過去10年で、多くの動物が絶滅の危機に瀕している。写真は、スプレンディッド・トードフィッシュ(左)とアフリカライオン(右)。
/Tambako the Jaguar/Getty Images
10年あれば、さまざまなことが起こり得る。
森林破壊や大気汚染、狩猟は、生物を絶滅の危機へと追いやる要素のほんの一部に過ぎない。
国際自然保護連合(IUCN)が毎年発表しているレッドリストは、わたしたち人間に生物の置かれた現状を教えてくれる。
たくさんの種が、植物に授粉したり、人間の食料になるなど、わたしたちに「生態系サービス」を提供している。
BBCによると、種が多様であればあるほど、その生態系は安定的かつ強靭だという。種を絶滅の危機にさらすということは、生態系を危険にさらし、より脆弱にすることだ。
この10年でIUCNのレッドリストで絶滅危惧種に追加された24の生物を見ていこう。
わたしたちが生きていくには、人間以外の生物も必要だ。
アフリカ。
Londolozi Images/Mint Images via Getty Images
Source: The Guardian, BBC
バランスの取れた生態系で生きているからこそ、わたしたちは全ての食べ物を研究室で作ったり、全ての植物を自らの手で授粉させたりせずに済んでいる。
花に寄ってくるハチ。
REUTERS/Srdjan Zivulovic
Source: The Guardian, BBC
だが、ここ10年だけを見ても、さまざまな種が絶滅の危機に瀕している。
アムールヒョウも絶滅危惧種の1つだ。
Ilya Naymushin/Reuters
インドやアフリカの西部、中部に生息するライオンたちも、人間によって脅かされている。
ライオン。
Julie Zeveloff/Business Insider
Source: Washington Post, the Guardian, IUCN
開発によって生息地を失ったり、ハンターの犠牲になっているのだ。
ライオン。
Julie Zeveloff/Business Insider
世界三大珍獣の1つとも言われるオカピも、森林破壊によって絶滅の危機に瀕している。オカピはキリン科の動物だ。
オカピ。
Jens Meyer/AP
Source: Okapi Conservation, the Guardian, IUCN
開発によって生息地を失ったり、密猟の対象になっていることがその原因だ。村の食料が足りず、キリンを食用にする密猟者もいるが、キリンをスポーツとしての狩りの標的にし、そのしっぽをステータス・シンボルとして集めている密猟者もいる。
キリン。
Harrison Jacobs/Business Insider
Sources: IUCN , Giraffe Conversation, Smithsonian
オリックスの角も、一部では幸運のお守りとして知られている。アフリカ東部のオリックスは、レッドリストに追加された。
オリックス。
Wolfgang Kaehler/LightRocket via Getty Images
Sources: African Wildlife Foundation, IUCN
キリン同様、オリックスも狩りの標的にされたり、生息地を開発によって奪われている。
オリックス。
Hang Dinh/Shutterstock
Sources: African Wildlife Foundation, IUCN
マウンテンリードバックを含む、アフリカに生息するアンテロープの5亜種が、狩りや開発のせいで、絶滅の危機に瀕している。
マウンテンリードバック。
Catherine Withers-Clarke/Getty Images
Source: EMagazine, IUCN, Sunday Times
アフリカ南部では、農業のせいでホオジロカンムリヅルが生息地を失っている。繁殖地である湿地帯が汚染されているという。
ホオジロカンムリヅル。
Wolfgang Kaehler/LightRocket via Getty Images
同様に、アフリカ南部に生息するズキンハゲワシも絶滅の危機に瀕している。
ズキンハゲワシ。
Nimit Virdi/500px/Getty Images
Source: Krugerpark News, IUCN
ちょっと違った鳥もレッドリストに追加されている。ケープペンギンは人間の漁業によって脅かされている。
ケープペンギン。
Mike Korostelev/Getty Images
Source: National Geographic, IUCN
アジアやアフリカの一部に生息するソウゲンワシもそうだ。
ソウゲンワシ。
Avalon/Contributor/Getty Images
