ホテル業界がミニボトルと決別…ミレニアル世代の支持を得るためには環境への配慮は必須

小さなプラスチック容器とさよならする時がきた。

小さなプラスチック容器とさよならする時がきた。

Pierre-Yves Babelon/Getty Images

  • ハイアットホテルは11月12日に発表した声明の中で、2021年までに875以上ある系列ホテルすべてで、使い捨てプラスチックの削減に向けて、アメニティの小型ボトルの使用を取りやめると述べた。
  • 主要なホテルチェーンによるこのような取り組みは、ホスピタリティ産業が持続可能性を重視する傾向を示す最新の事例となった。
  • 専門家によると、環境に対する配慮は、ミレニアルを呼び込む優れた戦略にもなるという。

ホテルの部屋から小さなアメニティグッズが、締め出されようとしている。

ハイアットホテルは、持続可能性のために小さなシャンプーのボトルの使用を取りやめるホテルチェーンの一つになった。同社は11月12日に発表した声明の中で、遅くとも2021年6月までに20万室すべてのバスルームアメニティを、大容量で環境にやさしい容器に取り替えると述べた。これは、同社が掲げる持続可能性アクションプランの一環であり、同プランには環境に配慮した食材への取り組みも含まれている。

「プラスチック汚染は世界的な問題となっている。この取り組みが、宿泊客や取引先、そして我々自身が、プラスチックの使用について考えるモチベーションになることを願っている」とハイアットの社長兼CEOのマーク・ホプラマジアン(Mark Hoplamazian)氏は声明で述べた。

このような取り組みは、他の主要なホテルチェーンではすでに始まっている。

ホリデイ・インやキンプトンを傘下に置くインターコンチネンタルホテルズグループは、2021年までに同グループの80万室すべてで、シャンプー類を大容量の容器で提供すると、7月に発表した。ワシントン・ポストによると、それによって年間2億本の小さなボトルが削減できると同社は見積もっている。

8月にはマリオット・インターナショナルが続いた。シャンプー、コンディショナー、バスジェルのプラスチック容器を2020年12月までにホテルから一掃すると約束したのだ。スピード感のある取り組みだ。マリオットは、長期滞在型のスプリングヒル・スイートからラグジュアリーなザ・リッツ・カールトンまで、30のブランド、7000のホテルを持つ最大のホテルチェーンで、この取り組みにより、年間5億本、あるい770トンに相当するミニボトルが削減できると同社は見積もっている。

環境に対する配慮は、ビジネスにも好影響

ニールセン(Nielsen)が実施した国際的なアンケート調査によると、ミレニアル世代(アメリカで1980年代から2000年代初頭までに生まれた人々)の85%が、「企業が環境を改善するためのプログラムを実施することは、“非常に(extremely)”あるいは“とても(very)”重要だ」と回答した。また、以前Business Insiderが報じたように、この世代は他のどの世代よりも積極的に旅行にお金を使うため、ミレニアル世代はホスピタリティ産業にとって最も影響力のあるターゲット層になっている。

コーネル大学ホテル経営大学院教授でマーケティングとブランディングが専門のチェキタン・デブ(Chekitan Dev)氏は、インターコンチネンタルホテルズグループがプラスチック容器を削減すると発表したことについて、ワシントン・ポストへのeメールで次のように述べた。

「ホテルの主な宿泊客がベビーブーマー(アメリカで1946から1964年に生まれた人々)からミレニアル世代に変わりつつある今、環境への配慮は、ホテルとして欠かせない条件トップ10に入っている」

旅行雑誌「コンデナスト・トラベラー」の「リーダーズ・チョイス・アワード」で、世界一のホテルに選ばれたSLSビバリーヒルズのゼネラルマネージャー、クリストフ・トーマス(Christophe Thomas)氏は、10月のBusiness Insiderのインタビューで、環境に配慮した旅行についてのデブ氏の意見に同意した。さらに同氏は、「世界市民である」ことを忘れずに「地域密着」戦略を取ることがホテルがミレニアル世代の関心を惹きつけるために重要だと述べた。ホテルがレストランで地域の農産物を使うといったさりげない方法で、これを実践しているのは「地域に根差すということは、環境に配慮した行為でもあるからだ」とトーマス氏は述べた。

[原文:Hyatt is the latest hotel chain vowing to cut mini shampoo bottles from its rooms, and it's as good for the environment as it is for business

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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