、性差別を否定し、そのシステムは女性を差別しないと述べた。

アップルの共同創設者スティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak)が、Apple Cardが利用限度額を制限することで女性を差別しているかどうかについての議論に加わった。彼は差別していると思っている。

アップルは2019年8月にクレジットカード・サービスを始めたが、ウェブプログラマー兼作家のデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン(David Heinemeier Hansson)による、夫婦は共同で確定申告をし、妻は自分より高い信用スコアを持っているにも関わらず、彼女は自分の20分の1の限度額しか与えられていないと非難したツイートが拡散した。

ハンソンは次のように書いている。

AppleCardはとんでもない性差別プログラムだ。妻と私は長い結婚生活を送っていて、共同確定申告をして、共同の所有地に住んでいる。しかし、アップルの審査はブラックボックスで、私が彼女の20倍の信用限度に値すると考えている。抗議は受け入れられなかった」

ハンソンのツイートは1万回近くリツイートされた。

アップルの共同創設者スティーブ・ウォズニアックは11月9日、彼と妻のジャネット・ヒル(Janet Hill)も同様の経験をし、ウォズニアックには妻の10倍のクレジットが与えられたと発言した。

「同じことが私たちにも起こった」とウォズニアックはハンソンへの返答で述べている。

「我々は、銀行口座、クレジットカード、その他の資産も分かれてはいない。アメックス・センチュリオン・カード含めて、同じ限度額だ。しかしApple Cardだけは私が10倍だった」

彼の妻が問題を解決するためにサポートに電話しようとしたが、つながらなかったとウォズニアックは付け加えた。

ウォズニアックは別のツイートで、性差別的な評価の違いは人間によるものではく、アルゴリズムの仕事であることを示唆した。

Business Insiderが、この申し立てについて問い合わせると、アップルの広報担当者はゴールドマン・サックスを紹介し、この金融機関がクレジットカードの運用管理に関する決定を担当したと述べた。

しかし、ウォズニアックはツイートで、アップルは責任を負うべきだと述べている。

「私は現在アップルの従業員であり、会社の創設者であり、妻と別の資産やアカウントを持っていないにもかかわらず、このようなことが(10倍の差)が起こった。ゴールドマン・サックスに責任があると言う人もいるが、アップルは責任を共有すべきだ」

ゴールドマン・サックスのコメントは得られなかったが、同社は9日に発表した声明の中で、次のように述べた。

「他のクレジット・カードと同様に、申請は個別に評価される。個人の信用力を見ている。信用スコア、負債額、負債の管理方法などの要素が含まれる。これらの要因に基づいて、2人の家族が著しく異なる判断を受ける可能性がある。我々はすべてのケースでは性別に基づいた決定をしていないし、今後もしないつもりだ」

ブルームバーグによると、この告発は規制当局がゴールドマン・サックスの調査に乗り出すほど深刻なものだったという。


[原文:Apple cofounder Steve Wozniak says Apple Card offered his wife a lower credit limit

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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