グーグルのCEO、サンダー・ピチャイ。
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- The Vergeが入手した電子メールによると、GoogleのCEO、サンダー・ピチャイは従業員に対し、全社員参加のミーティングの回数を減らす予定だと述べたという。
- ピチャイによると、今回の動きは、社外での会話を共有する「組織的な取り組み」への対応と、時間を有効に活用したいという従業員の要望に応えたものだという。
- タウンホールスタイルのフォーラムは、グーグルの透明性の高い企業文化の例としてよく引き合いに出される。
- しかし、最近の情報漏洩を受けて、グーグルは情報管理を厳しくするようになった。
The Vergeが入手した電子メールによると、Googleの最高経営責任者 (CEO) 、サンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)は11月16日(現地時間)、従業員に対し、TGIF(一般にはThank God It's Fridayの略で、今日は金曜日でよかった、などの意味を持つ)として知られる全社会議を縮小する計画だと述べたという。
メールの中でピチャイは、TGIFの後に社外でその内容を共有する組織的な取り組みを目にしており、そのため、当面、全員参加のミーティングは月一回にして、その構成を見直すと述べた。
TGIF会議を縮小する動きは、グーグルの伝統に対する注目すべき変化だ。この会議は20年近く前から行われていて、通常は異なるタイムゾーンのスタッフのために木曜日(現地時間)に開催している。
会社の誰もがCEOや創設者に直接質問できる会議は、フェイスブックやツイッターなど他の会社にも受け継がれ、今ではシリコンバレーの伝統と考えられている。
何年もの間、TGIF会議での議論の内容は、従業員の間では神聖なものだった。何万人もの従業員がリアルタイムで、あるいはリプレイで会議を聞いていたにもかかわらず、従業員が経営陣の率直さに感謝していたからか、会議の内容が漏れることはなかった。
しかし近年、男女平等、性的不正、軍事契約などをめぐる従業員の行動が社内に混乱をもたらし、状況は一変した。今ではグーグルの社内ポリシー、ビジネス上の意思決定や提携関係に不満を持つ従業員からの情報漏洩が頻繁に発生している。
最近グーグルは、メディアへのリークに関係した従業員1人を解雇し、不適切な情報アクセスがあったとして2人を休職処分にし、社内での情報共有を減らしていた。
ピチャイは規模縮小の別の理由として、TGIF会議への出席が減少していることや、会議に対する従業員の期待の変化を挙げた。ピチャイによるとグーグルは「今後も定期的にソーシャルなTGFを開催し、 重要な問題については引き続き全員参加の会議を開いていく」という。
グーグルはこの件についてコメントすることを拒否した。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)