Source: The Weather Channel, IUCN
アメリカ大陸では、メキシコに生息するタランチュラ「メキシカンオレンジビューティー」が絶滅の危機に瀕している。
メキシカンオレンジビューティー。
Milan Zygmunt/Shutterstock
Sources: IUCN, Nature, the Guardian
農業や開発によって生息地を失うだけでなく、ペットとして飼われることでさまざまな脅威に直面している。
タランチュラの一種(メキシカンオレンジビューティーではありません)。
Carl Court/Getty
2016年に絶滅危惧種に指定されたハワイメンハナバチは、アメリカの絶滅危惧種リストに名を連ねた初めてのハチだ。
ハチの一種(ハワイメンハナバチではありません)。
LagunaticPhoto/Getty Images
Source: NPR
同様に、マルハナバチの一種「ボンブス・アフィニス」も、アメリカ本土のハチとして初めて絶滅の恐れがある生物のリストに加わった。個体数の減少は、開発と農業の影響だという。
ボンブス・アフィニス。
axeiz77/Getty Images
Source: National Geographic, Forbes
アメリカ東部に生息するキボシイシガメも危機に瀕している。
キボシイシガメ。
David Duprey/AP Images
Source: IUCN, Biological Diversity, Endangered Species Coalition
Endangered Species Coalitionの2015年のレポートは、キボシイシガメを生息環境の分断によって最も脅かされているアメリカの10種の1つに挙げた。
カメの一種(キボシイシガメではありません)。
Christopher Furlong / Getty Images
Source: IUCN, Biological Diversity, Endangered Species Coalition
生息環境の分断は、アメリカのヒワコンゴウインコの個体数の減少にもつながった。ヒワコンゴウインコも絶滅の危機に瀕している。
ヒワコンゴウインコ。
Alan Tunnicliffe Photography/Getty Images
Source: The Weather Channel, IUCN
開発、鉱業、観光に脅かされているサンホセウサギにとって最大の脅威は、ネコやヤギ、犬といった捕食動物の侵入だ。
サンホセウサギ。
Mark Rightmire/MediaNews Group/Orange County Register via Getty Images
Source: IUCN, Edge of Existence
南米ペルーでは、パラモヒキガエルが数十年にわたって鉱業や農業に脅かされたあと、深刻な絶滅の危機に瀕している。個体数は50を下回ると考えられている。
パラモヒキガエル。
Edvard Mizsei/Shutterstock
Sources: IUCN, Edge of Existence
同じくペルーに生息するアンデスヨザルも、リストに追加された。森林破壊に脅かされている。
ペルーのヨザル。
nicolasdecorte/Getty Images
Source: the Guardian, IUCN
アフリカのサルもリストに追加された。絶滅の危機に瀕しているシロエリマンガベイは、食用として密猟され、その生息地は農業用地として開発されている。
シロエリマンガベイ。
gnagel/Getty Images
世界のアシカ類の中で最も危機に瀕しているのは、ニュージーランドアシカだ。漁業がアシカたちを脅かしている。
ニュージーランドアシカ。
Dariusz Wiejaczka/500px/Getty Images
ウーリームササビはこの写真よりかなり大きいのだが、深刻な絶滅の危機に瀕しているため、その写真を見つけることはかなり難しい。個体数減少の原因は、主に森林破壊だ。
ウーリームササビではありません。
Stan Tekiela Author/Naturalist/Wildlife Photographer/Getty Images
Source: IUCN, WCS Pakistan
ベリーズ沖に生息するスプレンディッド・トードフィッシュは、観光や乱獲の影響で絶滅の危機に瀕している。
スプレンディッド・トードフィッシュ。
AndamanSE/Getty Images
Source: The Weather Channel, IUCN
[原文:24 animals that became endangered in the last decade]
(翻訳、編集:山口佳美)