ビリオネアの息子に贅沢禁止令…国民を格付けする中国の「社会信用システム」

大連万達グループ会長の王健林氏の息子、王思聡氏(右から2人目)。

友人の開店パーティに参加する、大連万達グループ会長の王健林氏の息子、王思聡氏(右から2人目)。2017年5月、北京で。

Visual China Group via Getty Images/Visual China Group via Getty Images

  • 中国の不動産王、王健林(Wang Jianlin)氏の一人息子、王思聡(Wang Sicong)氏は、裁判所命令によりファーストクラスでの旅行、不動産の購入、豪華ホテルでの宿泊、休暇に出掛けること、ゴルフ、ナイトクラブに行くことが禁じられた。
  • サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、同氏が所有するeスポーツの会社、上海熊猫機械(集団)有限公司が裁判で敗訴したことに関連して、10月、裁判所によって贅沢な行為を禁じられることになった。
  • また別の裁判で同氏に約2160万ドル(約23億5200万円)の借金があることが明らかとなった後、10月に下されたこの命令が現地メディアで再び話題になった。
  • デイリー・メールによると、王氏に下された裁判所命令は、14億人といわれる国民を監視する中国の厳格な社会信用システムに従っている可能性がある。

中国の不動産王、王健林(Wang Jianlin)氏の一人息子であり、125億ドル(約1兆3600億円)と推計される資産の相続人である王思聡(Wang Sicong)氏は、旅行やパーティといったビリオネアの跡継ぎがやりがちな活動を禁止されている。

サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、同氏が所有するeスポーツの会社、上海熊猫機械(集団)有限公司が裁判で敗訴し、10月に上海嘉定地方裁判所によって贅沢な行為を禁じられることになった。

また別の裁判では、同氏に約2160万ドル(約23億5200万円)の借金があることが明らかとなり、10月に下された裁判所命令が現地メディアで再び話題となった。

サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、王氏が禁止されたのは、ファーストクラスでの旅行、不動産の購入、豪華ホテルでの宿泊、休暇に出掛けること、ゴルフ、ナイトクラブに行くことだ。ただし、これらの禁止事項は、同氏が正当なビジネスを行う際の妨げとなる場合、裁判所によって解除される可能性もあると同紙は付け加えた。

ミレニアル世代の王思聡氏は、「国民的花婿候補」と呼ばれている。そしてセレブが集う贅沢なパーティを開いたり、高価な電子機器(愛犬ココのための8台のiPhoneを含む)を購入したりと、豪勢な暮らしぶりを見せつけていた。

デイリー・メールによると、王氏に下された裁判所の命令は、中国が推し進める厳格な社会信用システムに従っている可能性がある。これは、14億人といわれる国民を監視した上で格付けを行い、各人に信用スコアが付されるというもの。これに基づき、国民は優遇されたり、罰されたり、さらには列車や飛行機への乗車や豪華ホテルでの宿泊が禁じられたりする。

信用スコア落とす行為として考えられるのは、罰金の不払い、信号無視、徘徊、さらには犬の散歩中に糞を片付けないことなどだ。中国当局は国民の行動を記録する監視社会を作り上げるために、1億7000万台以上もの監視カメラに、人工知能や顔認証の技術を取り入れようとしている。このシステムは、2020年までには完全に実用化される予定だが、すでにいくつかの都市で試験運用されている。

デイリーメールによると、王氏の信用スコアはまだ完全に傷ついたというわけではないようだが、命令に従わなければ留置される可能性もある。

AP通信によると、社会信用システムは2018年にはすでに、信用スコアの低い数百万人の人々を罰しており、飛行機チケットの購入や列車の利用を禁じているという。

[原文:The son of a Chinese billionaire has been banned from flying first class, playing golf, buying property, or going clubbing

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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