脱炭素とはなにか
米モトローラは人気を博した携帯電話｢レーザー（Razr）｣のスマホ版を発表した。
Motorola/YouTube
- 米モトローラは、人気を博した折りたたみ携帯｢レーザー（RAZR）｣のスマートフォン版を発表した。アメリカでは12月26日に予約注文が可能になり、1月にリリースされる予定。
- 美しくメタリックなキーボードを備えたレーザーは、アップルのiPhoneが登場する前の2000年代前半から半ばにかけて大流行した。
- CNETによると、モトローラとその親会社であるレノボの幹部とエンジニアは、新しいレーザーの開発プロセス、特に重要な折りたたみヒンジの設計について詳しく説明した。
- サムソンのGalaxy Foldは最初の折りたたみスマホだったが、レビュワーが、折りたたみ部分は数日使用しただけで壊れると報告した後、発売が5カ月遅れた。
モトローラのレーザー（Razr）がクールなケータイの代名詞だったことを思い出すことができるなら、あなたはZ世代ではなく、ミレニアル世代だ。
2004年にリリースされたレーザーは、｢iPhoneが登場する前のiPhone｣だった。シャープなエッジとメタリックなキーボードが特徴で、瞬く間にライバルの折りたたみ携帯を凌ぐ存在となり、デビッド・ベッカム（David Beckham）のような世界的スターとの結びつきもこのケータイを大流行のブランドに押し上げた。
モトローラが新しい ｢レーザー（Razr）｣ で呼び起こそうとしているのは、この過ぎ去った時代だ。レーザーは折りたたみ式のスマートフォンで、2000年代のアイコンを新しい世代のために再登場させた。11月13日（現地時間）に発表された新しいレーザーは、アメリカでは12月26日から予約注文が可能で、1月に発売される予定だ。
Motorola
しかし、レーザーの復活が重要なのは、単に懐かしさだけではなく、今までのところ、折りたたみスマホが世界を輝かせることはほとんどなかったという事実だ。サムスンの ｢Galaxy Fold｣ は、世界初の折りたたみ式スマートフォンだった。そのプロトタイプが発表されたのは、2018年11月にサンフランシスコで開催されたサムスンの開発者会議でのことで、大々的に報道された。4カ月間の沈黙の後、サムスンは2月に、世界初の折りたたみ式スマホとして Galaxy Fold を発表した。発売は4月の予定だった。
しかし、そこに災難が襲った。Galaxy Foldのレビュアーの多くは、このスマホの折りたたみ式液晶画面スクリーン（これがこのスマホの最大の特長でセールスポイントだった) が、わずか数日の使用で壊れたと報告した。
Twitter/Steve Kovach
サムスンはレビュー機を回収し、発売日を9月に延期した。
サムスンはいくつかの修正を加えたが、すでにダメージは受けていた。当初、このスマートフォンの販売契約を結んだ通信事業者の1つ、Tモバイルは、このモデルを販売しないと述べた。
モトローラは、独自の折りたたみ式ヒンジを開発し、このような事態を避けようとした。CNETが新たに報じたところによると、同社のエンジニアとデザイナーは、2015年頃に折りたたみ式液晶に着目し、親会社であるLenovoとの共同開発を開始したという。その後、20種類以上のプロトタイプを作り、小さく折りたためるスマートフォンを開発した。
モトローラのデザイン担当役員であるルベン・カスタノ（Ruben Castano）氏はCNETに対し、｢我々はレーザーを作ろうとしたわけではなかった｣と述べた。しかし、同氏や他の幹部は、最終的なプロトタイプのデザインが初代のレーザーに似ているのに気づいた。この類似性が、新しいレーザー開発のきっかけとなった。
もちろん、Galaxy Foldの失敗はモトローラの注意を引いた。しかし同社は、より優れた折りたたみ機構を開発できると確信していた。スクリーンにしわを寄せることなく、スクリーン自体を閉じることができるような。
CNETの記事によると、モトローラのデザインチームは最終的に ｢ゼロギャップ・ヒンジ｣ と呼ばれる仕組みを使って完璧な折りたたみを実現し、本体の両側を完全に平らに閉じることができたという。初期のプロトタイプでは本体よりも幅が広く、外観は｢耳｣のようになっていたが、修正されてすっきりした外観になった。そして、期待されているのは、新しいレーザーがGalaxy Foldよりも長持ちすることだ。
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（翻訳、編集：Toshihiko Inoue）
